原発事故が起こった後の3月14日、東電の設備は6300万キロワットもあるのに、東電管内の国民が使った電気は、わずか2800万キロワットだった。
それでも東電は「計画停電」をすると言い張っていた。その理由は「原発が事故を起こしたから」ということで、多くの国民は「仕方が無い」と思った。
しかし、そのとき実際に東電はどんな状態に陥ったのだろうか?
総発電能力 |
6266 |
福島第一で動いていてダメになった量 |
203 |
福島第一で休んでいた量 |
78 |
津波でやられなかった福島第一 |
188 |
津波でやられなかった福島第二 |
440 |
地震でやられた火力発電所の量 |
680 |
(止まった総量) |
1588 |
津波に関係なく泊まった量) |
1308 |
地震後の総発電量 |
4678 |
3月14日の消費量 |
2800 |
つまり、まだとんでもなく余っていた(約2倍)。すなわち・・・
1) 現実には3月14日の計画停電は必要がなかった(設備能力は2倍あった)、
2) 普段から稼働率が低い運転をしていたので、そのツケがまわった、
3) 計画停電の理由として東電が言った「津波」の影響はわずか3%だから、これはウソで、「普通の規模の地震」で、多くの原発、火力発電が壊れたからだった
東電の福島原発と中部電力の浜岡原発は止めたけれど、それだけでなんで日本中で「節電」が必要なのだろうか?また私たちは騙されて、暑い夏を過ごそうとしている。もう、日本の誠意はどこに行ったのだろうか?
武田邦彦教授 (中部大学)(平成23年6月29日 午後1時 執筆)http://takedanet.com/2011/06/post_98ab.html