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青空ーすべてはバランス

塩分の功罪ー4塩分は悪者ではない

「塩分の功罪ー3塩分と高血圧との関係」では、随分と恐ろしいことを書きましたが、様々な病気はのせいだけではありません。関係している!ということで、塩の摂取の仕方、精製を徹底してほぼ塩化ナトリウムという化学物質にしてしまう人の行為、目先の自分の欲望を満たすために塩分を過剰に摂取する行為等が関係しているのではないでしょうか?
いろんな加工食品を購入して食べていると、それらに含まれている塩分を知らぬうちに摂取しているということもあります。(加工食品に含まれる塩分は精製されたナトリウム。)

〇寒さとの関係
「寒い地方は塩分摂取量が多いから高血圧も多い。」と”塩分の功罪ー2体の塩分濃度調節機能”で書きましたが、確かにそれも一つの事実ですが、要因は他にもあります。
・厳しい寒さは、血管を収縮させて血圧を上昇させます。
・雪で閉ざされる冬は運動もできない。除雪作業はしていたでしょうが、ほぼ同じ姿勢での作業です。
・冬期間の新鮮な野菜不足。
むしろ、保存食の塩辛い漬物を食べたりして塩分を摂りこみ体を温めていたから、体の冷えからくる病気を防いでいたという説もあります。

〇お塩の簡単な歴史
明治維新後、塩専売制度が1905年(明治38年)に創設されて以来、国の塩の需給と価格の安定に寄与してきました。それもようやく1997年(平成9年)に行政改革・規制緩和の高まりの中で廃止され、5年後の2002年(平成14年)に完全自由化となりました。

1960年頃まで塩田(入浜式塩田⇒流下式塩田)がありました。私が育った所にもありましたから懐かしい!
効率的に多くの塩を作るため、海水を煮詰める「立釜」「海水直煮製塩」方式がとられました。

大きな転換期は、1971年(昭和46年)の塩業近代化臨時措置法の制定です。「イオン交換膜法」というイオン交換膜と電気エネルギーを利用してかん水を採り、真空式蒸発缶(しんくうしきじょうはつかん)で煮つめる方法による工業的な製法がとられたことです。塩田が完全に姿を消していきます。製塩の近代化?精製塩の誕生でしょうか?

この時、松山市在住の有志が自然塩存続運動を起こしたそうです。

私は、伯方塩業とは何の関係ありませんが、興味を持ちましたので、一つの例として少し紹介しましょう。

1 食物は自然に近い方が良い。化学薬品を使い、化学薬品のように純化された過精製のイオン塩を食用に強制する必然性は全くない。人畜への安全性も確かめられていない状態で世界に先駆けて急ぐ必要はない。
2 生命維持に関する基本食料の選択の自由を奪うのは基本的人権の侵害である。

運動の結果、生産上の制約はありましたが、1973(昭和48)年6 月、塩専売公社より自由販売塩として製造を託されました。 これが現在の「伯方の塩」です。
ー以上 会社のサイトから抜粋ー

上記のような考え方で、信念を持ってこだわって製塩を続けてきたことを知り感動しました。
現在販売されているのは、「伯方の塩」ですね。

〇自然塩
伯方の塩
「塩専売法」の廃止により海水からの直接製塩が認められ、完全自由化により原料塩の産地を選択できるようになったようですが、この会社は現在もメキシコ(ゲレロネグロでは世界遺産にも登録されているほど清浄な湾の海水)またはオーストラリア(プライスでは南極海につながる海水)の天日塩田塩を日本の海水に溶かして、ろ過した後のきれいな塩水を原料にしているそうです。
理由は?
・自然の風や太陽熱といった自然エネルギーによって結晶した輸入天日塩田塩を使うと、燃料は少なくてすむ。 
・化学薬品を一切使わず、「にがり」をほどよく残すために、輸入天日塩田塩を日本の海水で溶解して、ゴミ・砂を除いた濃い塩水を煮詰め結晶した塩を数日間じっくりと「自然乾燥」させている。また異物の混入を防ぐ装置にかけ、人による目視検査も行っているという。

にがりとは?
にがり(苦汁)とは、海水中から塩化ナトリウム(NaCl)をとり出した後の種々のカルシウム、マグネシウムといった無機塩類を含んだ残り液を濃縮したものをいいます。 「にがり」の主成分は塩化マグネシウム(MgCl2)で、これは豆腐の凝固剤として使われます。

では、成分はどうなっているの?
伯方の塩・焼塩(100gあたり)
熱量0kcal
食塩相当量98.8g
たんぱく質0g
脂質0g
炭水化物0g
マグネシウム100~200mg
カルシウム50~200mg
カリウム10~150mg

もう一つ「赤穂の天塩」を見てみましょう。
これも伯方の塩とほぼ同じです。
オーストラリア・シャークベイ(世界自然遺産登録)の海水を使った塩田でつくられた天日塩(てんぴえん)を原料としています。また、「にがり」もオーストラリアから輸入している。
100gあたりの成分は?
熱量0kcal
食塩相当量92.0g
たんぱく質0g
脂質0g
炭水化物0g
マグネシウム550mg
カルシウム5~70mg
カリウム5~80mg

さらに見てみよう!
沖縄天然塩ぬちマースがすごいぞ!
沖縄本島中部・浜比嘉島の太平洋側の黒潮の海水を使っている。
水分だけを蒸発させ、海水中のミネラルをお塩の中に含ませ閉じ込める製法だそうです。従来の製法では、どうしても最後に残る微量ミネラルを塩として結晶化することができない。常温瞬間空中結晶製塩法という製法による。どうやってるのか?どうも海水を非常に細かい霧状にして気化させるらしい。

100g中の成分は?
塩分73.3g
ナトリウム29.3g
塩素52.8g
カルシウム0.44g
マグネシウム3.62g
硫酸イオン4.42g
カリウム1.14g
臭素0.16g
ストロンチウム12.0mg
フッ素2.3mg
ホウ素8.4mg
亜鉛0.73mg
鉄0.41mg
ケイ素0.23mg
あと8種類のミネラルがある。

塩分は悪者ではない。ミネラルを豊富に含んだ塩は体に蓄積しにくく、排出される新陳代謝を促して体の冷えから守ってくれる。また、体内の有害物を解毒したりする作用がある。

運動してナトリウムを含んだ汗をかく。そして水分を十分補給する。塩分の働きの援護射撃をしよう!

飲酒はせっかく摂取した水分を吸収してしまうから、水分補給が無意味になる。そこに塩辛いものを酒の肴にすると、水分不足とナトリウム過多により、まさに塩分の功罪ー3の内容である高血圧との関係が本当に進行していく。ーーーマジヤバーイ!!! 飲酒をしたらたくさん水を飲もう。体の中の塩分濃度を高くしないように。体の中に結晶や結石ができやすくなる。私ももっと早く知っておくべきだった!悔やまれる。

朝はニンジンジュースやリンゴジュース、生姜入りの紅茶、トマトジュースなどを飲もう!
ナトリウムを含んだ尿を出して、ミネラルを含んだ塩を摂取しよう。それなら塩分を心配することは何もない!・・・と思います。

おわり

参考:伯方塩業株式会社 サイト
参考:株式会社天塩 サイト
参考:公益財団法人 塩事業センター
クリエイター:オレンジ星さん 

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