古代蓮を見に行った。
車で15分もの距離にもかかわらず、もう数年行ってなかったので、思い切って出かけてみた。まるで小旅行気分で。
朝の苦手なのは自分でも知っているが、いざ出かけるとなると多少はしっかりしてくる。
朝早い時間にもかかわらず、散歩の人は多い。というよりは、携帯やカメラで撮影の人がけっこういる。
みんな普段の休みの日は朝寝するようだが、お出かけの時は私みたいに同じに早起きなんだろうか。
2000年前の蓮(大賀ハス)の根を2本、昭和50年に千葉市からいただいて、開花に成功させたとのこと。昔、お城の外堀の役目をした沼地に所狭しと咲き乱れている。ピンクの花が、朝の光に照らされてひときわ眩しい。
観賞用の古代蓮と食用にする蓮(蓮根)を同じ土俵で見たことはないが、うすピンクの淡い色が心を引きつける。下の方の花弁は次第に白くなっていく。それがまだ淡いピンクの花弁と重なって、まるで極楽浄土を思わせる神秘さである。
昔の人は蓮を仏さまに近い花として重宝したのは何とも的を得ていると何度も思った。
汚い泥の中でも、可憐で清らかな花を咲かせる。
古代蓮とはまことに不思議さをもった、見事な花である。
「季節の花(46)古代蓮」