with Anne

SCOUSE HOUSEさんのメルマガに寄稿した
2019年までのサッカー観戦記。
そしてこれからの旅の記録です。

第71話《出会い》

2023年03月08日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

この旅の写真はこちら

もちろん日本語だから声をかけられたんです。

日本人が経営していることで、日本人の宿泊客が多いホテル。

やっぱり何かと心強いですよね。

声をかけてみると、彼女はとても悲しそうに頷きました。



別のテーブルにコーヒーとパンを置きかけた彼女は、ちょっと考えて私と同じテーブルに来てくれたんです。

私はもう朝食は終わっています。けれど急ぐ必要はありません。

「こんな時も個人旅行だから会話が出来ますね。」

「出発時間は予約さえしてなければ自由だもの


彼女のお名前は「リサさん」。

お互いに自己紹介後にお話をしてくださいました。

彼女はやはり昨夜遅くこのホテルに来たらしいとのこと。

突然パリからアムステルダムへのフライト

こちらのホテルが夜遅くの到着で一晩だけ宿泊が出来たとのこと。

「どうしたの

そのお話を伺っただけでとても心配になってきました

彼女は世界一周旅行の最中らしいです。目的は世界の照明を見て歩くこと。

お仕事が照明関係ってこと。

何だかこのお話だけでとてもカッコいい


その彼女がパリのユースホステルに滞在中に事件が起こったそうです。

なんと盗難に遭われちゃった

しかもユースホステルのセキュリティボックスで

「置きっぱなしにしてたわけじゃないんですよ

「防ぎようがないですよね。」 

「セキュリティボックスで盗難なんて

「何を信じたらいいのか分からない


「盗まれたものは現金

大使館にすぐに連絡したけれど、何もして頂けなかったと。多分、パスポートが無事だったからかな。

フランスって移民がとても多いんですよね。

パリのユースホステルの従業員も移民の人だったらしい。

彼女にしたら、

「セキュリティボックスで盗難なんて もしかしたら従業員

人間不信状態だそうです。


すぐに自宅に国際電話。 旅費を送金してもらわないと旅が続けられない…。

お母様に事情を話して送金をお願い。 

でもお母様は海外送金の仕方がよく分からない

そんなことが原因でちょっと言い争いになってしまったことも辛かったみたいです。

「そんな大切なお話だったなんて・・・」

アムステルダムのホテルで初めて出会った女性から突然伺うことになった私。

「セーターの色が同じだし、これはきっと偶然じゃないはず

「私にも彼女を勇気づけることが出来るはず

言葉が出来なくて頼りない私。 

だからこそ一人旅に出て来てるからには、危機管理の準備には細心の注意を払っています。

「色々な場合の対応を調べて来ていますよ

「カードを無くした経験だってあるし。」

ずっと読んでくださってる方は覚えてらっしゃいますか

「リヴァプールでのカード紛失事件

 

 

 

 

続く

 


第70話《同じ色のセーターの女性》

2023年03月08日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

この旅の写真はこちら

5月7日。アムステルダムに来て3日目です。丸一日観光出来る最後の日。

時の経つのは早いですね。明日の夕方のフライトで帰国です。

今日はアムステルダムアレナとハイネケンエクスペリエンスを訪ねる予定。

何も予約はしていないのであくまでも予定ですけど。


今朝はオランダに来て初めて「ダッチウェザー」といわれるお天気

昨日までは、オランダ在住のホテルのご家族さえ驚くような晴天続きでした。

この日の曇り空こそが「ダッチウェザー」とご主人が教えてくださいました。

これからの予定は両方とも室内です。

つまりお天気も予定通りですね

オランダに来てダッチウェザーを経験出来ない方が寂しいものね。




ダイニングではご主人にオランダのお話を色々して頂きました。

そんな会話の中で、私が猫ちゃんの名前を「モナちゃん」って知っていると、ご主人は凄く驚いてましたよ

「トリップドバイザーの口コミ」に書かれていたことをお話すると、ネットの情報力に感心したり、また驚いたりのご主人でした。

「そうですよね

ホテルの飼い猫の名前まで日本から来た私が知っているなんて

冷静に考えてみると凄い情報力ですよね。

その情報力に私はいつも助けられているのですけれど


昨日、ゴッホ美術館のチケットをくださった方ともダイニングで遭遇。

お互い一人旅なので、今朝も席をご一緒させて頂いてお礼を言います。

すると彼女はとても困ってる様子。

ご自宅から「お母様が危篤」の連絡が入ったとのことです。

ちょうど携帯電話を手に焦っている様子でした。

帰国をするためのフライトの予約をしようとロンドンのANAに電話をしているところだそうです。

海外旅行中のご家族の大変な出来事

「自分自身のこと以外に家族のことで急な帰国を余儀なくされる

考えたことは正直ありませんでした。


彼女は全日空を利用しての旅。ANAのロンドン支店に電話。

オランダとイギリスは一時間の時差。だからロンドンのオフィスはまだオープン時間ではありません。

繋がらない状態に焦っていらっしゃいました

日本のオフィスは営業時間が終わっています。

「時差って何かあった時に大変なんだ

相手が営業時間外だったら何にも出来ません。気持ちだけが焦りますよね。

家族が元気でいてくれることにも感謝です

やがて彼女はANAの営業時間を待つため、一旦、部屋に戻って行かれました。

私も食事が終わり、一人、ダイニングでゆっくりコーヒーを頂いています。


すると女性が一人でダイニングに入ってきました。

こちらのホテルでは初めて見かける方です。

「昨日の夜、到着したばかりなのかな

彼女は手に「地球の歩き方」を持っています。

つまり観光旅行だよね。それなのにとても寂しそうで辛そうな表情。

「何だかその表情が気になるなあ」

偶然にも彼女は私と同じ色のセーターを着ているので尚更です。

エメラルドグリーンのセーター。

そんなにお揃いになる色ではないので同じだったことに縁を感じてしまいます。

「旅行ですか

思わず声をかけずにはいられませんでした。

 

 

 

 

続く

 


第69話《3日目も無事に終わりました》

2023年03月08日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

この旅の写真はこちら

こうしてこの日も朝から充実の一日を過ごしました。

風車のあるザーンセ・スカンスと、猫博物館と、ゴッホ博物館。

たくさん回ることが売りのパッケージツアーに比べたら少ないかな 

一日に寄る場所としてはツアーの方が多いかも

でも、一ヶ所一ヶ所、本当にゆっくり楽しみました。

誰にも邪魔されず、時間に縛られることもない

自分の気の済むまでそれぞれの場所に滞在していますよ。


夕方遅めの時間になってしまったので、ゴッホ美術館も閉館時間になっちゃいました。

ここからホテルまで歩いても帰れそうな距離です。確かトラムで3つ目の駅のはず

このゴッホ美術館の隣はアムステルダム市立美術館もあります。

今回宿泊しているホテルの辺りは美術館が並んでいるんです。

芸術好きな方に本当にはたまらない場所にあるんですね。


10分程歩くといつものミュージアム広場に到着。



今夜も広場の地下のスーパーでビールとお惣菜を買って帰りましょ

そしてホテルに戻ります。

「ホテルの飼い猫モナちゃんに会えるかな

モナちゃんに会えることを楽しみにホテルのドアを開けます。

二階に上がると廊下にはソファ。

そのソファを覗いてみると・・・

「いました~

「モナちゃん


つい立ち止まってそのまま廊下でしばしモナちゃんと過ごしちゃいます。

彼女もとても人懐っこい猫ちゃん。全く逃げたりしないんですよ 

喉元を撫でるとゴロゴロ。

「ヤバい ビールを持っているんだっけ

「モナちゃんちょっと待ってて

急いで部屋の冷蔵庫にビールをしまいます。

そしてすぐに戻ってまたまたモナちゃんとのモフモフ時間。

「あとはもうシャワーを浴びて、ビールを頂いて休むだけだもの」

5月のオランダはまだ全然暗くないんですけどね。


日本から遠いヨーロッパのアムステルダムでこうしてモナちゃんと和む時間。

中々部屋に戻れない私です。

「明日も朝からお出かけの予定

後ろ髪惹かれるように部屋に戻って休むことにします。

モナちゃんもそろそろ自分のお部屋に帰る時間かもしれないしね。

「お休みなさい、モナちゃん

 

 

 

 

続く

 


第68話《美術館に入館です》

2023年03月07日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

この旅の写真はこちら

寄り道が多かったけれどやっと到着。

頂いたチケットを見せてエントランスに入ることが出来ました。

ホテルのダイニングで偶然テーブルを共にした名前も知らない女性の方にとても感謝です。

「美術品の見学には荷物を預けるかも」そのことを思い出してちょっとドキドキ。

こういう大きな美術館や博物館ってカメラや手荷物や上着を預けるところが多いですよね。

私でも上手く預けて館内を楽しむことが出来るかな

言葉の不安ってやっぱりついて回るよね。


1階のインフォメーション奥にはカウンターがあります。

思った通り、みんなが上着や手荷物を預けていますよ

カウンター近くまで行って、ちょっとその様子を伺います。だって会話をしないでスムーズに荷物を預けたいもの。

上着やバッグ、カメラを預けると札を受け取っているみたい。

「よし これなら何とかなりそう」私も自ら上着やカメラや貴重品以外の手荷物をまとめます。

そしてカウンター越しにスタッフに渡しますよ。

スタッフはニコニコして番号札を手渡してくれました


「さあ、いよいよ展示室に入りましょ

ここでもう一度チケットを見せます。そして手荷物の確認。

問題なくスムーズに展示場に入れました。

今、私が入場したのは「ヴィンセント・ファンゴッホ国立美術館」。きっとここも世界中からの観光客が集まるんでしょうね。

置かれているパンフレットの言語の多さにも驚き

「日本語もありましたよ これなら3階建の広い館内を迷わないですむよね


「さあ展示場を順番に回って行くぞ

このまま調子よくご案内が出来たらいいのですが

「すみません。勉強不足です

ゴッホと言ったら「ひまわり」を代表とする黄色い色の絵画ってイメージ位しか知らないです。



館内で見覚えのあった絵画は「ゴッホの自画像」など本当に数点。

「オランダの旅の目的に入ってない

その訳が理解して頂けちゃいました


そんな私でも楽しいのはお土産コーナー。

美術館だけありますね。とても洗練された美しいデザインの食器や文具等が並んでいます。

お土産コーナーは観ているだけでも飽きないんですよこれはみんな欲しくなっちゃいます。

今までの観光地のお土産とはちょっと違った「洗練されたお土産」に出会えるところ。

「自分のために欲しくなっちゃう」

そういうものが多くてついつい夢中になっちゃいます。

 

 

 

 

続く

 


第67話《ダンスパフォーマンスを連写!》

2023年03月07日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

この旅の写真はこちら

猫博物館の最寄駅からトラムで5つ目の場所にゴッホ美術館はあります。

ホテルに行くのと同じ5号線のトラム。だからこれまで何度も美術館の前を通っているんです。

すでに見慣れた景色。だからトラムの線路に沿って歩いたら迷わないよね。

「せっかくだもの。アムステルダムの街をのんびり歩くことにしましょ

途中にはライツェ広場。

この広場では男性たちのダンスパフォーマンスが行われています。

たくさんの人達が男性ダンサーを囲んで楽しそうに観ていますよ


広場の周りにはカフェがいくつもあって、何だかヨーロッパをとても感じますね。

「あっ 私がフライトに利用したKLMのマークが

ビルの屋上にブルーでKLMのマーク。

「ここが本社なのかな

海外旅行って、こんなことでも嬉しくなっちゃいます。

ロンドンを訪ねた時にはバークレイズ銀行を見つけて嬉しかったなあ。

「バークレイズ銀行はプレミアリーグのスポンサーだもんね


広場で踊ってる男性達のダンスパフォーマンスは凄い

頭で回転したり片腕で回転したりもう拍手、拍手で盛り上がっています。



「今がチャンス」そう、新しいカメラは連写が出来る機能付きー

「今こそ連写で撮影するチャンスじゃないですかあ

もう夢中で連写連写。 写真撮りまくり~

ショーが終わるとみんな拍手 そして彼らの帽子にコインやお札を入れている。

「私も1ユーロ入れましょ

「彼らのパフォーマンスは本当に素晴らしかった


「わぁ~ またまた遅くなっちゃった。ゴッホ美術館が閉館しちゃう~。」

ライツェ広場を後に大きめの橋を渡りましょ。

渡り終わる辺りに面白いボックスがちょっと目立ていることに気が付きました。

思わずまたまた立ち止まって眺めちゃいます。どうも街の公衆トイレみたいです。

ロンドンやリヴァプールにもこういうトイレがありましたよね。

路上の公衆トイレ。外側からみた感じはとてもキレイなんですよ。

使用したことないから何とも言えないけれど。

オランダの路上トイレも清潔そうに見えるなあ。

駅や観光地のトイレはとてもきれいで、パリやバルセロナより安心できます。


橋を渡り切って少し運河沿いに歩きます。

「オー 見えてきました~」ゴッホ美術館の大きな垂れ幕が前方で揺れてます。

「さあ急ぐぞ

いつもカメラを提げて歩いている私。その時、残念なことに気が付きました。

今日も丸一日の充実した観光でしたよね。

「カメラの充電電池がない

そうなんです。もう切れかかっています。しかも切れかかってる電池はすでに交換したもの。

さっきのダンスパフォーマンスの連写で一気に無くなっちゃったみたい


「せっかくのゴッホ美術館なのに

「美術館がある公園だってきれいなのに

きっと美術品は撮影できないよね。

でもエントランスとかお土産屋さんとか撮影したかった。

アムステルダムを訪ねるというのに始めから予定に入れてなかった美術館。

「寸前に電池が無くなっちゃうなんて

「ゴッホさん、ごめんなさい。」

 

 

 

 

続く