with Anne

SCOUSE HOUSEさんのメルマガに寄稿した
2019年までのサッカー観戦記。
そしてこれからの旅の記録です。

第46話《先に事件の真相をお伝えしておきますね》

2023年02月28日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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事件の真相は帰国してから知ることになりました。

現地ホテルではテレビのスウィッチを入れます。

テレビではダム広場のニュースが流れています。

でもオランダ語も全く分る訳がないので真相は理解出来ないまま

あと私に出来ることは携帯電話でmixiにアクセスすることぐらい。

アムステルダムに旅をすると決めてから、オランダに詳しい方々とマイミクにさせて頂いてたのです。

その方々にダム広場での出来事をメッセージしてみました。


皆さん親切にtwitterで

「ダム広場でどんな事件が起きたの」とツィートしてくださったらしく、

現地の方からの情報を、日本語で私にメッセージしてくださいました。

「勘違いの事件だったこと

「パニックに巻き込まれて怪我人が出たらしい

何とかそのような真相を知ることが出来ました。

ネット時代の素晴らしさを体感ですね


帰国してネットでニュースなどを調べてみると、

『女王を含めた王家のメンバーも出席し、何千人もの人々が集まっていたダム広場。

黙とう中に、ユダヤ教の服装をした男が奇声を発し、

それに続き別の男が持っていた鞄(ブリーフケースらしい)を落とした事で、

その音に反応した人々の間で爆弾騒ぎがおこり、逃げようとする人々でパニック状態。

死者は出なかったものの、骨折などの怪我人が出た』

と書かれていました。


「この奇声を発した男はユダヤ人ではなく、もう一人の男性は事件とは関係なく、

奇声に驚いて持っていた鞄を落としてしまっただけだった」

という事がこの出来ごとの真相です




私がリヴァプール滞在中にニューヨークで爆弾テロの未遂事件があったこと。

そして2009年5月1日、

ベアトリクス女王ら王族が乗ったパレード中のバスに車を衝突させようとして、群衆を殺傷した事件があったらしいんです。

5人の死者が出てしまって、女王がとても悲しんだ事件だったそうです


あの奇声と鞄を落とした音で、

「アムステルダムのダム広場に集まった人々は過剰反応でパニック状態になってしまった」

その現場に遭遇してしまったんですね。


私自身、その時は

「もう死んじゃうの

そんな恐怖に襲われたのは本当です。

でもそのことでアムステルダムの街が怖いところだと思ったりはしませんでした。

日本にいても、記憶に新しいところでは「秋葉原の事件」など、

「誰でもよかった」的な無関係の方を殺傷する事件が相次いでる事実がありましたね。


到着の当日にこんな事件に遭遇はしましたけれど、

アムステルダムの印象が悪くなったっていうことはありませんでした。

それどころか、アムステルダムは大好きな街です

そして、その時にガイドさんと一緒だったことはとても心強かった

 

 

 

 

続く

 


第45話《突然の悲鳴と逃げ惑う人々》

2023年02月28日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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私も目を閉じて黙とうを始めました。

静けさに包まれる広場。目を閉じているので周りの様子は分りません。

でもこれだけたくさんの人が溢れているのに、驚くほどの静寂です。

「もうそろそろ2分かな」

そんな思いが頭を過ぎった頃です。

突然大きな奇声が響きました

★ Dutch Remembrance Day Injuries (4th May 2010) Amsterdam

 

続いて「バン」という大きな音。

そして「キャー」という悲鳴 悲鳴 悲鳴

広場の中は「あっ」という間にパニック状態。逃げようと出口に群がる人々

私はあまりの恐怖でどうにも動けない。

「何が起きたの

理解出来ないまま無我夢中でガイドさんの姿を確認。

彼とはぐれまいとすることだけで精いっぱいです。

参列していた王家の方々は避難をされたようで姿はありません。


悲鳴の響き渡る中で聞こえてきた「バン バン バン」という音。

「もしかしたら流れ玉で死んじゃうかも

生まれて初めてそんな恐ろしさを感じた瞬間です。

海外っていうこともあって「銃」を連想しちゃったんですよ~


辺りでは大勢の方の泣き声が聞こえています。

それでも少しずつ落ち着きを取り戻してきました。

もちろん何が起きたのかは全く分らないままです。

ガイドさんだってこの時点で知ることが出来る訳もありませんよね。


暫くすると広場の中は落ち着きを取り戻し、避難されていた王家の方々が再び参列を始めました。

そしてまもなく式典が再開。

式典の再開で

「亡くなられた方がいなかったのかな

と感じました。

「もし、そんな亡くなられた方がいるような悲惨な出来ごとだったら、王家の人達がまた参列するわけない」

そう理解して、私も式典に参加をし続けました。


このアクシデントで広場の人々がかなり少なくなりました。

皮肉なことに先程までほとんど見えなかった王家の方々の様子をしっかり拝見することが出来たんです。

ベアトリクス王女のお姿も目にすることが出来たのです。

 

 

 

 

続く

 


第44話《アムステルダムの夜の香り》

2023年02月28日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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今日はダム広場で「戦没者追悼式」があるそうです。

オランダでは5月4日は戦没者追悼式、

5月5日は解放記念日(ナチス・ドイツの占領から解放された日)だそうです。

式典には女王を含めた王家のメンバーも出席すると伺って、広場に行ってみることにしました。


ダム広場へ向かう途中のことです 

ちょっと薄暗い路地裏のような道をガイドさんの案内で歩きます。

人通りはあります。でもちょっと異様な雰囲気。

そして右手には照明の暗いカフェ。

カフェの前を通り過ぎる時、何やら鼻をつく臭い

鼻にツンと来るような、でもハーブっぽい臭いです


「初めて経験する臭いだ

そう内心思いながら通り過ぎた頃、ガイドさんが突然話しかけてきました。

「あのカフェの前を通った時、臭いに気が付きました

「何か鼻にツンとくる臭いがしましたよ

「その鼻にちょっときつい臭いが大麻の臭いだよ




「わっ わっ わっ 大麻~

「私ったらついに大麻の臭いを体験しちゃった

もちろん合法。でもやっぱり異様な雰囲気の漂うコーヒーショップ。

「コーヒーが買いたい」って間違って店内に入ってしまったら、「ヤバッ」って感じるな。

普通のカフェじゃないことにすぐに気が付くと思います。


その後暫く歩くとダム広場の入口辺りに到着 物凄い人だかり。

その人だかりをかき分けかき分け広場の中へ移動。

ずっと後方で背伸びをしながら戦没者慰霊塔の方を見ていると、いよいよ式典が始まりました。

王家の方々も参列。

遠くてよく見えません。それでも静かに式典を見つめていると、

ガイドの方がそっと教えてくださいました。

「これから2分間の黙とうが始まりますよ

 

 

 

 

続く

 


第43話《知らなかったアムステルダムのお話》

2023年02月27日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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初日は予定通り夜のアムステルダムを案内して頂きますよ

と言ってもこの時期のヨーロッパが暗くなるのは夜の9時頃なんです。

冬は午後4時位にはもう暗いんですよね。夏の夜は楽しめる時間が長いのです。

冬のヨーロッパへの旅行費用はリーズナブルに思えます。

でも遊べる時間を比較すると安いとは言えないかもですね。


まだ明るい街を歩きながら面白いお話の数々。

オランダの家の屋根の下に付いているフックのようなものについてのお話をして頂きました。

ガイドブック等で写真を見る機会があったらチェックしてみてくださいね。

どのお宅もフックのようなものが手前に出ているんですよ


実はこれは家具を出し入れするときに家具を吊るすものらしいんです。

ホテルのチェックインの時の階段のお話を覚えていますかあ

「狭くて勾配の急な階段」スーツケースを持って上がるのも一苦労の階段。

家具が入るはずもないですよね。

家具は当然窓から搬入。

その時に家の壁を傷つけないように家は少し斜めに傾いてるそうです。

「えっ 傾いている

よく注意して見ると壁がどのお宅も垂直じゃないんです 何だか不思議ですよねえ。

垂直だったらフックに吊るした家具が壁を擦っちゃいます。

「考えられてるなあ




そして何回も渡った運河の上の橋。

「この橋の下を覗いてみて」とガイドさん。

「何と 牢屋が

教えて頂かなければ気が付きませんでした。何度も橋を渡っているのに

「こちらに閉じ込められた囚人はどうなっちゃうの

「海の水が満ちてくると運河の海水が上昇するよね」

「水死をしてしまうしくみなんですよ

もちろん、現在は使われていません。 昔、昔のお話です。

日本も含め、昔のお話にはこうして信じられないような実話がたくさんありますよね。

アンネの日記のナチスのお話もそうですよね。

 

 

 

 

続く

 


第42話《チューリップだけじゃない! オランダの魅力》

2023年02月27日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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今回の旅でアムステルダムに滞在した一番の理由
 
それはキューケンコフ公園のチューリップ

皆さんも多分目にされたことがあると思います。

一面にチューリップが咲く風景写真。

チューリップの公園だから3月~5月しか開園していません。

あまりにも訪れることの出来る時期が短い

そしてサッカー好きの私にとっては、もちろんアムステルダムアレナ

アヤックスのスタジアムですよね。


「まだありますよ

以前から読んで頂いている方は御承知ですよね 

私はかなりのビール好きなんです。

そんな私が外すはずのないスポットと言えば「ハイネケンエクスペリエンス

チャンピオンズリーグでもお馴染みのハイネケン

「もちろん大好きに決まってます


それ以外にもオランダ特有の文化を御存じですか

一つは「飾り窓」。売春が合法ってことはオランダの特徴の一つですよね。



もうひとつの合法と言えば「大麻」。

コーヒーショップで売られているらしいですよ。

以前、ジョントラボルタが出演の映画で「この大麻はオランダ産だぜ

なんて彼の台詞があったと記憶してます。もちろん字幕

でもオランダ産を自慢する意味が分りませんでした。

「品質がよい」って言いたかったみたいですね。


でもですね

いくら私が勇気があると言ってもですね。

夜の「飾り窓」通りや「コーヒーショップ」通りを一人で歩くなんて、そんな無茶はするはずもないです。

「モットーは安全な旅

でもですね

せっかくアムステルダムに来たんですよね。しかも個人旅行で

パックツアーでは味わうことの出来ない「本当の夜のアムステルダムの姿」は見たいですよねえ。

今回はこの「飾り窓」と「コーヒーショップ」を覗きたい

そのために費用を少し奮発することに決めたんですよ


この街で長年暮らしている方。この街を良く知っている男性の方と一緒なら

「夜のアムステルダムを

「アムステルダムの裏の姿を」見ることが出来そう

そしてガイドブックやテレビ番組ではあまり知ることのできないお話を伺おう

観光スポットだけの旅行なんて誰でも出来ちゃうこと

こんな私の冒険心を満たすために、探して探して出会いました

「アムステルダムクラブさん」

案内して頂くことをお願いしたガイドさんです

 

 

 

 

続く