First Prise! / Eddie Daniels
今年もVJOが秋に来日するようだ。これで3年連続、これで年中行事になりそうだ。
今回の来日メンバーにディックオッツがいないと思ったら、何とこのオーケストラの前身であるサドメルオーケストラの初代メンバーのジェリーダジオンが加わって来日するそうだ。当時は存在感のあるジェロームリチャードソンの隣で多少影が薄かったが、このダジオンも素晴らしいアルトプレーヤーだ。久々にライブで聴けるのが楽しみだ。
サドメルの初代メンバーというと、長年第一線で活躍していたボブブルックマイヤーも他界し、両リーダーを含めて大部分のメンバーがすでに故人となっている。まだ活動を続けているのは、このジェリーダジオンに、ベースのリチャードデイビス、それにテナーのエディーダニエルス位だろう。
エディーダニエルスはジュリアードを出て、すぐのサドメルへの参加、新進気鋭の新人で最年少のメンバーだった。高校時代から実力は認められていたようで、ハイスクールのバンドで演奏している時ニューポートのユースオーケストラに選抜され、17歳の時でブルックリンミュージックカレッジに入ってクラリネットと教育を学んだ。
卒業後はハイスクールの音楽の教師になったが、一年後にはジュリアードに入ってさらに精進を重ねていた最中だった。
トニースコットのバンドの一員としてプロデビュー、ウィーンの国際ジャズコンペティションで優勝と、とんとん拍子で出世街道に乗っていた。サドメルに参加したのも丁度その頃だが、百戦錬磨のスタジオミュージシャンの集まりであったサドメルオーケストラで唯一実績の無い新人であった。何故抜擢されたか興味があるところだ。
サドメルのオーケストラのビレッジバンガードでのお披露目は66年の2月、スタジオのファーストアルバムの録音は4月であったが、そのどちらにも参加しているので、正真正銘の設立メンバーの一人だ。その年の9月にこのアルバムは制作されている。
タイトルから察するに、ウィーンのコンペティションの優勝記念のアルバムのようだ。
付き合っているリズムセクションは3人ともサドメルのメンバーなのでコンビネーションもいい。コンペティションで演奏された曲 ”Fallin' in Love with You”と、”How Deep is the ocean?”も収められている。
ボサノバのFeliciadeから始まるが、スタンゲッツライクなテナーだ。コンペティションで演奏された2曲もテナーのプレーだが、ソロからスタートしての盛り上げ方はデビュー間もない新人とは思えない。
有名になってからはテナーよりもクラリネット奏者として名を馳せたが、このデビューアルバムでも得意のクラリネットが存分に聴ける。クラリネットをオーバーダビングした2重奏があるが、これはトニースコットのバンドに加わった時の再演か?
サドメルでのプレーだけでなく、このファーストアルバムを聴き返してみても、後の活躍がすでに保証されたような演奏振りで、並みの新人のファーストアルバムではない。
今度はVJOに加わって、サドメルの同窓会に是非参加してプレーを聴かせて欲しいものだ。
1. Felicidade Jobin 9:48
2. That Waltz Daniels 6:56
3. Falling in Love with Love Lorenz Hart / Richard Rodgers 4:40
4. Love's Long Journey Daniels 2:05
5. Time Marches On Daniels 4:05
6. The Spanish Flea Julius Wechter 4:50
7. The Rocker Daniels 3:37
8. How Deep Is the Ocean? Irving Berlin 10:41
Eddie Daniels (ts,cl)
Roland Hanna (p)
Richard Davis (b)
Mel Lewis (ds)
Produced by Cal Lampley
Recorded in Englewood N.J. on September 8&12,1966
Engineer : Rudy Van Gelder
今年もVJOが秋に来日するようだ。これで3年連続、これで年中行事になりそうだ。
今回の来日メンバーにディックオッツがいないと思ったら、何とこのオーケストラの前身であるサドメルオーケストラの初代メンバーのジェリーダジオンが加わって来日するそうだ。当時は存在感のあるジェロームリチャードソンの隣で多少影が薄かったが、このダジオンも素晴らしいアルトプレーヤーだ。久々にライブで聴けるのが楽しみだ。
サドメルの初代メンバーというと、長年第一線で活躍していたボブブルックマイヤーも他界し、両リーダーを含めて大部分のメンバーがすでに故人となっている。まだ活動を続けているのは、このジェリーダジオンに、ベースのリチャードデイビス、それにテナーのエディーダニエルス位だろう。
エディーダニエルスはジュリアードを出て、すぐのサドメルへの参加、新進気鋭の新人で最年少のメンバーだった。高校時代から実力は認められていたようで、ハイスクールのバンドで演奏している時ニューポートのユースオーケストラに選抜され、17歳の時でブルックリンミュージックカレッジに入ってクラリネットと教育を学んだ。
卒業後はハイスクールの音楽の教師になったが、一年後にはジュリアードに入ってさらに精進を重ねていた最中だった。
トニースコットのバンドの一員としてプロデビュー、ウィーンの国際ジャズコンペティションで優勝と、とんとん拍子で出世街道に乗っていた。サドメルに参加したのも丁度その頃だが、百戦錬磨のスタジオミュージシャンの集まりであったサドメルオーケストラで唯一実績の無い新人であった。何故抜擢されたか興味があるところだ。
サドメルのオーケストラのビレッジバンガードでのお披露目は66年の2月、スタジオのファーストアルバムの録音は4月であったが、そのどちらにも参加しているので、正真正銘の設立メンバーの一人だ。その年の9月にこのアルバムは制作されている。
タイトルから察するに、ウィーンのコンペティションの優勝記念のアルバムのようだ。
付き合っているリズムセクションは3人ともサドメルのメンバーなのでコンビネーションもいい。コンペティションで演奏された曲 ”Fallin' in Love with You”と、”How Deep is the ocean?”も収められている。
ボサノバのFeliciadeから始まるが、スタンゲッツライクなテナーだ。コンペティションで演奏された2曲もテナーのプレーだが、ソロからスタートしての盛り上げ方はデビュー間もない新人とは思えない。
有名になってからはテナーよりもクラリネット奏者として名を馳せたが、このデビューアルバムでも得意のクラリネットが存分に聴ける。クラリネットをオーバーダビングした2重奏があるが、これはトニースコットのバンドに加わった時の再演か?
サドメルでのプレーだけでなく、このファーストアルバムを聴き返してみても、後の活躍がすでに保証されたような演奏振りで、並みの新人のファーストアルバムではない。
今度はVJOに加わって、サドメルの同窓会に是非参加してプレーを聴かせて欲しいものだ。
1. Felicidade Jobin 9:48
2. That Waltz Daniels 6:56
3. Falling in Love with Love Lorenz Hart / Richard Rodgers 4:40
4. Love's Long Journey Daniels 2:05
5. Time Marches On Daniels 4:05
6. The Spanish Flea Julius Wechter 4:50
7. The Rocker Daniels 3:37
8. How Deep Is the Ocean? Irving Berlin 10:41
Eddie Daniels (ts,cl)
Roland Hanna (p)
Richard Davis (b)
Mel Lewis (ds)
Produced by Cal Lampley
Recorded in Englewood N.J. on September 8&12,1966
Engineer : Rudy Van Gelder
First Prize | |
Eddie Daniels | |
Ojc |