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私の中の彼へー青き騎士第6回★沙織は連邦政府「ローズバット」管理下に入る。ハンドラー(教導者、管理者)の ゲイターが現れ沙織を鍛える。

2021年01月30日 | 私の中の彼へー青き騎士ー
BK私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導く
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私の中の彼へー青き騎士第6回★沙織は連邦政府「ローズバット」管理下に入る。ハンドラー(教導者、管理者)の ゲイターが現れ沙織を鍛える。
 

私の中の彼へー青き騎士ー第6回★

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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ある日、私が、学校(戦時特訓スクール)から家へかえると、見知らぬ男が待っていた。

都市の男らしかった。

 

ある種の威厳と、ほかの人間に恐怖心を与える印象を与える人だ。

両親は、不思議に、この男には丁寧態度をとっていた。

 

養父は、私を目ざとく見付け、男に言った。

 

「ゲイターさん、この子がそうです」

「ああ、この子が沙織か、立派に育ったじやないか」

「そうでしょう。アイスの攻撃を受け生き残った子供、ニューオーハンで成長できたの子供は、わずかだって聞いていまさあ。この沙織は特別元気でさあ。使い物になると思いますよ」

 

「母さん、このおじさんは」

「政府機関の方だ。いいかい、よくおききき。ね、沙織、今日から、お前は、この人にもらわれていくんだ」

「沙織クン。連邦軍用語でいうと、君は連邦政府組織「ローズバット(ばらのつぼみ)」管理下に入るのだ」

ゲイターが付け加えた。

 

つまりは、買われていくのだ。

 

「いやよ、急に何を言いだすの」

「おやおや、お前たちは、この沙織クンには、彼女が政府組織「ローズバット」の所属物であることを知らせていなかったのか」

ゲイターと呼ばれた男は言った。

 

「そうでさあ、へんな事を知られて逃げられると困ると、思いましてねね」

養父は、それこそ、揉み手をせんばかりに、ハンドラーのゲイターに卑屈に言った。「ローズバット」の育て役をハンドラーと呼ぶ。

 

その時、別の「地獄のかま」が、開かれたのだと、私は思った。

 

●シーン6

 

「沙織クン、悲しむことはないぞ。

いわば、君はね。選ばれし人類のエリートなのだから」

ブルーの目をもつゲイターが、ゆっくりと深いこころに響くような声でいった。

「私が君のハンドラー(教導者)ゲイタ-だ。よろしくだ」

 

組織「ローズバット」所属の車の中だった。ゲイターが、私にしやペリかけていた。

 

ワゴン車には、他にも女の子たちがのせられていた。

 

「エリートですって。そのエリートの私になにをさせようとするるの」

「地球連邦政府に対する非協力者の排除、、の役目を君たちが行う」

「排除、つまり、エリートが殺しをするの」

 

「そうだね、そういうことだ。今、政府は、猫の手でも借りたい。

対アイス戦争で人材が払底している。君たち、ニューオーハンで、ある種の能力に優れたものが

集められている。それも女の子ばかりだ。

 

男の子は戦士として対アイス戦の前面に立ってもらうからね。

これは地球連邦政府が選びきめた政策なのだよ。その計画を実行監視するのが、私、ゲイターの役目なのだよ」

 

私は決意した。ここから逃げよう.

 

この世の中には、恐らく、まだ、ましな世界がどこかに残っているに違いない。

車が止まり、私は、しばらくの休息の間、ゲイターの隙を見計らい、ワゴンから逃れた。

 

対アイス戦場である、アイズフイールドのこのあたりは、私の遊び場も同然だった。

 

しかし、すぐに、ゲイターは私を見付けた.

「遊びはいいかげんにしたまえ。沙織クン、私達、人類にはあまり「時間資源」が残されていないのだ」

怖い青い目で、ゲイターがつぶやいた

 

「ついでに教えておこう.沙織クン。君の頭の中の悪魔には、コードナンバーが打たれている。

 

我々は、そのコードナンバーを捕捉察知できる、つまり君がどこにいるのるか、すぐわかるのだよ」

 

私の頭の中の悪魔とは、「アイス」が私たちの頭に打ち込んだ小さな「生体機械」なのだ。

アイズに教われた人類には、かならず埋め込まれている。

すこしの間、ゲイターはだまり、そして悲しげでシヅカナ声でつぶやいた。

 

「沙織クン、いいかね。人類の誰もが、自分の運命からは逃れようがないさ。

それは、この私ゲイターも同じじなのだよ。沙織クン」

 

ゲイターは私を捕まえ、私の両眼をしばらくのぞきこんでいた。

やがて、ゲイターはワゴンのコックピットヘ戻った。

私は、ワゴンの中で泣きわめいた。

 

私の隣に座っていた、ハシバミ色の髪をした女の子が話しかけてきた。

 

「いいかげんにしなよな。あんたが泣くとさ、みんなが不安がるだろう。だから、

泣くのはおやめよ。あたしだって、みんなだってつらいさ」

 

その子は、やさしく、ワゴンの間中わたしの肩を抱き締めてくれた。

泣きながら、私はこの子とは友達になれそう気がした

「あなたの、名前は」

花咲はなさきだけど、チェリーでいいさ」

「私は」

「知っているさ。沙織だろう。ゲイターがいっていた」

 

 ローズバットは、また別の意味で、練獄だった。

 

(続く)

 

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所20090701改定

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