現役を引退してから通勤時間帯の電車に乗ることがなくなった。それどころか東京へ行くことさえも、ここ一年半ばかりない。用事がないというよりも、コロナ感染を避けるため都心に行けないといったほうが正しいのかもしれない。
よくよく考えてみれば、通勤時のあの電車の混みようはうんざりという感がある。特に埼京線はすごい。ホームに上り電車が入るたび、降りる人もいるが、乗る人のほうがその何倍もの数。まさに超ラッシュというにふさわしいなどと今さらながら思う。
人間が超密になって移動するのをラッシュと言うのだが、これは動物の世界にも何度か経験している。すべて実物ではなく、映像ではあるが、牛や馬や羊などをテレビなどで目にすることはけっこうある。
ラッシュは人間さまだけのものかと思ったら、やはりそうではなかった。しかも四つ足の動物だけでもないらしい。
海の中を魚が想像を絶するくらいの数で集団移動をする場面はけっこうテレビなどでも見るているし、それに近いシーンは水族館でも目にできる。
実はその魚類のラッシュがわが家にも今現実におこっているのだ。ここ3週間くらい毎日十数匹、多いときは20匹以上もの赤ちゃんが誕生する。今日も数えてみたら20匹をゆうに越えていた。その赤ちゃんとはメダカのこと。不思議と朝から昼頃までの午前中にそのほとんどが誕生する。
毎日それだけの数が3週間以上も生まれ続ければ、おおよその合計は想像できるというもの。この他にも大きい水槽がもう一つある。その数知れない赤ちゃんたちを大事に育てなければと思う。
魚類、特にメダカは水温と水が今の時期には注意しなければならない。わかっていながら、多くの生まれたばかりの子を死なせてしまった。
やはりメダカのラッシュは、生まれたばかりのほんの数日間のことだけなのだろうか。そんなことはない。
数日前から、これはいけないと思い、家族が懸命にその赤ちゃんたちの世話をしている。
みんな右 メダカは誰が 声かける
令和元年5月 「ペット川柳」世田谷ペット法務コンサルタント
「つれづれ(30)赤ちゃんラッシュ」