この旅の写真はこちら
もちろん日本語だから声をかけられたんです。
日本人が経営していることで、日本人の宿泊客が多いホテル。
やっぱり何かと心強いですよね。
声をかけてみると、彼女はとても悲しそうに頷きました。
別のテーブルにコーヒーとパンを置きかけた彼女は、ちょっと考えて私と同じテーブルに来てくれたんです。
私はもう朝食は終わっています。けれど急ぐ必要はありません。
「こんな時も個人旅行だから会話が出来ますね。」
「出発時間は予約さえしてなければ自由だもの」
彼女のお名前は「リサさん」。
お互いに自己紹介後にお話をしてくださいました。
彼女はやはり昨夜遅くこのホテルに来たらしいとのこと。
突然パリからアムステルダムへのフライト
こちらのホテルが夜遅くの到着で一晩だけ宿泊が出来たとのこと。
「どうしたの」
そのお話を伺っただけでとても心配になってきました
彼女は世界一周旅行の最中らしいです。目的は世界の照明を見て歩くこと。
お仕事が照明関係ってこと。
何だかこのお話だけでとてもカッコいい
その彼女がパリのユースホステルに滞在中に事件が起こったそうです。
なんと盗難に遭われちゃった
しかもユースホステルのセキュリティボックスで
「置きっぱなしにしてたわけじゃないんですよ」
「防ぎようがないですよね。」
「セキュリティボックスで盗難なんて」
「何を信じたらいいのか分からない」
「盗まれたものは現金」
大使館にすぐに連絡したけれど、何もして頂けなかったと。多分、パスポートが無事だったからかな。
フランスって移民がとても多いんですよね。
パリのユースホステルの従業員も移民の人だったらしい。
彼女にしたら、
「セキュリティボックスで盗難なんて もしかしたら従業員」
人間不信状態だそうです。
すぐに自宅に国際電話。 旅費を送金してもらわないと旅が続けられない…。
お母様に事情を話して送金をお願い。
でもお母様は海外送金の仕方がよく分からない
そんなことが原因でちょっと言い争いになってしまったことも辛かったみたいです。
「そんな大切なお話だったなんて・・・」
アムステルダムのホテルで初めて出会った女性から突然伺うことになった私。
「セーターの色が同じだし、これはきっと偶然じゃないはず」
「私にも彼女を勇気づけることが出来るはず」
言葉が出来なくて頼りない私。
だからこそ一人旅に出て来てるからには、危機管理の準備には細心の注意を払っています。
「色々な場合の対応を調べて来ていますよ」
「カードを無くした経験だってあるし。」
ずっと読んでくださってる方は覚えてらっしゃいますか
「リヴァプールでのカード紛失事件」
続く