A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

百花繚乱の様相を呈した1957年の締めくくりに・・・

2013-04-04 | PEPPER ADAMS
Jazz is Busting Out All Over

彼岸前に桜が開花し、今年の花見は3月中に終わってしまうと思ったら、その後の冷え込みで散らずに4月まで持ちこたえた。各地の桜祭りの世話役は一安心だったろう。
これから春の花が順番に開花し、それに呼応するように木々が一斉に芽吹く。
いよいよ春本番だ。







1957年の秋、西海岸から戻ったペッパーアダムスは、色々なセッションに顔を出した。
ブルーノートでは、ハンクモブレーリーモーガンと一緒であったが、A.K.Salimのセッション、そして自己の3作目のリーダーアルバム、”The Cool Sound of Pepper Adams”などSavoyでのセッションも多かった。

Savoyでは、アダムスは名プロデューサー、オジーカデナの元で、西海岸へ行く前の56年にデトロイト出身者でアルバム"Jazz Men Detroit"を作っていた。カデナの頭には、この時のアダムスの演奏が印象に残っていたのかもしれない。ブルーノート同様、このSavoyでも連日のように録音が続く中で、アダムスに声がかかることも多かった。

このセッションはシカゴでの録音だが、プレスティージを含めた御三家はゲルダースタジオ御用達が多い。同じゲルダースタジオでも、レーベルによって少し音が違う感じがするのは、レーベルのポリーシーに合わせた味付けがあったからであろう。録音だけではなくSavoyはジャケットを含めて、派手さを抑えた何となく上品な感じがする。

アダムスのリーダーアルバムの録音は11月19日であったが、その一週間前の12日にアルトのソニーレッドのセッションにアダムスは参加して3曲収録している。レッドのデビュー、ピアノはウィントンケリーにドラムはエルビンジョーンズとアダムス以外にも聴き所がたくさんある。アルバム一枚分に足りなかったせいか、この3曲は泣き別れとなって最初から2枚のアルバムに収録されることに。

その内の一枚がこのアルバムである。いわゆるオムニバス盤であり、一曲はその中に収まった。これはよくあるベストものではなく、色々なセッションの余りを集めたもの。
結果的に、この年の録音のサンプルアルバムになっているが、この時代の録音は、数は多いが不思議と外れは無い。
レッドとアダムスの共演は一曲だけだが、他のセッションも錚々たるメンバーの演奏だ。
まさにアルバムタイトルどおり、この年57年は春の花が一気に咲き乱れるように、ジャズの華が一気に咲き乱れた年であった。

1. Monday Stroll
Frank Wess (tenor saxophone, flute) Kenny Burrell, Freddie Green (guitar) Eddie Jones (bass) Gus Johnson (drums)
NYC, January 5, 1957

2. June Is Bursting Out All Over
Jimmy Nottingham, Joe Wilder (trumpet) Marshall Royal (alto saxophone) Frank Wess (tenor saxophone) Charlie Fowlkes (baritone saxophone) Hank Jones (piano) Wendell Marshall (bass) Bobby Donaldson (drums) A.K. Salim (arranger, director)
NYC, July 1, 1957

3. Sugar Dugar
Phil Woods (alto saxophone) Benny Golson (tenor saxophone) Sahib Shihab (baritone saxophone) Hank Jones (piano) Paul Chambers (bass) Art Taylor (drums)
Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ, July 9, 1957

4. Walkin'
Jan-Cee Brown

Bernie Glow, Phil Sunkel (trumpet) Bill Harris (trombone) Phil Woods (alto saxophone, clarinet) Seldon Powell (tenor saxophone, flute) Sol Schlinger (baritone saxophone) Eddie Costa (piano, vibraphone) Wendell Marshall (bass) Gus Johnson (drums) Billy Ver Planck (arranger, conductor)
NYC, July 30, 1957

5. Sram
Wilbur Harden (flugelhorn, balloon) Yusef Lateef (tenor saxophone, flute, tambourine) Hugh Lawson (piano, turkishfinger, cymbals) Ernie Farrow (bass, rabat) Oliver Jackson (drums, Chinese gong)
NYC, October 10, 1957

6. M.C.
7. La Jolie
8. Southside

Donald Byrd (trumpet) Henry Coker (trombone) Frank Foster (tenor saxophone) Ronnell Bright (piano) Eddie Jones (bass) Gus Johnson (drums)
NYC, October 13, 1957

9. Stop
Sonny Redd (alto saxophone) Pepper Adams (baritone saxophone) Wynton Kelly (piano) Doug Watkins (bass) Elvin Jones (drums)
Chicago, IL, November 12, 1957


ジャズ・イズ・バスティング・アウト・オール・オーバー(紙ジャケット仕様)
クリエーター情報なし
ヒートウェーヴ
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