A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

一世を風靡したコーラスグループ、幾つご存じですか?・・・

2014-03-19 | MY FAVORITE ALBUM
The Ames Brothers Sings Famous Hits of Famous Quartets


先日、野口久和ビッグバンドのライブへ出かけた。
ホームグラウンドである東京TUCに年に数回出演するが、楽しみにしているライブのひとつだ。このバンドのひとつの特徴は、バンドシンガーというかコーラスのBreezeがいつも一緒に出演すること。
日本ではジャズコーラスグループ自体それほど多くないが、ビッグバンドをバックにした演奏となると今ではなかなか聴けないものだ。本場アメリカでも、スイング時代のビッグバンド全盛期は皆専属シンガーやコーラスを従えていたようだが、古き良き時代の話。今では、あまり聞かない。

今回、ビッグバンドの方は新たなレパートリーということで、中村八大&永六輔のコンビの「遠くへ行きたい」を披露してくれた。自分自身のオリジナル以外、日本の作曲家の曲に取り組んだのは初めてと言っていたが、フルート4本をフィーチャーした意欲的なアレンジで、このビッグバンドも10年目にして新境地を開いた感じであった。

ブリーズの方は、先日新CD発表を兼ねたライブがあった。このCDはジェフハミルトンのコンボをバックにしたものであったが、今回はオーケストラをバックにいつものように古き良きスタンダードを。
まさに、スイング時代のビッグバンドとコーラスグループの魅力を再現してくれた。

自分はジャズコーラスが嫌いではないというより好きな方だ。フォーフレッシュメン、マントラ、ランバートヘンドリックス&ロス、ジャッキーアンドロイなどいわゆるモダンジャズコーラスは良く聴いた。
しかし、コーラスグループの全盛期となるともう一時代前。40年代、50年代はジャズでなくとも、コーラスの全盛期だった。子供の頃、ヒットチャートでもコーラス物が多く聴けたのを思い出す。
興味はあるので、何かきっかけがあると思い出したように聴くのだが、なかなか本格的にこの世界には踏み出せないでいる。
いつかはじっくり聴いてみたいとは思っているのだが・・・・いつの事になるのやら。

という訳で、ブリーズに刺激さえてコーラスを一枚。
ブリーズは男性2人、女性2人。マントラと同じだが、カルテットには男性の4人組が多い。女性だとトリオも多いように感じるが、何か理由があるのか?

この、エイムスブラザースはジャズコーラスには入らないとは思うが、何故か何枚かアルバムを持っている。その内の一枚がこのアルバム。
名だたるコーラスカルテットのヒット曲をカバーしている。ミルスブラザースやインクスポットは良く知っているが、知らないグループが半分くらい、コーラス入門にはうってつけのアルバムかもしれない。




これを機に、オリジナルも聴いてみるとするか。今は、お試しにはyoutubeが便利だ。

1, Goodnight Irene         The Weavers
2. Paper Doll             Miles Brothers
3. The Gaucho Serenade      The Charioteers
4. I’ll Never Smile Again       The Pied Pipers
5. Cool Water             The Sons of the Pioneers
6, Sweetheart of Sigma Chi     College Quartet
7. Love Is A Many Spledored Thing The Four Aces
8, Hit The Road To Dreamland     Golden Gate Quartet
9, To Each His Own          The Ink Spots
10. Lida Rose              The Buffalo Bills
11. Moonlight Cocktail        The Modernaires 
12. Moments To Remenber        The Four Lads  

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エリントンの組曲物の演奏はなかなかライブで聴けないが・・・

2014-03-13 | MY FAVORITE ALBUM
Such Sweet Thunder / Duke Ellington and His Orchestra

先日のマイク・プライスビッグバンドのライブのオープニングはサドメルのThree in One
であった。

オリジナルはサドメルのデビューアルバムで聴ける。サド・ジョーンズとペッパー・アダムスのユニゾンからサックスのソリ、それからアダムスのソロへと続く。今回はマイクと竹村直哉のコンビであったが、久々にこの曲を聴いて気分よくスタートした。
これはサド・ジョーンズのオリジナル曲だが、初演は1958年のジョーンズ兄弟のアルバムで、そしてオーケストラだけでなく、晩年のアルバムでもこの曲を演奏している。サド・ジョーンズ自身もこの曲はお気に入りであったのだろう。

マイクのビッグバンドは西海岸のアレンジャーの曲も多く、バディー・リッチ、スタンケントンなどのレパートリーからの曲が続いた。バディー・リッチビッグバンドからはポピュラーなグリーンスリーブスであったが、この曲はアルバム”Body and Soul”に入っている。実はこのアルバムのメンバーにマイクプライスが加わっていた。1969年の演奏なので、マイクにとっては50年近く経っての再演であった。

後半ではギル・エバンスやエリントンナンバーも加わったが、エリントンは最近よく演奏しているSuch Sweet Thunderからの曲。A列車やサテンドール、インナメロウトーンなどポピュラーなエリントンナンバーを演奏するオーケストラは多いが、このようなエリントンの組曲物に取り組むオーケストラは少ない。

このオリジナルアルバムは、1956年から57年にかけて録音された大作。カナダで開催されたシェイクスピアフェスティバル用に作曲されたものだそうだが、このようにアルバムとしても記録に残されている。エリントンオーケストラの特徴はエリントンとビリーストレイホーンコンビの曲作り。この組曲も2人でシェークスピアのロメオとジュリエットを素材にした共作だ。

2人はこの曲を多忙な3週間で書き上げたそうだ。エリントンの場合は作曲に専念するわけではなく、ライブをこなし乍らの曲作りなので、超人ぶりがうかがえる。特に組曲の場合は、繰り返しや延々と続くソロパートも無いためにクラシックのような譜面づくりも大変だと思う。片腕としてのストレイホーンが不可欠であったのだろう。2人のコンビというと、昨今話題の偽作曲家が思い浮かぶが、彼らの譜面には2人で書き込んでいった物も残っているようだ。

1957年といえば、有名な1956年のニューポートのライブの翌年。56年のニューポートの直後から録音は始まり、翌年完成している。最初のライブ公演は1957年4月28日のタウンホールでのコンサートだったと記録されているが、ここでは11曲で行われる。

このアルバムの目玉は、ホッジスをフューチャーしたThe Star-Crossed Loversだが、実はこの曲は別の企画で作られていた”Pretty Girl”という曲の看板を書き換えて、最後の録音でこのアルバムに加えられ全12曲に仕上がったようだ。

今回のライブでは、タイトル曲のSuch Sweet ThunderとThe Star・・・が演奏されたが、アルバムで全曲を通して聴くと、役者揃いのメンバー達の得意技がソロ、アンサンブルに随所に散りばめられていて曲全体のイメージが否が応でも伝わってくる。マイクのビッグバンドも素晴らしいが、テリー、ホッジス、ハーリーカーネイなどの個性あるプレーはワン&オンリーだ。やはり、この曲を完全に再現できるのは当時のエリントンオーケストラのメンバーが不可欠なように思う。

57年のライブ "Duke Ellington: 'Such Sweet Thunder' Unissued Live at Ravinia Festival '57" での演奏はこちらで。
同じアレンジだが、ライブはやはり一段といい。

Such Sweet Thuder [Music by Duke Ellington & Billy Strayhorn]. Unissued world première (on radio) of the "Shakespearean Suite"!
CBS broadcast from concert at Ravinia Park Festival, Highland Park, IL. July 1, 1957.
0:00 Such Sweet Thunder
1:48 Sonnet For Sister Kate [solo: Quentin Jackson]
4:53 Up And Down. Up And Down [solo: Clark Terry]
8:04 Star-Crossed Lovers [solo: Johnny Hodges]
12:38 Madness In Great Ones [solo: Cat Anderson]
16:25 Half The Fun [solo: Johnny Hodges]
20:42 Circle Of Fourths [solo: Paul Gonsalves]

23:23 Jam With Sam [solos: Willie Cook, Paul Gonsalves, Britt Woodman, Russell Procope, Cat Anderson]

Cat Anderson, Willie Cook, Clark Terry, t; Ray Nance, t, vn; Quentin Jackson, Britt Woodman, tb; John Sanders, vtb; Jimmy Hamilton, cl, ts; Russell Procope, cl, as; Johnny Hodges, as; Paul Gonsalves, ts; Harry Carney, bcl, cl; Duke Ellington, Billy Strayhorn, p; Jimmy Woode, b; Sam Woodyard, d.



1. Such Sweet Thunder
2. Sonnet for Caesar
3. Sonnet to Hank Cinq
4. Lady Mac
5. Sonnet in Search of a Moor
6. The Telecasters
7. Up and Down, Up and Down (I Will Lead Them Up and Down)
8. Sonnet for Sister Kate
9. The Star-Crossed Lovers
10. Madness in Great Ones
11. Half the Fun
12. Circle of Fourths

Duke Ellington & His Orchestra

Clark Terry (tp)
Ray Nance (tp)
Willie Cook (tp)
Cat Anderson (tp)
Quentin Jackson (tb)
Britt Woodman (btb)
John Sanders (tb)
Johnny Hodges (as)
Russell Procope (as,cl)
Paul Gonsalves (ts)
Jimmy Hamilton (ts,cl)
Harry Carney (bs)
Duke Ellington (p)
Jimmy Woode (b)
Sam Woodyard (ds)

Composed by Duke Ellington & Billy Strayhorn

Recorded on August 7 1956
on April 15,24 & May 3 1957
at COLUMBIA's30th Street Studios in New York


Such Sweet Thunder
クリエーター情報なし
Sony Jazz
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トニーベネットは果たしてジャズ歌手か・・・?

2014-03-12 | MY FAVORITE ALBUM
Jazz / Tony Bennett

「老いてはますます壮んなるべし」という言葉があるが、これはトニーベネットにピッタリかもしれない。
一昨年80歳を過ぎてから、アルバム”DuetsⅡ”でグラミー賞3部門制覇、そして昨年の来日公演と、コンサート、レコーディングと、全く歳を感じさせない活躍がまだまだ続いている。ただでさえ女性陣に押され気味のボーカルの世界で、「白組」代表として先頭を切って頑張っているのはベネットしかいない。

このトニーベネットは果たしてジャズ歌手といえるかという話は昔からよく聞く。
ジャズ歌手の定義というのも難しいが、スキャットもやらず、ブルースも決して得意ではなく、そしてオリジナルのメロディーを大胆に崩して歌う訳でもない。これは分類学にうるさい日本だけでなく、本国アメリカでも時に語られてきたようだ。

だが、ジャズミュージシャンと広く、そして深いの付き合いをしている歌手といえば、ベネットを超える歌手はジャズ歌手といえどもなかなかいない。ベイシーオーケストラとの共演は何度もあるようだが、レコーディングこそないが、エリントン、ハーマン、ケントン、バディー・リッチなど名だたるオーケストラとは皆共演経験があるそうだ。
先日紹介したアルバムでも、マクパートランド夫妻と共演するなど、スタイルの新旧を問わず多くのジャズミュージシャンとも交流があり、そして共演経験がある。
これは、一体いつから始まったのか興味が湧くが・・・・

このアルバムのライナーノーツに、丁度その話がインタビュー形式で載っている。
ベネットがコロンビアと契約したのは1951年、ジャズの世界はビーバップの嵐が吹き荒れていた頃。
コロンビアでのプロデューサー役は?というと、あのミッチミラーだった。エルビスプレスリーやビートルズがビットチャートを賑わす中で、あのベネット節でヒットチャートに確実に登場し、あのサンフランシスコにつながる活躍が始まった。しかし、そこには決してジャズとの深い接点は感じられない。

インタビューの中で、本格的な歌の正式なトレーニングを受けたのか?という問いに対して、「実は52番街に住むMarian Speirという女性に教えを受けた」。彼女は「けっして歌手を真似てはだめよ。ミュージシャンを真似なくては」と説いたそうだ。
52番街といえば、ニューヨークの中でも当時は新旧のジャズが溢れていた一角。そこで、毎日のようにジャズミュージシャンと接するようになったそうだ。どうやら、これがベネットのジャズミュージシャンとの繋がりのはじまりの様だ。

そして、今日までアレンジャーを含めてジャズの世界で活躍する大物との共演はかなりの数になる。今回は歌手とのデュエットであったが、以前はビルエバンスとデュエットアルバムなどもあった。

自分は、あまりコンピレーションアルバムを買わないが、これはベネットのジャズミュージシャンとの共演した曲を集めた物。どの曲も錚々たるメンバーがバックを務めているが、実はその中にお目当てのセッションがあったので、買い求めた次第。

お気に入りのアルバムに、ゲッツとブルックマイヤーが久々に共演した’65年のアルバムがある。ハンコック、カーター、そしてエルビンのバックが実にいい。5月25日のセッションに一曲だけベネットが加わったダニーボーイがある。この曲は元のアルバムには収録されていないので、このアルバムでしか聴くことができない。

そして、同じセットで、10月15日に3曲が吹き込まれている。結局、このセッションはこれにて終了になってしまったので、一枚のアルバムになって世に出ることは無かった。
このアルバムには、この3曲も収められ、“Tony Bennett Jazz”というタイトルに相応しい内容となっている。

ゲッツは、此の頃ちょうどボサノバアルバムを続けて吹き込んでいる時期。ベネットのバックでジルベルトのバックとは一味違った鋭く切れ味の良いプレーを聴かせてくれる。
バックのミュージシャンも好演するというのは、ベネットも昔52番街で鍛えたジャズミュージシャンと語り合うツボを心得ているのかもしれない。

もちろん、他の曲も54年から65年のジャジーなバックを集めたご機嫌なアルバムだ。
表舞台のヒット曲の裏には、このような演奏とベネットの歌も残されている。これを聴くとベネットもジャズ歌手といっていいのではないかと思う。

1. I Can't Believe That You're in Love With Me
2. Don't Get Around Much Anymore
3. Stella by Starlight
4. On Green Dolphin Street
5. Let's Face the Music and Dance
6. I'm Thru With Love
7. Solitude
8. Lullaby of Broadway
9. Dancing in the Dark
10. I Let a Song Go Out of My Heart
11. When Lights Are Low
12. Just One of Those Things
13. Crazy Rhythm
14. Street of Dreams
15. Love Scene
16. While the Music Plays On
17. Close Your Eyes
18. Out of This World
19. Just Friends
20. Have You Met Miss Jones?
21. Danny Boy
22. Sweet Lorraine

18~21
Tony Bennett (vol)
Stan Getz (ts)
Herbie Hancock (p)
Ron Carter (b)
Elvin Jones (ds)

NYC, May 5, October 15, 1964

Jazz
Tony Bennett/td>
Sbme Special Mkts.
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きっとこの2人には共通の遺伝子が・・・

2014-03-09 | MY FAVORITE ALBUM
Miki Sings Billie : A Tribute To Billie Holiday / Miki Howard

最近DNA鑑定の話題が多い。昨年末には日本でも某有名女優の息子の父親が実は結婚相手ではなかったというニュースが流れたが、確かに最近のDNA鑑定の精度は桁違いに上がっているようだ。

そんな矢先に、マイケルジャクソンの隠し子がいたというニュースが話題となっている。
歌手のブランドン・ハワードの父親がマイケルジャクソンである確率が99.9%とのことだ。
そのハワードの母親は?というと、ゴスペル、R&B歌手のミキ・ハワード。
普段の活動はあまり聴いていないが、一枚だけ印象に残っているアルバム(というより自分が持っている唯一のアルバム)がある。このビリー・ホリデイに捧げたアルバムだ。

ビリー・ホリデイといえば、先日紹介したマリリン・ムーアは「ホリデイのそっくりさん」だったが、ホリデイに捧げたアルバムを作った歌手は多くいる。ホリデイに捧げるというとマリリンのようにそっくりに真似て歌うのは稀で、自分のスタイルでホリデイの愛唱歌を歌っているアルバムが大部分。所詮真似ようとしても本物を超えることはなかなかできそうにないが。

ホリデイの歌いっぷりは、一曲一曲を自らの人生経験を込めてじっくり歌い上げるタイプ。まあ、そういう点ではホリデイに捧げるアルバムを作るというのは、例え自分のスタイルであっても、改めて襟を正して自分の人生を振り返りながら歌詞に正面に向き合って歌うという事だろう。
今まで紹介した中でも、ロースマリークルーニーがホリデイに捧げたアルバムがあった。これもロージー節であったが、他のアルバムとは何か違った重みを感じる。

さてこのアルバムはというと、ホリデイの愛唱歌を比較的に軽いノリで歌っている。
いつもはゴスペル、R&B系でバックコーラスをつけ、ある時は語るように、ある時はシャウトすることが多いのだが。さすがにこのアルバムではソロで、ビッグバンド、フルオーケストラをバックにじっくりと歌い込んでいる。もちろん普段のR&Bのノリは随所にうかがえるが、しっかりと歌詞を噛みしめて歌う節回しはやはりホリデイを意識しているようだ。

八代亜紀ではないが、普段他のジャンルを歌っている歌手がジャズを歌うと、ジャズ好きの聴き手はいつもと違った嬉しさを感じるものだ。同じジャズでもこのようにホリデイを意識して歌うとなると、聴く方も一段と緊張感が増す。それだけホリデイは偉大な歌手であったのだろう。

歌手として一流の仲間入りをすると、最後は自分が尊敬する偉大な歌手に一歩でも近づくことが目標となる。そして最後の一歩まで辿り着いた時に、遺伝子が引き継げる子供に生まれていたらと思うかもしれない。
ハワードの息子ブランドンは、マイケルジャクソンの血筋を引き継いでいる訳だから、いつか今は隠れた才能が花開く時があるかもしれない。一方、母親のMikiは、歌はホリデイに今一歩及ばなかったかもしれないが、恋多き性格だけはホリデイ並に受け継いでいることが今回立証された。




1. What a Little Moonlight Can Do      Harry Woods 3:53
2. I'm a Fool to Want You     Joel Herron / Frank Sinatra / Jack Wolf 4:03
3. My Man   Jacques Charles / Channing Pollack / Albert Willemetz / Maurice Yvain 3:07
4. Solitude   Eddie DeLange / Duke Ellington / Irving Mills 4:41
5. 'Tain't Nobody's Bizness If I Do  Percy Grainger / Robert Prince / Clarence Williams 2:55
6. Yesterdays    Otto Harbach / Jerome Kern 2:14
7. Now or Never   Billie Holiday / Curtis Lewis 3:46
8. Don't Explain   Billie Holiday / Arthur Herzog, Jr. 5:24
9. Strange Fruit   Lewis Allan 4:07
10. I Want to Be Your Mother's Son-In-Law   Mann Holiner / Alberta Nichols 3:22

Miki Howard (vol)

Exective Producer : Cassandra Mills
Track1-5 Produced by David Foster
Track6-10 Produced by LeMel Humes
Arranged by H.B.Barnum


Miki Sings Billie
Miki Howard
Warner Bros / Wea
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ビッグバンドの良し悪しはやはりアレンジに因るところが大きい・・・・

2014-02-23 | MY FAVORITE ALBUM
Dave Siebels and Gordon Goodwin ‘s Big Phat Band


昨日は、三宅裕司率いるビッグバンドLight Joke Jazz Orchestraのライブに出かけてみた。前から一度聴いてみたかったがなかなか機会がなく、これまでは映像で見ただけであった。
リーダー自身がテレビではお馴染みの人でありもあり、映像を通じてみると彼自身がドラムを叩くので余計にドラムが気になってしまい、どうしてもオーケストラが主役になりにくい。ライブでは、オーケストラの本当のパフォーマンスを聴けるのではないかという期待が半分あった。

今回は、「GSでSWING」とタイトルされたライブ。ジャズをもっと身近なものにしたいという三宅さんのコンセプトにはうってつけのテーマだ。特に我々世代にとっては、グループサウンズは誰にとっても青春の思い出でもあるし。



初のライブであったが、三宅さんのMCとバンドの演奏が上手く演出されていて、普通のライブというよりは、ステージショーといってもいいかもしれない。GSサウンドがテーマという事で、軽いノリのビッグバンドをイメージしたが、一曲一曲色々考えられた凝ったアレンジであった。

アレンジを担当したのはこのオーケストラの実質的なリーダー羽毛田耕二。というよりはこのバンド自体が羽毛田耕二のビッグバンドと言ってもいいようなものだ。
今回の彼のアレンジの特徴は、GSの曲が持つメロディーに過去のジャズの名演、名アレンジの断片を上手くシンクロさせるというアプローチ。ある時はコルトーンであり、ある時バディーリッチのビッグバンドであり、実によく考えられていた。
ソロも当然そのコンセプトを受け継いでのソロになるので、オリジナルのフレーズを意識したソロとなる。
かと思えば、「亜麻色の髪の乙女」に英語の詩をつけてジャズのスタンダードのような節回しにしてしまうという芸当も。

アンコールも2曲タップリと、1ステージ1時間半を軽く超えるステージは充実して大満足。想像以上に楽しめたライブであった。
ビッグバンドの良さはアレンジの良し悪しで決まると常々思っているが、今回は素材がGSの曲だっただけに余計にそれを実感した。ありきたりのアレンジだったらきっとつまらないステージであったと思う。

アレンジといえば、先日発表されたグラミー賞にもアレンジの部門がある。グラミー賞受賞と言っても、そのカテゴリーは全部で82もあり、実に細々と色々なジャンルにわたって賞が設けられているのでその全貌はまったく分からないが。
ジャズのビッグバンドのアレンジが関係するのは“Best Instrument Arrangement”部門。
今回の受賞は、Gordon GoodwinのOn Green Dolphin Streetであった。

このゴードン・グッドウィンのビッグバンドが今年も来日するようだ。ビッグバンドを身近なものにするという点では、このグッドウィンのバンドも大きな役割を果たしていると思う。西海岸のアレンジャーが率いるバンドの中では、エイトビートも得意として若者にも人気があるバンドだ。とはいうものの、単にブラスロックやファンクオーケストラにならないのがグッドウィンのビッグバンドの良さであろう。グッドウィンのバンドの素晴らしさは、このグッドウィンのアレンジの素晴らしさに因るところが大きいと思う。

此の所、グッドウィン率いるBig Phat Bandは毎年のように来日しているが、それだけ日本でのファンの裾野が広がっているのだろう。その点では、三宅裕司と同様ビッグバンドファンを増やすのには一役買っている。

というわけで、久しぶりにBig Phat Bandだが、このアルバムは少し嗜好が違ってオルガンのデイブ・シーベルをフィーチャーしてバックをBig Phat Bandが務めたアルバム。
オルガンとビッグバンドというのは相性がいいように思う。ジミースミスとサドジョーンズのバンドとの共演アルバムがあるが、あまりジャズのアルバムとしてはこの組み合わせは多くない印象だ。

昨年、辰巳哲也ビッグバンドがオルガンとビッグバンドのアレンジばかりを集めたライブをやったが、オルガン自体を普段あまり聴けないのに加えてビッグバンドをバックにしたオルガンが実に新鮮なライブであった印象が残っている。

このアルバムだが、まずは主役のデイブ・シーベルなるプレーヤーを知らない。オルガンというのは他の楽器と違って個性やタッチの違いが分かりにくい。際立った個性がある訳でもなく、どんな曲でもそつなくプレーできるオールマイティーのプレーヤーに聴こえてしまう。となるとバックのオーケストラのアレンジ次第でどうにでもカラーがでてくるという事になるのだが。

曲は、シーベルスの曲が7曲、後は有名な曲が3曲。特に、ザ・キャットはジミースミスとの対比が演奏もバックのアレンジも気になるところだ。ヘフティーのガールトークとオルガンというのも相性がいい。

グッドウィンのアレンジというのも、映画音楽をやっているせいもあると思うがどんな曲想もいけるし、本来ソリストに合わせたアレンジを得意にしている。自分のバンドである時は、それが際立ってバンドカラーとなって出てくる。いつもはテンポやリズムも自由自在も変化するが、このアルバムではグッドウィン色は出ているものの、いつもの自分のバンドで見せる尖がった部分が少ないような気がする。

同じアレンジャーでもアレンジの違いが出るものだ。



1. The Coupe                  Dave Siebels 5:24
2. Not That There's Anything Wrong with That  Dave Siebels 5:09
3. Da Blues                  Dave Siebels 5:19
4. Girl Talk Neal Hefti             Dave Siebels 5:37
5. I Wish                   Stevie Wonder 6:10
6. The Gospel According to Hammond      Dave Siebels 5:05
7. I Love You Even More Again         Dave Siebels 4:04
8. The Cat                  Lalo Schifrin 3:54
9. Sort of Like a Samba            Dave Siebels 4:41
10. The Eleventh Hour            Dave Siebels 6:18

Dave Siebels (org)
Gordon Goodwin (p,ts.arr)

Wayne Bergeron (tp)
Dan Fornero (tp)
Pete DeSiena (tp)
Roy Wiegand (tp)
Dan Savant (tp)
Charlie Morillas (tb)
Andy Martin (tb)
Alexander Iles (tb)
Craig Ware (btb)

Brian Scanlon (ts)
Sal Lozano (as,fl)
Eric Marienthal (as)
Jeff Driskill (ts)
Ed "Edgardo" Smaert (ts)
Jay Mason (bs)

Grant Geissman (g)
Rick Shaw (b)
Brad Dutz (per)
Dave Spurr (ds)
Bernie Dresel (ds)

Pat Boone Executive Producer
Produced by Dave Siebels & Gordon Goodwin


Dave Siebels With Gordon Goodwin's Big Phat Band
Dave Siebels &Gordon Goddwin
Pat Boone's Gold
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楽しいジャズと意外性を楽しむのは、やはりホームパーティーかも・・・

2014-02-15 | MY FAVORITE ALBUM
Tony Bennett / The McPartlands and Friends Make Magnificent Music

カクテルラウンジのような場所を除けば、日本のジャズクラブはお喋りをしながら聴くような雰囲気の場ではない。たまに、酔っ払いのグループが演奏中に大声で話をしていることがあるがこれは例外。基本はじっくり聴ける場所が多い。

演奏がスタートすると、演奏する側と聴き手の間で一瞬お互い緊張する間が生じる。演奏が徐々に盛り上がり、適切なプログラム構成と適度なMCが徐々に両者の壁を薄くし、終わりの頃には両者一体となって盛り上がって終わるのが理想的なパターンになる。

ところが、どこかで流れに乗りそこなうとお互い何か遠慮があるままステージが終わってしまう。まあ、結果的にのらないライブということになる。演奏する側の責任の場合もあるが、お客が場違いということもある。やはり、ファンに囲まれたライブというのが、自然にアットホームな雰囲気になる。

初めて聴くライブに行った時、せっかく一緒にいる間に次に繋がるインプレッションを何か欲しいといつも思う。ある意味男女の付き合いと同じかもしれないが。

その点、演奏する方も、聴く方も勝手知った仲間同士だと最初から和気藹々とした雰囲気でスタートできるようだ。会場の雰囲気そのものも大事かもしれない。その意味では、仲間内のパーティーでの演奏というのは、大会場のジャズフェスティバルでの盛り上がりとは少し違った「のり」を経験できるものだ。以前紹介した、先輩の友人宅でのパーティーなどはその最たる例だが、残念ながらそのような場をそうそういつも経験できるものではない。

ブルーノートのレコーディングは、聴衆こそいないもののミュージシャンにとってそのようなアットホームな雰囲気を感じる環境がいつも用意されていたという。いい演奏をしてもらうには大事なことだと思う。

ライブレコーディングでも、時々小さなパーティーでのライブがある。
このアルバムもその一枚。ジャケットの写真からもその雰囲気が伝わってくる。
場所は、バッファローのヒルトンホテル、ここのオーナーが主催した2日間のミニフェスティバルの模様を収めたものだ。自分の好きなミュージシャンを呼んで、自由に演奏してもらう。金持ちの道楽としては、これに勝るものはないと思う。
Concordのカール・ジェファーソンも最初はそんな道楽からスタートして、本業になってしまった代表格だ。

メンバーに歌手が一人いるというのもライブ全体を盛り上げるには重要な要素かもしれない。
ここではトニーベネットがその役回りである。まずは挨拶代わりに一曲歌うと、マクパートランドのトリオに繋げる。インナメロウトーンではメンバー紹介しながらハミングで一緒に参加、一同に会した演奏になる。これがパーティーでの気楽なノリと言うものだろう。
マクパートランド夫妻も、スイング系のトランペットの旦那と、モダンなピアノを弾く婦人も普段はあまり一緒に演奏する機会は少ないかもしれないが、ここではスタイルを超えて仲良くプレーしている曲もある。
最後は、スワンダフルで皆が盛り上がったところで、ベネットが十八番のサンフランシスコに繋げて締める。この辺りが真骨頂だろう、会場の楽しい雰囲気が伝わってくるアルバムだ。

先日の松木理三郎のスイングバンドを聴いて、こんなライブになるといいなと、ふと思った。


1. Watch What Happens
2. Softly As In a Morning Sunrise
3. Stompin’ At The Savoy
4. While We Were Young
5. In A Mellow Tone
6. It Don’t Mean A Thing
7. Let’s Di It
8. Medley
     S’ wonderful
     I Left My Heart In San Francisco

Tony Bennett (vol)

Marian McPartland (p)
Jimmy McPartland (tp)
Vic Dickenson (tb)
Herb Hall (cl)
Spider Martin (ts)
Buddy Tate (ts)
Brian Torff (b)
Geoge Reed (ds)

Charlie Byrd (g)

Torrie Zito (p)
John Giufredda (b)
Joe Cocozzo (ds)

Recorded live at Statler Hilton Hotel in Buffalo on May 13 & 14 1977

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新しい曲をスイングスタイルで・・・

2014-02-14 | MY FAVORITE ALBUM
Count Basie and The Kansas City 7

風邪をひいたり、雪が降ったりでゴルフはしばらくお休み。ゴルフどころか外出自体も控えていたので、ライブ通いもしばらくお休みだった。先日、Basie Soundオーケストラで小気味良いギターを聴かせてくれた加治さんのライブスケジュールを見ていたら、調布のさくらんぼに出演とのこと。リーダーはトランペットの松木理三郎さんのスイングバンド。初めて聞くバンドであるが、テナーの渡邊恭一さんもいるし、自宅にも近いし、これは面白そうということで昨日の夜に出かけてみた。

ドラムレスの3管編成、フロントラインはビッグバンドでよく見かけるメンバー達、ジャムセッションというよりアンサンブルワークも十分楽しめるかなと思ったが、予想通りであった。
スタートのベイシーナンバー、シャイニーストッキングを聴いて大体コンセプトはイメージどおりだった。彼らがよく参加する辰巳さんのバンドは、コンボでも小編成でも過去の名アレンジに拘った演奏をしているが、このバンドはリーダーの松木さんの好みの曲を自分のアレンジでスイングスタイルに書き下ろすというコンセプト。

ということで、素材はベイシー、エリントンナンバーだけでなくアニメソングや、テレビの主題歌、そして自分のオリジナルまで多種多様。3管編成ということもあり、どの曲も時間は短いがきっちり各プレーヤーとも休みなくアンサンブルワークが組み立てたれている。スイングスタイルだと管のミュートプレーが多いが、これもこのバンドの特徴。ビッグバンドで慣らした面々だけに、アンサンブル、ソロともミュートの生音が心地よいバンドだ。
最近若手メンバーのスイングスタイルの演奏も多いようで嬉しい限り、次回が楽しみ。またでかけてみようと思う。

という訳で、今日はベイシーの小編成を。ホリデーのアルバムをこの前聴いたし、昔のとも思ったが、ここはインパルス盤のカンサスシティーセブンを。
この時期は、サドジョーンズがまだいた時期、テナーは両フランクもいた頃。サドジョーンズのミュートプレーと、テナーだけでなくフルートのコンビネーションが実に心地が良い。新しい時代のベイシーサウンドになっても、カンサスシティースタイルは健在なことを証明したアルバム。
インパルスといえばコルトレーンの代名詞のようなイメージもあるが、この時期のインパルスにはベニーカーターのアルバムなど、スイング系でもいいアルバムがある。

この週末もまた雪。これでゴルフはしばらく諦めモード。出不精になりがちだが、体調も回復したので来週からライブ通いも復活しようと思う。

そいえば、マイクプライスのオーケストラの次回の案内が来ていた。辰巳哲也さんのバンドがこの前ビルホルマン特集をやったが、マイクさんも今回はビルホルマン特集のようだ。

**************************************

マイク・プライス・ジャズオーケストラは
新宿サムデイで 3月7日 (金)に演奏します! 

レパ-トリ-の数々より、ビル ホルマン の美しい楽曲をフィ-チャ-します。

皆さんの心に残るビッグバンド演奏となりますよう
是非聴きにいらしてください。

どうぞよろしくお願いします。

マイク・プライス

日時  3月7日(金)
    19:45~、21:15~
場所  サムデイ (新宿)
    Tel 03-3359-6777
    新宿1-34-8 新宿御苑前ビルB1(やよい軒の地下)
    地図 http://someday.net/shinjyuku.html
ミュージックチャージ 3,990円

メンバ- 
土井徳浩(as)(as)八巻 綾一
川村裕司(ts)岡崎正典(ts)
竹村直哉(bs)
佐久間勲(tp)田中哲也(tp)
今里通夫(tp)高瀬 龍一(tp)
西山健治(tb)内田光昭 (tb)橋本佳明(tb)堂本雅樹(btb)
稲垣 貴庸(d)
, マーク・トーリアン(b)
井上祐一 (p),
マイク・プライス(tp)

Mike Price 舞空


http://www.mikepricejazz.com

******************************************



1. Oh, Lady, Be Good      Ira Gershwin 4:40
2. Secrets            Frank Wess 4:08
3. I Want a Little Girl     Murray Mencher / Billy Moll 4:16
4. Shoe Shine Boy        Sammy Cahn / Saul Chaplin 4:07
5. Count's Place         Count Basie 5:28
6. Senator Whitehead       Frank Wess 4:12
7. Tally-Ho,Mr. Basie!      Count Basie 4:28
8. What'Cha Talkin'?       Thad Jones 4:59

Thad Jones (tp)
Frank Wess (ts,fl)
Eric Dixon (ts、fl)
Frank Foster (ts)
Count Basie (p)
Freddie Green (g)
Ed Jones (b)
Sonny Payne (ds)

Bob Thiele Producer
Rudy Van Gelder Engineer
Bob Arnold Engineer

Recorded on March 21,22 !962 at Rudy Van Gelder Studio

カンザス・シティ・セヴン
Count Basie
ユニバーサル ミュージック クラシック
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アルフレッド・ライオンが、ぞっこん惚れ込んだ・・・・デューク・ピアソンとは

2014-02-12 | MY FAVORITE ALBUM



Tender Feelin’s / Duke Pearson

1959年10月ドナルド・バードとペッパー・アダムスクインテットが新たなリズムセクションと共にツアーに出たが、その新たなピアニストはデューク・ピアソンであった。
その年の1月にニューヨークに出てきたばかりの新人で、ジャズテットで演奏していたのを聴き、声をかけたのはドナルド・バードであった。

アトランタ出身で地元、そしてフロリダ中心にプレーしていたが、元々はトランペットを志していたそうだ。歯に問題があってトランペットをプレーできなくなり、ピアノに転向したのが1954年24才の時というので遅咲きのピアニストだ。ウィントン・ケリーなどとも親交があったようなので、その影響を受けたのか、よくスイングする小ざっぱりしたピアノで日本での人気も高い。

彼を起用したドナルド・バードの眼力も正しかったと思うが、それ以上に一目惚れしたのが実はブルーノートのオーナー、アルフレッド・ライオンであった。
10月4日のドナルド・バードのFuegoの録音に参加したがライオンの目に留まり、バード達が地方公演から帰ってきた直後の10月25日にはピアソンのリーダーアルバムを作ることになる。プレスティッジと較べるとアルバム作りには拘りがあるはずなのだが、そんなことはお構いなしでわずか3週間後の録音、珍しく速攻で事が進んだようだ。
当然、マーケティングにおいてのライオンの右腕、フランシス・ウルフは、そのレコードの録音発売は早すぎる、如何なものかと考える。しかし、ライオンの熱意に負けてファーストアルバムProfileは世に出た。
果たしてセールス的に成功したかどうかも??だが。

さらに性懲りもなく、そのアルバムを吹き込んでから2カ月も経たない12月には2枚目の録音が行われた。よっぽどピアソンに惚れ込んだのだろう。後に、ピアソンがブルーノートのプロデューサー、A&Rマンに就任する布石はこの時から敷かれていたのかもしれない。
色々接点がありながら、最後までブルーノートとは縁が無く、契約できなかったペッパー・アダムスとは大違いだ。

その2枚目のアルバムが、このTender Feelin’s。ベースはジーン・テイラーだが、ドラムはドナルド・バードのクインテットと同じレックスハンフリーが務める。
ピアノ好きの方には人気があるアルバムだが、確かにピアニストとしてのピアソンをじっくり聴くにはこの頃のアルバムしかない。自分はデューク・ピアソンをビッグバンドのリーダーとしては注目していたが、このアルバムは単に気軽に聴けるピアノアルバムとしか認識していなかった。今回聴き直して、大きなパズルの一角にこのアルバムがスッポリハマった感じがする。

もし、歯の具合がよく引き続きトランぺットを極めていたらこのアルバムは無かったし、このピアノが無かったらアルフレッド・ライオンも気にかけなかったかもしれない。人生何が災いとなり、何が福となるかは分からない。ピアソンの人生の分岐点にもなったアルバムだと思う。

この録音の頃、ペッパー・アダムスは、Sixth Avenueを始めとして各所でジャムセッションに嵩じていた。そういえば、1959年はビリーホリデイが亡くなった年でもある。個人一人一人だけでなく、ジャズ界全体が転換期であったのを感じさせる1959年の年末であった。



1. Bluebird of Happiness
2. I'm a fool to want you
3. I love you
4. When sunny gets blue
5. The Golden Striker
6. On Green Dolphine Street
7. 3 A.M.

Duke Pearson (p)
Gene Taylor (b)
Lex Humphies (ds)

Recorded at Rudy Van Gelder Studio on December 16, 19, 1959


テンダー・フィーリンズ
Duke Pearson
ユニバーサルミュージック
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ビリー・ホリデイがついた嘘・・・・

2014-02-11 | MY FAVORITE ALBUM
Commodore Recording 1939~1944 / Billie Holiday

耳の聞こえない作曲家佐村河内氏の偽作曲家騒ぎがニュースを賑わしている。
嘘が実しやかに通用する、騙すのは悪くなく騙される方が悪い、人の迷惑よりも自分達の利益を優先する、このような風潮が社会にまかり通る今の時代を象徴するような事件だと思う。

ゴーストライターがこの事実を表に出すと言ったら、「表に出されたら自殺するしかない」というのが彼の言葉だったそうだ。自殺する前にやることがあるだろう、どこまで行っても自分のことしか考えられない人間だ。
明るい話題が少ない今の時代、お涙頂戴の商売ネタの片棒を担ぎ現代のベートーヴェンと持て囃したメディアも同罪だ。自分達の金儲けと視聴者のうけしか考えておらず、メディアの本来の役割を忘れている。

世の中基本はすべて信頼関係で成り立っているはずだが、昨今の一向に減らない振込詐欺事件や、今回の事件をみるに、ついにこの日本も「人を見たら泥棒と思え」という社会になってしまったかと思うと嘆かわしい限りだ。

さて、先日紹介したマリリン・ムーアが師と崇めたのがビリー・ホリデイ。音楽の世界でなくとも、一生の内に一度は「この人に付いていこう」と思える人に巡り会いたいものだ。仮にそのような人に出会えば、多少の欠点や気になることはあっても、何の疑念を持つことも無く全幅の信頼を寄せて後を付いていってしまうであろう。それも信頼関係だ。

ムーアに限らず後のすべてのジャズシンガーにとって何らかの意味で師となり範となったビリー・ホリデイの代表作はというと、やはり「奇妙な果実」であろう。反対に、この奇妙な果実がビリー・ホリデイのイメージを作り上げてしまったといってもいいかもしれない。ビリーの一生は必ずしも幸せな一生をおくったとはいえない。その一生と曲のイメージがダブってしまうのかもしれない。

この「奇妙な果実」は生涯で何度かレコーディングされたが、何といってもコモドア盤のオリジナルが代表作だ。
その昔、評論家の油井正一さんが、ビリー・ホリデイのコモドア録音の全16曲を一枚に収めたアルバムを監修された。それも曲を録音順に配して。これがそのアルバムだ。まだジャズを聴き始めてまもない頃買い求めた。多分高校生の頃だったと思う。

今でこそコンプリートアルバムというのは編集方針のひとつとしては当たり前であったが、一枚のアルバムへの収録時間に制約のあるLP時代は編集とは選別することであり、コンプリートアルバムというのはめずらしく、油井氏も自分の監修方針に鼻高々であった。

その一曲目に「奇妙な果実」が収められている。1939年4月20日録音。ビリー・ホリデイの晩年の活躍、そして麻薬との戦いのスタートとなった節目ともいえる録音だ。
ライナーノーツに油井正一氏の解説が書かれている。この曲を歌うようになった経緯として、詩人ルイス・アランから「奇妙な果実」の詩を見せられた。そしてそこに自分の父親を殺したすべてが歌い尽くされているのを見て、自らこれを歌うことを決心し、自分と当時のビリーの伴奏をしていたピアノのソニー・ホワイトで曲を作った。その結果が、このコモドア盤の「奇妙な果実」の初レコーディングとなったと。

油井氏の解説はさらに続き、この奇妙な果実に続くYesterdaysの名唄は、前の奇妙の果実の余韻があったからこそ起伏にとんだ感情表現が鮮やかだとある。これはいたく同意する。油井氏が言うところの時系列で聴く効能かもしれない。

ビリーは自伝の中でもこの曲は自分で作ったことになっている。
ところが、月日が経ち様々な事実が明らかになる中で、この奇妙な果実に関しては実はビリーは作曲していなかったというのが現在の定説となっている。
今騒ぎになっている偽作曲家事件の話とどうしてもダブるが、この事実が明らかになって果たしてこのビリーの奇妙な果実の価値が下がったのか?レコードが発売禁止になったであろうか?

この曲を書いたのは、作詞と同じルイス・アラン。これはペンネームで本名はエイベル・ミーアポールという高校教師であった。共産党員だったということもあり、反体制派というスタンスでこの曲を作ったのであった。最初ビリーのところに持ち込まれたとき、ビリーはあまり関心を示さなかったという。
ところがある小さなパーティーで歌った時ある客が感動しその薦めもあってクラブでも歌うようになった。そのクラブも「カフェ・ソサエティー」という上流階級向けでもなく、かといってギャクを売りにするエンターテイメントを行う場でもなかった。進歩的な左派や自由主義者が集まる場であり黒人も入ることができた場所であったというのも、この曲が受け入れられた要因であったにかもしれない。

クラブで歌われるにようになって曲にも手が入れられたという。伴奏用のアレンジも施された。そして、歌われるシーンもラストセットのクロージングの曲として決まっていった。意図的に演出した訳でもないと思うが、必然的にこの歌の位置づけは決まっていった。そして曲自体も彼女が歌い込んだ結果、最初にアランから持ち込まれた時から深く熟成していったのだろう。

当然、レコーディングの話が持ち上がる。その時彼女が契約していたコロンビアは歌の内容から客の反発を恐れて辞退した。その結果、この曲はマイナーなレーベルであるコモドアから発売されることになった。これも、この曲の運命であったのだろう。

そして、この録音が行われることになる。彼女が曲を紹介されてからそれほど長い期間は経っていなかったかもしれないが、録音に至るにはこのような長い複雑な経緯があった。それゆえ、短いながらこれだけ情感豊かな歌に仕上がったのだろう。

やっとレコードとして陽の目をみた「奇妙な果実」であったが、マイナーレーベルということもあり爆発的にヒットした訳ではなかった。それでもじわじわと世に広まったのは、一緒に録音されたファイン・アンド・メローがあったからという話もある。

いずれにして、このようにして世に出た「奇妙な果実」は単に出来上がり譜面をビリーが一丁上がりで歌った代物でないのは明らかだ。このビリーの歌は、アランがビリーに持ち込む前に歌われていた曲とは明らかに異質な物になったという話もあるように、アランがオリジナルを書いたのは事実としても、この録音された歌に曲に仕上げたのはビリーといっても間違いはない。

この曲の原作はビリー・ホリデイではなかったとしても、今話題の偽作曲家事件とは本質が違うように思う。
もし、彼女は今生きていて、「奇妙な果実」は誰がつくったのか?と聴いても、「それは私」と言うと思う。
なぜならばアランの元歌を誰がが歌っても、きっとこのビリーのようには歌えなかったと思うので。ビリーによって新しい曲に生まれ変わったということでよいのではなかろうか。

Strange Fruit 1939



Fine And Mellow 1957 




1. Strange Fruit
2. Yesterdays
3. Fine And Mellow
4. I Gotta A Right To Sing The Blues
5. How Am I To Know
6. My Old Flame
7. I'ii Get By (As Long As I Have You)
8. I Cover The Waterfront
9. I'ii Be Seeing You
10, I'm Yours
11. Embraceable You
12. As Time Goes By
13. (I've Got A Man, Crazy For Me) He's Funny That Way
14. Lover, Come Bsck To Me
15. I Love My Mon (Billie's Blues)
16, On The Sunny Side Of The Street

Billie Holiday (vol)

1~4
Frank Newton and his Café Society Orchestra
Recorded at New York City, 711 Fifth Avenue, World Broadcasting Studio
On April 20, 1939
5~16
Eddie Heywood and his Orchestra
Recorded at New York City, 1440 Broadway, WOR Recording Studios
On March 25, April 1,8,1944

奇妙な果実
Billie Holiday
ユニバーサル ミュージック クラシック
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親の血を引くといえば、父親もいれば母親もいる・・・・

2014-02-08 | MY FAVORITE ALBUM
Moody / Marilyn Moore

今日は朝から一面の銀世界。いつもの湿った雪と違って降り方も完全に雪国と同じ。明日の朝まで降るようだが、ただでさえ雪に弱い都会のインフラ、これはしばらく後遺症に悩まされそうだ。おかげで、週末の予定はすべてキャンセル、先週来の風邪に引き続き完全休養の一週間になりそうだ。おかげで溜まっていた雑務も片付くかもしれない。

先日、突然STPA細胞の話題がニュースを賑わせた。遺伝子関連の話題といい、最近では分子生物学の領域の話題がホットである、それだけ研究が進んでいるのだろう。今までの人の体に関する常識が覆るのも時間の問題だろう。特に医療領域は完全にこれで従来の病気治療の概念が変わってくる。治療も再生治療の方向へ、さらには治療より予防へ大きくシフトしていくだろう。そもそも今の医療といわれる世界は、先端医療といえども所詮切った張ったの世界、毒を持って毒を制するという乱暴な話。体に良い訳がないと思うのだが。

遺伝子といえば、「DNA鑑定の結果実の親子の関係ではなかった」というニュースも最近よく話題になる。せっかく蓋をしていた事を今更掘り起こしてという気もするが、当事者にしてみれば複雑な気持ちであろう。色々な事が分かりすぎる遺伝子検査の結果を知らずにいる権利も認めて欲しいという声が生まれるのも理解はできる。何事もオープンにして説明責任を問われるという今の風潮も如何なものかと思う。阿吽の呼吸というのは何も問題が起こらなければ心地よいものだ。

さて、この親から引き継ぐ様々な遺伝子を活かすも殺すも本人次第。実は、せっかく引き継いだ才能の遺伝子を活性化させずに終わってしまう人間が大部分ではなかろうか。子供を育てる過程で、それらの遺伝子をちゃんと発現するような環境を用意することが親の本来の責任だ。最近は産みっぱなしの親が多すぎるように思う。これでは子供も育たない。

前回、アル・コーンの息子、ジョー・コーンの父親との初共演アルバムを紹介したが、当然遺伝的な素養は父親だけではなく母親からも引き継いでいるはずだ。母親も音楽的な素養があれば2人の血を引き継ぐ子供たちは、とりあえずはサラブレッドの家系に生まれたことになる。

では、ジョーの母親は?というと、このアルバムの主役マリリン・ムーアである。
といってもあまり有名ではない歌手だが、自分も「ビリー・ホリデイのそっくりさん」という情報以外は持ち合わせていない。
ライナーノーツを見るとコーンとの出会いは、50年代の初めにニューヨークでとのことである。
コーンはウディーハーマンを経て、東海岸でめきめき頭角をあらわしていた時期、一方のムーアもハーマンオーケストラ、チャーリーベンチュラなどのバンドを経て、ニューヨークに出てきたとある。ミュージシャンと歌手というのは出会いときっかけとしては一番確率が高いのか他にも多くの例がある。職場結婚をといえば職場結婚のようなものだ。

2人が結婚したのは1953年、しばらく子育てで引退していたが、しばらくぶりに復帰したタイミングでこのアルバムは作られた。バックには亭主のアル・コーンも加わり、得意の「ホリデイ」ライクな歌を聴かせてくれる。

ホリデイといえばすぐに「奇妙な果実」となって何か別格視されることが多いが、ホリデイの特徴といえばメリハリの効いた歌い方で、曲は、ブルースが多いわけでもなく、普段はオリジナルというよりは当時のヒット曲、いわゆるスタンダード物が多い正統派だ。

このムーアはデモテープをビリー・ホリデイに直接送ってコメントを貰うような関係であったそうで、単なるファンより直弟子を目指して一歩踏み込んだ付き合いもあったようだ。
という訳でもないとは思うが、確かに良く似ている。
バックのアレンジをしたのはアル・コーン、ドンアブニーだが、何故かバックのアレンジもビリー・ホリデイの歌のバックの様になるから不思議だ。

息子のジョーもこのお母さんのホリデイ譲りの歌心を引き継いでいたら最高だ。演奏をタップリ聴いた事は無いが、きっとどこかに潜め持っているような気がする。



1. I'm Just A Lucky So And So 3:00
2. Ill Wind 2:52
3. If Love Is Trouble 2:42
4. Is You Is Or Is You Ain't My Baby 3:24
5. Born To Blow The Blues 3:36
6. Lover Come Back To Me 2:57
7. You're Driving Me Crazy 2:53
8. Trav'lin' All Alone 3:07
9. I Cried For You 2:16
10. Leavin' Town   3:31
11. Trouble Is A Man 2:50
12. I Got Rhythm 2:10

Marilyn Moore (vol)
Joe Wilder (tp)
Al Cohn (ts)
Don Abney (p)
Barry Galbraith (g)
Milt Hinton (b)
Osie Johnson (ds)

Recorded February and March 1957, in New York

ムーディー
Marilyn Moore
SOLID/BETHLEHEM
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日本人の「よく謳う」ピアノといえばこの人が一番・・・・

2014-01-31 | MY FAVORITE ALBUM
Always / Hideaki Yoshioka

コンコルド時代のモンティー・アレキサンダーは、ノリのよい良くスイングするピアノを売りとしていた。ピーターソン似とは言われても、ジャズのピアノの伝統をしっかりと引き継いだプレーヤーであることは間違いない。映画「バード」でもオリジナルのパーカーのバックを務めたのはモンティー・アレキサンダーであった
モダンジャズピアノの祖といえばバドパウエルだが、そういえば最近聴いていない。マニアックな世界に入っていくと、いわゆる名盤に接する時間がどうしても減ってしまう。
今度ゆっくり聴くことにしよう。昔聴き慣れたアルバムにもきっと新たな発見があるだろう。

パウエルを師とするピアニストはたくさんいるが、日本人だとまずは穐吉敏子、そして自分としては忘れられないのが吉岡秀晃。もちろん今でも活躍しているが、自分が知ったのは今から20年以上前。まだ吉岡氏も駆け出しの頃だった。

学校、そして会社の先輩でもある知人に連れられて、先輩の友人のホームパーティーに招かれた。横浜の山手にある大きな家だったが、そこのリビングにかなり多くの人が集まってのホームジャズライブであった。
仲間内では恒例の集まりで毎年のように行われていたが、ミュージシャンの音頭取りはベースの金井英人さん。毎回若手を連れてきてそのホームライブハウスで演奏が行われた。
その時のメンバーで印象に残っているのが、ピアノが吉岡秀晃、そしてギターの宮之上貴明の2人であった。
まだ若い2人であったが、当時からまさにウェス・モンゴメリーとウィントン・ケリーのコンビを思い起こさせるようなエネルギッシュな、そしてよくスイングする演奏に、ただ感激するばかりであった。

そのジャズ好きの先輩とはホームパーティー以外にもよく昼休みに抜け出して会社の近くのジャズ喫茶に行ったものだ。じっくり聴く時は老舗の「響」であったが、おしゃべりの時は気さくなママが一人で切り盛りしていた「SMILE」であった。新宿に移って営業をしていたが、先日その前を通ったらビルには看板が残っていた。まさかと思って中に入ったが店は見当たらなかった。とも枝さんというママだったが元気にしているだろうか。
というのも、その先輩もスポーツマンで体は丈夫だったが、昨年まだこれからという時に亡くなってしまった。久々にお会いした時、「またライブに行こう」と言葉を交わしたのが数年前、もうご一緒できないと思うと心に引っかかるものがある。無理をしてでも予定すればよかったと。

訃報に接した時、思わずこのアルバムを取り出し、昔を思い出しながら冥福を祈った。小難しいジャズよりもひたすらスイングするジャズが好きだったその先輩も好きなピアノであった。自分が中学一年の時からの良き先輩であり、上司であり、そして仲間であったのだが。

さて、このアルバムだが吉岡秀晃の確か2枚目のアルバム。パウエルの伝統を受け継ぐピアノはますます冴えわたるが、もう一つこのアルバムで気に入っているのが日野元彦のドラム。若い頃のひたすら「ぶっ叩く」感じのドラムを好きにはなれなかったが、ここでの演奏は実にスマート。ブラッシングがメインだが、シンバルワークに移っても粒立ちの良いドラミングを聴かせてくれる。先日、ジェームスウィリアムスのアルバムを聴き直した時、アードブレイキーのドラムがミスマッチだなと思ったのだが、このアルバムでは3人のコンビネーションは最高だ。モンティー・アレキサンダーのトリオとはまた違った形で。ピアノトリオでは特に3人の呼吸が合うとより素晴らしいコラボが生まれるものだ。

このアルバムが出てからすでに20年以上経っている。最近ライブには良くいくのだが、吉岡さんのピアノを聴きに行けずじまい。スタイルは変わっていないとは思うが、今度折を見て今のプレーぶりを聴きに行ってみたいと思う。
そのうちにと思っていると、いつの間にか10年経ってしまう月日の流れの速さに最近戸惑っている。

1. Aha、Bud
2. Doing
3. Quiet Message
4. A Man Come Back
5. Casuary
6. Passionate
7, Strange Dance
8, Always

吉岡 秀晃 (P)
坂井 紅介 (B)
日野 元彦 (Ds)

Produced by Tetsu Kobayashi
Engineer : Yasuo Morimoto
Recorded on June 22 & 23 1992 at Onkyo Haus, 1st, Tokyo


ALWAYS
吉岡 秀晃
ファンハウス
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プロモーターとプロデューサーが大事なのは古今東西変わらない・・・

2014-01-30 | MY FAVORITE ALBUM
Standard Songs / Breeze

前回紹介したMonty Alexsanderのアルバムは日本での録音とコメントしたが、クレジットを見ると
Special thanks to Takao Ishizuka : All art promotion の一行が。

この1982年のMonty Alexsanderトリオ来日の仕掛け人はこの人だった。
ジャズのプロモーターとして昔から尽力、活躍され、その後1986年からConcord Jazz Festival in Japanをずっと主催、招聘されてきた方だ。
昨年も、昔から較べると規模は大分小さくなったが、JATP tribute to Noman Granzと銘打って開催された。

各地で色々なコンサートが開かれたが、その一環として昨年5月に東京TUCでジェフ・ハミルトントリオにハリー・アレンとグランド・スチュワートの2テナーが加わったライブがあった。よくスイングするトリオに良く謳う2人のテナーの共演は予想通り楽しいライブであり、満足して帰宅した。
それではJATPの他のステージもと思って出かけてみたが、こちらはお客も少なく今一つのらない残念なステージであった

会場となった東京TUCには、お気に入りの野口久和ビッグバンドが定期的に出演しているが、このバンドの専属コーラスグループがBreezeである。横浜のホテルにもレギュラーで出演し、他にもライブ活動を積極的に行っているが、ビッグバンドと一緒に聴けるのはここだけ。毎回楽しみにしている。

このBreezeの面々が、昨年のジェフハミルトン達のライブが行われた当日東京TUCに来ていた。演奏を聴きに来たのではなく、彼らと一緒に演奏するために。それも実際のステージではなく、開演前の限られた時間で両者の共演の模様を録音するために。
2時間だけ東京TUCの客席が録音スタジオに早変わりしたそうだ。
最初のアルバムを出したのは1997年のFoot Steps
息の長いグループだが、久しぶりのアルバムだ。このメンバーでは初めてのアルバムだそうだ。

限られた2時間の中で、収録できたのは6曲だったが無事にCDになり、先日そのCD発売記念のライブがあった。その時は、ビッグバンドではなく、いつものピアノトリオにオーケストラのメンバーの高橋さんのテナーが加わったカルテットをバックに。
CDに収められた曲だけでなく、新レパートリーのシャイニーストッキングを含めてタップリ2時間のステージ。レギュラーで活動しているコーラスグループは数少ないだけに貴重なライブだった。

という訳で、一般販売はまだ少し先らしいが、そのCDをとりあえず紹介しておく。
和田誠のデザインによるかわいいジャケットで、当日録音された6曲が収められている。
曲はタイトル通りスタンダードばかり。超絶技巧を競うというよりオーソドックスにコーラスの楽しさを味わえる。2時間という制約中でリハーサルもそこそこにという感じだったと思うが、呼吸はピッタリ。普通のボーカルよりも呼吸合わせは難しいそうだが、さすがプロ同士の共演である。

会場がTUCということもあり、録音の機器やセッティングにも制約があったと思う。ハミルトンのドラムなどは少しオフ気味であるが、いつも通い慣れている会場のTUCの再現アルバムと思うとかえって雰囲気がそのままパッケージされていて嬉しい。

さて、この共演がどうやって実現したかというと、始めに紹介した石塚氏の尽力があったからだそうだ。確かに、そうした仲介者がいなければ両者の共演どころかアルバム制作など不可能であったと思う。

ジャズの歴史を辿ると、今でも残っている様々な名演といわれる大部分のアルバムは、それをレコードにするレーベル、プロデューサーが存在した。その存在があったからこそ今でもその演奏を楽しめるというわけだ。
さらにライブの公演を各地で行うにはプロモーターの存在が大きかった。プロモーターがいるからこそ各地で公演が聴ける。逆にプロモーターの不手際によりミュージシャンが路頭に迷う事件も過去には何回もあったようだが。

ところが、最近の自分が接する国内のアルバムを見るとほとんどが自主制作アルバム。あるいはインディーズレーベル。ジャズは元々インディーズとはいえ、これではファンの元に広く世に知らしめ流通させるのは至難の業だ。
最近はネット万能時代なので、個人でやりたければ何でもできるという時代といわれているがそれは限界がある。ミュージシャンが一人でやれるというのは所詮限度があると思う。

やはり、ミュージシャンは演奏に徹し、ファンをその演奏に結び付けるにはプロデューサーとプロモーター、そしてそれを実現するレーベルとライブの場所、さらにはパトロン(スポンサー)が必要なような気がする。
こればかりは、ネット万能時代になっても変わらないはずだ。

今回も石塚氏とTUCの田中氏がいたからこそ実現できたものだと思う。このような繋がりを大事にできるような世の中にするように一ファンとしても応援したいものだ。
ライブハウスでは昔に比べると遥かに多くの演奏が日々行われている。より多くのファンに聴いてもらうために、そして素晴らしい演奏を後世に残せるように。

1. Fly Me to the Moon
2. Gentle Rain
3. My Foolish Heart
4. When You Wish Upon a Star
5. I Git Rhythm
6. Li'l Darlin'

Breeze
Keiko Kosuge (Soprano)
Atsuko Matsumoto (Alto)
Manabu Nakamuara (Tenor)
Takashi Isogai (Baritone)

Harry Allen (ts)
Grant Stewart (ts) track1
Tamir Hendelman (p)
Christoph Luty (b)
Jeff Hamilton (ds)

Produced by Takao Ishizuka
Recorded by Haruki “Hulk” Ito
Recorded on May 29,2013 at Tokyo TUC, Akihabara, Tokyo
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若手メンバーのつもりが、いつのまにか皆中堅に・・・・若返り作戦進行中

2014-01-18 | MY FAVORITE ALBUM
A Dedication to Jazz Giants / Masaru Uchibori Big Band

年明け早々ビッグバンドのライブが続く。
Bluenoteに始まり、J-Line、角田健一、内堀勝、そして昨日は923バンド・・と・。
どのバンドもレパートリーが豊富なので何度行っても同じプログラムということはない。
内堀勝のMUビッグバンドは、昨年から定期的にライブを再開しているので何度か聴きに行っているが、アレンジャーの特権か特に持ち曲が多い。毎回何かテーマを持たせた選曲をしてプログラムを構成している。
今回も、第2部は「ベイシー風」ということで、ベイシーレパートリーだけでなく、ベイシー風にアレンジした曲も、そして最後は名曲集になったが、それらは昔シャープスアンドフラッツに書いたアレンジとのこと。

数年前にメンバーを一新しているので今のバンドは若手中心のメンバー。長年山野ビッグバンドコンテストの審査員をしているそうだ。学生時代審査を受けた若者たちが毎年のようにプロ入りするのを見守っているようだが、内堀勝の今のバンドにもその中のメンバーが多いとのこと。

そのMUビッグバンドが若手中心にメンバーチェンジしてから録音されたのがこのアルバム。2011年の録音なので比較的最近のアルバムだ。

アルバムのタイトルは「ジャズの巨人達に捧げる」。よくあるタイトルだが、ここは作曲家としての巨人達へアレンジを捧げたアルバム。
古くはWCハンディーのセントルイスブルースやエリントンナンバーもあるが、ホレスシルバー、フレディーハバードやジョーザビヌルなどのモダンな曲まで。という訳で、よくあるスタンダードのソングブックではなくジャズの巨人たちが残した名曲を厳選している。
そして、アレンジも角田健一と較べるとモダンに、ブルホルマン風の味付けがされたアレンジもある。今回のライブでも、このアルバムからRed Clayなど何曲かが演奏されたが、モダンなサウンドのアレンジだ。メンバーと一緒にアレンジも若返っている。

メンバーの中ではドラムの稲垣貴庸がベテランで大黒柱の役割を果たしている。野口久和、マイクプライス、そして自己のオーケストラなど彼がドラムを務めるバンドは皆安定感があるが、彼のドラミングに因る部分が大きいと思う。
他は若手といっても実は今や皆中堅。リードアルトの萱生昌樹などはリードを務めているバンドが一体幾つあるだろう。今や中堅を卒業して大御所入りかもしれない。

メンバーは若返ったが、お客の方はまだまだ平均年齢が高い。角田健一に較べれば若い層が多かったようだが、先日のJ-Lineに較べるとまだまだ。若いファンにもこのアルバムを聴いてもらって次回はメンバーを若手に一新するたけでなく聴衆も若手で一杯にしたいものだ。
聴き手も若返れば、若返り作戦は大成功だ。

今年も定期的にライブはやるようである。次回を楽しみに。

録音風景はこちらで


1. Satin Doll       Duke Ellington/Billy Strayhorn
2. Strollin’        Horace Silver
3. Red Clay       Freddie Gubbard
4. Airgin        Sonny Rollins
5. The Virgin and The Gypsy Mike Mainieri
6. Young and Fine     Joe Zawinul
7. ‘Round Midnight    Theronious Monk
8. Lover Man       Jimmy Davis
9. St.Louis Blues     William C Handy
10. All The Things You Are Jerome Kern
11. Take The “A” Train    Billy Strayhorn

菅野 浩 (as,ss)
萱生 昌樹 (as,fl)
岡崎 正典 (ts)
吉本 章紘 (ts)
竹村 直哉 (bs)
佐久間 勲 (tp,flh)
田中 充 (tp,flh)
中村 恵介 (tp,flh)
小澤 篤士 (tp,flh)
滝本 尚史 (tb)
五十嵐 誠 (tb)
川原 聖仁 (tb)
高橋 英樹 (btb)
伊賀 拓郎 (p)
芹澤 薫樹 (b)
稲垣 貴庸 (ds)

内堀 勝 (Con Leader)
Arranged By Masaru Uchibori
Produced by Masaru Uchibori
Recorded by Shunroku Hitani
Recorded at Victor Studio, Tokyo on April 26 &27, 2011

A DEDICATION TO JAZZ GIANTS
内堀 勝
MUSAC MUSIC
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イギリスツアー中のスタンケントンの誕生日に・・・・

2014-01-16 | MY FAVORITE ALBUM
Birthday in Britain / Stan Kenton and his Orchestra

ヨーロッパのジャズというと、イタリア、フランス、ドイツ、そして北欧。イギリス出身の渋いミュージシャンは何人かいるが、イギリスとジャズというと何故か縁遠い感じがしてあまり思い浮かばない。
ところがビッグバンドというとイギリスでのライブ物は何枚かある。ベイシーのin London(ところが実際は違うようだが)。ルイベルソンもあったエリントンのバースデイコンサートも・・。
そして、このスタンケントンのアルバムもイギリスでのライブ。

1973年の冬、ケントンはイタリア、スイス、オランダを廻るヨーロッパツアーをやっていて、最後にイギリスを廻り2月19日にノッチンガムに着いた。

ライブに行くと、たまに会場に居合わせた誕生日のお客にHappy Birthdayの歌のプレゼントがある。プロの歌手やミュージシャンからの歌のプレゼントは格別だろう。
ところが、この場は少し違う雰囲気でHappy Birthdayがステージで始まった。

満員の観客に囲まれて、さてこれから演奏がスタートという時、バンドがいきなりHappy Birthdayを奏で始める。それもイントロを少しというのではなく、アレンジを施されたフルバージョンで。
実は、バンドメンバーからケントンへのプレゼントだった。ケントンはキョトンとした表情で「一体いつ練習したんだ?寝てる間に?」と一言。ビルホルマンのアレンジによる立派なバースデープレゼントであった。
(ケントンの誕生日はバイオグラフイーによると12月15日なので、もしかしたら他の誰かかも?)



ケントンオーケストラは昔から新人の鍛錬の場。ペッパーアダムスやメルルイスもそこで鍛えられて一流入りしたが、このヨーロッパツアーも無名の若手のメンバー主体のオーケストラ。ケントンも自分の息子程に年が違うメンバーからのプレゼントは感無量であったと思う。

そして、この若手メンバーの中の一人に、ドラムのピーターアースキンがいた。この時はまだ19歳、インディアナ大学の学生であったが大抜擢されてのツアー参加であった。
もっとも、アースキンは3歳からドラムを始め、6歳からケントンが主催するNational Stage Band Campsに参加していたというので、ケントンが子供の頃から手塩にかけて育ててきたアースキンのヨーロッパデビューをケントン自ら行ったということだったのだろう。アースキンはここでも19歳とは思えないドラミングを聴かせてくれる。

スタンケントンといえば、今週末19日に辰巳哲也のビッグバンドがスタンケントンの特集を東京TUCのライブでやる。日本ではあまり人気がないせいか、ケントンのレパートリーを取り上げるビッグバンドも少ないが、今回は存分にケントンサウンドを聴けそうだ。メンバーは自らリーダーを務める強者揃いに加えて、今回はケントンオーケストラの編成である5tp、5tbの大編成。楽しみに出かけてみようと思う。

丁度19日はジャズ好きの友人の誕生日でもある。このケントンのHappy Birthdayでもプレゼントしてみようか。



1, Happy Birthday to You      Mildred Hill / Patty Smith Hill
2. The Daily Dance         Bill Holman
3. Street of Dreams         Sam M. Lewis / Victor Young
4. Of Space and Time        Hank Levy
5. For Better and for Wors     Willie Maiden
6. No Harmful Slide Effects     Willie Maiden
7. Ambivalence            Hank Levy
8. Blues, Between and Betwix    Hank Levy

Bob Winiker (tp)
Paul Adamson (tp)
Frank Minear (tp)
Dennis Noday (tp)
Mike Snustead (tp)
Dick Shearer (tb)
Phil Herring (tb)
Harvey Coonin (tb)
Lloyd Spoon (tb)
Mike Wallace (tb)
Willie Maiden (sax)
Chris Galuman (sax,fl)
John Park (as)
Roy Reynolds (sax)
Richard Torres (ts)
Stan Kenton (p)
John Worster (b)
Ramon Lopez (per)
Peter Erskine (ds)

Wally Heider Producer& Engineer

Recorded live at Albert Hall Notthingam on February 19,1973
&   at Fairfield Hall, Croydon on February 23,1973

Birthday in Britain
Stan Kenton
Zyx Records
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体で聴くことのできるミュージシャンはそうはいない・・・・

2014-01-15 | MY FAVORITE ALBUM
Trumpet Evolution / Arturo Sandoval

新年早々のライブはエリック宮城率いるブルーノートオールスタービッグバンドであった。昨年のライブは他のライブとかち合って聴くことができなかったので、新年早々楽しみなライブであった。そして、このビッグバンドにビッグなゲストとしてArturo Sandovalが加わっていた。

ゲストが一人加わっただけで、バンド全体の雰囲気ががらりと変わる(締まるといった方がいいかもしれない)ことが多い。
これまでも、角田健一とハリーアレン、バディリッチにピーターアースキン、宮嶋みぎわにダグラスパーヴィアンス、辰巳哲也にカールサンダースなどがあったが、いずれも単なるゲスト以上の共演効果がバンド全体に広まり、いつにも増して素晴らしい演奏になった。
という点では、エリック宮城のトランペットに、同じトランペットのArturo Sandovalが加わると果たしで何が起こるかも期待ができた。

途中でサンドヴァルが加わるとまずはリズムが変わった。サンドヴァル自身ティンパレスで強烈なリズムを叩き出す。いつもは歯切れの良いリズムを叩き出すドラムの岩瀬立飛もサンドヴァルのリズムにけしかけられ圧倒される感じさえした。
当然、そのリズムに乗ってオーケストラ全体も歯切れよく引き締まってくる。オーケストラをバックにしたトランペットも圧巻であった。まるでチューバのような低音からお得意のハイノートまで、トランペットの限界を極める音が縦横無尽に飛び交った。そして、トランペットだけでなく、ヴォーカルからピアノまで相変わらずの多芸ぶりを披露していた。
終わってみれば、ゲストというよりまるでサンドヴァルオーケストラの様相であった。

このサンドヴァルの多芸ぶりを味わうのはやはりライブが一番、生音を聴くだけでも感激物だが、バンドや観客と一体感を作り上げていくステージマナー、そしてバンド全体を鼓舞するためにアクションを含めて、体全体で音作りをしていく様を体験できた。
聴く方も体全体、そして五感全体で楽しめるライブはそうそうあるものではない。

サンドヴァルのアルバムは何枚もあるが、トランペットのショーケスはこのアルバムが一番かも。
キングオリバーからウィントンマルサリスまで、スイング時代のハリージェイムス、モダンのクリフォードブラウン、マイルス、そしてガレスピーなど全部で19名、古今の名トランペットプレーヤーの名曲・名演をカバーしている。全部知っていたら相当のジャズ通だ。
過去の名曲をカバーしたアルバムは他にも山ほどあるが。演奏スタイルまでカバーしたものは特定個人だけならまだしも、百人百様のスタイルの特徴をカバーするとなると、そうそう簡単にはできない。内容は単なる物まねで終わるレベルではない。
それを実際に作り上げてしまうのが、サンドヴァルの凄さであり恐ろしさであろう。新春早々の舞台の興奮をトランペットプレー中心に再度味わうには格好の一枚であり、ジャズトランペットの歴史を一枚で味わえる。
そして、このようなとんでもないアルバムを企画プロデュースできるのは、あのクインシージョーンズだ。

このサンドヴァルはキューバ出身。アメリカに亡命し、今ではアメリカ市民権を得ているが、キューバ危機以来国交を断絶していたキューバからアメリカに来るにはそれなりの苦労があったようだ。



1. Dipper Mouth Blues           King Oliver
2. When It's Sleepy Time Down South    Louis Armstrong
3. At the Jazz Band Ball          Bix Beiderbeck
4. La Virgen de la Macarena        Rafael Mendez
5. I Can't Get Started           Bunny Berigan
6. Concerto for Cootie           Cootie Williams
7. Little Jazz               Roy Eldridge
8. The Man With a Horn          Harry James
9. Manteca                Dizzy Gillespie
10. Tee Pee Time             Clark Terry
11. Coloratura Concerto for Soprano    Timofei Dokshizer
12. Nostalgia              Fat Navarro
13. 'Round Midnight           Miles Davis
14. Maynard Ferguson          Maynard Ferguson
15. My Funny Valentine          Chet Baker
16. Joy Spring              Clifford Brown
17. Concerto in D Major         Maurice Andre
18. Up Jumped Spring           Freddie Hubbard
19. Later                 Wynton Marsalis


Arturo Sandoval (tp,vol)
Mike Gold (cl)
Hank Bredenberg (tb)
Jim Cox (org)
Felipe Lamogolia (ts)
Robert Rodriguez (p)
Denis Marks (b)
Ernesto Simpson (ds)
Big Band Musicians
Conducted by Jerry Hey
Dan Higgins (as,cl)
Greg Huckins (as,basssax)
Bill Liston (ts)
Rusty Higgins (ts)
Joel Peskin (bs)
Charlie Davis (tp)
Gary Grant (tp)
Wayne Bergeron (tp)
Larry Hall (tp)
Charlie Loper (tb)
Amdy Martin (tb)
Steve Holtman (tb)
Bill Reichenbach (tb)
Dick Nash (tb)
Bruce Otto (tb)
Lus Conte (per)
Denis Budmier (g,bjo)

Produced by Arturo Sandoval & Quincy Jones

トランペット・エヴォリューション
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
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