ブログ
ランダム
写真1枚選ぶだけ!簡単に投稿できる機能を用意しました♪
記事を書く
検索
ウェブ
このブログ内で
ログイン
ブログ開設
トップ
dポイント
メール
ニュース
辞書
教えてgoo
ブログ
住宅・不動産
サービス一覧
閉じる
〈川俳会〉ブログ
俳句を愛する人、この指とまれ。
四季の変遷を俳句で楽しんでいます。「吟行」もしていますよ。
拾い読み備忘録(132)
2016年06月25日 16時03分54秒
|
哲学書
神々がシーシュポスに課した刑罰は、休みなく岩をころがして、ある山の頂まで運び上げるというものであったが、ひとたび山頂にまで達すると、岩はそれ自体の重さでいつもころがり落ちてしまうのであった。無益で希望のない労働ほど怖ろしい懲罰はないと神々が考えたのは、たしかにいくらかはもっともなことであった。
「シーシュポスの神話」カミュ 清水徹訳 新潮文庫 昭和44年
富翁
コメント
拾い読み備忘録(112)
2016年05月20日 18時20分39秒
|
哲学書
自由というただひとつの言葉だけが、いまも私をふるいたたせるすべてである。思うにこの言葉こそ、古くからの人間の熱狂をいつまでも持続させるにふさわしいものなのだ。それはおそらく私のただひとつの正当な渇望にこたえてくれる。私たちのうけついでいる多くの災厄にまじって、精神の最大の自由がいまなおのこされているということを、しかと再認識しなければならない。それをむやみに悪用しないことが、私たちの役目である。想像力を隷従に追いこむことは、たとえ大まかに幸福などとよばれているものがかかわっているばあいでも、自分の奥底に見いだせる至高の正義のすべてから目をそらすことに等しい。想像力こそが、ありうることを私に教え、またそれさえあれば、おそろしい禁令をすこしでもとりのぞくのにじゅうぶんだ。………
(「シュルレアリスム宣言」より)
「シュルレアリスム宣言 溶ける魚」アンドレ・ブルトン著 巖谷國士訳 岩波文庫
1992年
富翁
コメント
拾い読み備忘録(95)
2016年04月27日 17時42分33秒
|
哲学書
(老子 上篇 第一章)
「道」が語りうるものであれば、それは不変の「道」ではない。「名」が名づけうるものであれば、それは不変の「名」ではない。天と地が出現したのは「無名」(名づけえないもの)からであった。「有名」(名づけうるもの)は、万物の(それぞれを育てる)母にすぎない。まことに「永久に欲望から解放されているもののみが『妙』(かくされた本質)をみることができ、決して欲望から解放されないものは『徼』(その結果)だけしかみることができない」のだ。この二つは同じもの(鋳型)から出てくるが、それにもかかわらず名を異にする。この同じものを、(われわれは)「玄」(神秘)とよぶ。(いやむしろ)「玄」よりもいっそう見えにくいもの(というべきであろう。それは)、あらゆる「妙」が出てくる門である。
「世界の名著 老子 荘子」責任編集 小川環樹 中央公論社 昭和43年
富翁
コメント
拾い読み備忘録(94)
2016年04月25日 22時52分35秒
|
哲学書
本当の目覚めがあってこそ、始めてこの人生が大きな一場の夢であることが分かるのだ。それなのに、愚か者は自分で目が覚めているとうぬぼれて、あれこれと穿鑿してはもの知り顔をして、君主だといっては貴び牧人だといっては賤しんで差別をする。固陋(かたくな)なことだ。孔丘もお前もみな夢を見ているのだ。そして、わしがお前に夢の話をしているのも、また夢だ。……
「荘子 第一冊[内編]」金谷治訳注 岩波文庫 1971年
富翁
コメント
拾い読み備忘録(91)
2016年04月22日 21時02分51秒
|
哲学書
どんな人間でも、自分にとって善であるものが他者にとっては悪の原因であること、自分がいま占めている地位を他者が占めることはできないこと、従って他人の地位を剥奪しているのだということを理解するくらいの分別は、持ち合わせているに違いない。誰かの死は、つねに、後釜に座るべき場所と見なされてきた。ヘーゲルは、「子供の誕生、それは両親の死である」、と言った。
ジャン・グルニエ「存在の不幸」大久保敏彦訳 国文社 1983年
富翁
コメント
拾い読み備忘録(66)
2016年03月14日 20時28分48秒
|
哲学書
もし君が幼児をつかまえて、お得意の哲学的理神論だの美的徳操だの羞恥心だの、普遍的博愛だのを、君の時代の高邁な趣味に従って気前よく恵んでやろうなどとしたら、それこそ千倍もばかげている。博愛などという美辞麗句を並べ、寛容を看板にかかげてはいるが、そのじつは民衆に圧制を加え、啓蒙開化を口にしながら搾取を事としているありさまなのだ。幼児をつかまえてだって。冗談ではない。君こそが愚昧きわまる悪たれ小僧ではないか。しかも君はこうして、幼児のよりよい性情を、幸福と本性の基礎を奪い、君のばかな計画がうまくいったあかつきには、幼児をこの世の最も耐えがたい化物に――三歳の老いぼれにしてしまうのだ。
(ヘルダー「人間性形成のための歴史哲学異説」より)
「世界の名著38 ヘルダー ゲーテ」責任編集 登張正實 中央公論社1979年
富翁
コメント
拾い読み備忘録(61)
2016年03月03日 20時29分56秒
|
哲学書
ギリシアの哲学者たちの著作の中で、我々に伝えられている最も古い著作の断片は、運命の謎に満ちた気まぐれさを、次の様に述べ立てている。
「総べての物質の根源は無定限である―それらが発生を獲ているその根源から、いや応なしに、それらには破滅が到来するのである。何故ならば、決められた時に、それらは罰を負い、おのれの不信心のために、順次、報復を受けるものだからである」
二千五百年以前に、アナクシマンドロスは、こう考えていたのであり、人類の哲学史の夜明けに、人には、こんな考えが生まれていたのである。そしてこれが、ヨーロッパ哲学思想の生みの親たちのものの中で、時間が我々に保存して呉れた唯一の――前述したように――真の言葉なのである。
「迷宮の哲学」シェストフ著 植野修司訳 雄渾社 1968年
富翁
コメント
拾い読み備忘録(51)
2016年02月18日 20時26分31秒
|
哲学書
絵画的な美は、急速に失われてゆき、反動的な人々の悪罵と泣き言をふやすばかりである。とりわけそれは、貧困という卑しい存在に帰してしまう。かっては、美のきらめきをなしていたと思われるもの――日常の人間の原初的な多様性、粗野な、騒々しい雑踏の中の、多様な地方的独創性をもった、その寛大な性格――こうした美は消滅した。それは、貧困の泥海に浮かび上がる博物館の寒々とした部屋の中で凝固してしまった。お伽話で聞かされたオリエントの有名な都市での滞在は、素朴な旅行者にとって、なんという幻滅であろう。昔の物語は嘘であったのか。その作者は別な目で見たのだろうか。物も人もすっかり変わってしまったのだろうか。期待していたあるいはたまたま出遇った不思議なもの、廃墟、史蹟、千一夜の物語、民族的舞踊、民謡も、われわれにとってはもはや、光景を彩ったり、それを変形させてくれるものではない。ナポリ、バクダッド、カルカッタ。同じ太陽の下の同じぼろきれ、同じ傷痕。神話は消滅し、祭式や魔法はもうその威光をもっていない。
「日常生活批判1」H・ルフェーヴル著 奥山・松原訳 現代思潮社 1969年
富翁
コメント
拾い読み備忘録(48)
2016年02月15日 17時28分59秒
|
哲学書
このあり余る流動資産(人的財的)は文学者や芸術家にとっては極めて有利なものであった。絵画、稀覯本、豪華版のブームが、1900年から間もない時期の、スノビズムの再流行と同時に始まるのである。作家も、芸術家も、人生をより美しく、より≪自由≫なものと感ずる。かれらは、ほとんどまったく無意識に、ということはつまり知らず知らずに商品化されている意識の疎外によって、その作品と一緒に買い取られてしまい、≪冒険≫や≪危険≫についての、抽象的形而上学的な新しい主題を舞台の前面に押し出している時でさえ、或いはまさにその時に、ちょうど出番を待っていた怖しい冒険から眼をつぶってしまったのである。かれらに責任があるか、ないか。それはここではどうでもいい。ただはっきりさせておかなければならないことは、深い主題は変化しなかったということ、二十世紀文学とは神話であり、幻影であるということである。冒険と危険の主題、背徳思想と性的自由の主題は、十九世紀前半の終り頃にわれわれの文学に現れてきたはるかに深く執拗な現実と主題、すなわちペシミズム、懐疑、倦怠、絶望、孤独を、何によってであれいささかでも変化させたであろうか。…・
「日常生活批判序説」H・ルフェーヴル著 田中仁彦訳 現代思潮社 1968年
富翁
コメント
記事一覧
|
画像一覧
|
フォロワー一覧
|
フォトチャンネル一覧
goo blog
お知らせ
ブログを読むだけ。毎月の訪問日数に応じてポイント進呈
【コメント募集中】goo blogスタッフの気になったニュース
gooブロガーの今日のひとこと
訪問者数に応じてdポイント最大1,000pt当たる!
プロフィール
フォロー中
フォローする
フォローする
自己紹介
このブログを管理している、安楽と申します。
皆様のご来場を心よりお待ちしています。
(コメント欄で待ってます)
ログイン
編集画面にログイン
ブログの新規登録
最新コメント
富翁/
暑いなッ!
先輩/
暑いなッ!
安楽/
頭、腹
安楽/
GWを過ごす
富翁/
GWを過ごす
富翁/
通院だらけの四月でした
先輩/
今年の桜は元気です
安楽/
花見
富翁/
花見
安楽/
花見
ブックマーク
カレンダー
2024年9月
日
月
火
水
木
金
土
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
前月
次月
goo blog
おすすめ
おすすめブログ
【コメント募集中】
スタッフの気になったニュース
@goo_blog
お客さまのご利用端末からの情報の外部送信について
最新記事
さみだれ句集(144)
今日はいくぶん過ごしやすく
降ったり止んだり
カウチの日々
暑いなッ!
頭、腹
GWを過ごす
通院だらけの四月でした
中空さんを偲ぶ会
今年の桜は元気です
>> もっと見る
カテゴリー
専門書
(11)
辞書
(16)
ノンフィクション
(9)
教育
(3)
評論
(9)
宗教
(8)
戯曲
(5)
カタログ
(1)
インタビュー
(2)
音楽
(1)
翻訳
(2)
哲学書
(9)
映画
(5)
紀行文
(10)
研究書
(9)
伝記
(4)
エッセイ
(60)
言語学
(5)
小説
(17)
詩
(9)
時事寸言
(15)
mini essay
(49)
短歌
(190)
川柳
(822)
俳句
(1917)
川柳
(0)
川柳
(1)
つぶやき
(69)
旅行
(4)
グルメ
(3)
バックナンバー
2024年09月
2024年07月
2024年06月
2024年05月
2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月
2023年11月
2023年10月
2023年09月
2023年08月
2023年07月
2023年06月
2023年05月
2023年04月
2023年03月
2023年02月
2023年01月
2022年12月
2022年11月
2022年10月
2022年09月
2022年08月
2022年07月
2022年06月
2022年05月
2022年04月
2022年03月
2022年02月
2022年01月
2021年12月
2021年11月
2021年10月
2021年09月
2021年08月
2021年07月
2021年06月
2021年05月
2021年04月
2021年03月
2021年02月
2021年01月
2020年12月
2020年11月
2020年10月
2020年09月
2020年08月
2020年07月
2020年06月
2020年05月
2020年04月
2020年03月
2020年02月
2020年01月
2019年12月
2019年11月
2019年10月
2019年09月
2019年08月
2019年07月
2019年06月
2019年05月
2019年04月
2019年03月
2019年02月
2019年01月
2018年12月
2018年11月
2018年10月
2018年09月
2018年08月
2018年07月
2018年06月
2018年05月
2018年04月
2018年03月
2018年02月
2018年01月
2017年12月
2017年11月
2017年10月
2017年09月
2017年08月
2017年07月
2017年06月
2017年05月
2017年04月
2017年03月
2017年02月
2017年01月
2016年12月
2016年11月
2016年10月
2016年09月
2016年08月
2016年07月
2016年06月
2016年05月
2016年04月
2016年03月
2016年02月
2016年01月
2015年12月
2015年11月
2015年10月
2015年09月
2015年08月
2015年07月
2015年06月
2015年05月
2015年04月
2015年03月
2015年02月
2015年01月
2014年12月
2014年11月
2014年10月
2014年09月
2014年08月
2014年07月
2014年06月
2014年05月
2014年04月
2014年03月
2014年02月
2014年01月
2013年12月
2013年11月
2013年10月
2013年09月
2013年08月
2013年07月
2013年06月
2013年05月
2013年04月