赤い花なら曼珠沙華 ♪
灼けるように、その赤の見事さは他に類をみない。
でも、長崎物語に歌われるように、雨の日はどう映るのだろうか。そんな気持ちで出かけてみた。
ところが、どうしてどうして。赤はイメージ通り健在である。
先日両親の墓参りに行ったが、墓地には曼珠沙華が燃えるように咲いていた。
いつもこの時期になると、きまって個人を偲ぶように咲いてくる。
そして旅仲間と今月はその花を見にイベントと称して4ヶ所も訪ねてしまった。
中国原産のこの花は、田の畦や土手、墓地などに、各地の人家の近くなどに自生する。また観賞用としても栽培されている。
墓地に多いのは、この花の有毒性を利用し、ネズミなどを防いだためらしい。
日本に渡来したのは不明だが、どうも有史以前のようだ。花が咲く時期と彼岸の時期がほぼ一致するので彼岸花とも呼ばれている。
別名を調べてみたら、あるわあるわ。
死人花(しびとばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、地獄花(じごくばな)、痺れ花(しびればな)・・・・・
その他日本には1000ぐらいはまたの名があるらしいい。
変わったところでは、はみずはなみずという別名もある。葉見ず花見ずと書いて、花が咲くとき葉はまだなく、葉が出るころにはすでに花が散っている様子から呼ぶらしい。
お墓参りと曼珠沙華。
この彼岸の花をこれからあと何回見られるのだろうか。
ふとそう思わずにはいられなかった。
「季節の花(30)曼珠沙華」