魯公は年老いて妻を失い、新しく祝という若い娘を妻に娶った。しかし祝は不遇を嘆いて毎日悲しみに暮れていた。魯公がたずねえ言った。
「おまえは私が年を取っていることを恨んでいるのか?」
「いいえ、そうではありません。」
「では私の身分が低いことを恨んでいるのかい?」
「いいえ違います。」
「ではなぜそんなに嘆き悲しんでいるのかい?」
「あなたが年老いていることも官位が低いことも恨んではおりません。ただわたしの遅く生まれたのを残念に思っているのです。若いときのあなたにお会いできなかったからです。」
《丁聡 古代中国幽黙》
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