Money in The Pocket / Joe Zawinul
ザビヌルのアルバム紹介で、いきなりサドメルの初ライブの話で始まるのには訳がある。
1965年11月の末に、サドジョーンズとメルルイスの長年の夢がかなって、やっと立上げ準備のためのリハーサルが始まった。2人の頭の中では色々メンバーの構想を巡らせていた。リードアルトはフィルウッズを考えていたが残念ながら快諾は得られなかった。ウッズは、その後アメリカのジャズ界に見切りをつけてヨーロッパに渡る。他にもトロンボーンのウィリーデニスやトランペットのニックトラビスなどが候補に挙がっていた。
その時、サドジョーンズとメルルイスと一緒にクインテットを組んでいたペッパーアダムスも当然のようにこの旗揚げには参加をしていた。しかし、アダムス自体はコンボでの演奏をもっとやりたいと思っていたので、必ずしも諸手を上げてという訳でもなかった。事実、リハーサルにはもう一人バリトン奏者としてMarvin Holladayが参加することもあった。
当時ニューヨークのFM局WABCでは、Alan Grantをホスト役として、ニューヨークの色々なライブハウスから中継をする番組“Portraits in Jazz”という番組を毎週やっていた。
年が明けて1月21日の番組には、サドジョーンズとペッパーアダムスのクインテットが出演した。メンバーはメルルイスに、ピアノがデュークピアソン、ベースがレジーワークマンであった。メルルイスから新しいオーケストラの話を聞き、一度リハーサルを聴きに来ないかと誘われた。オーケストラの演奏を目の当たりに聴いたグラントは、このオーケストラのデビューをビレッジバンガードで行う段取りを早速バンガードのオーナーのマックスゴードンと始め、2月7日月曜日がそのデビューの日と決まった。
まだこのオーケストラは知る人ぞ知るという存在であったし、今のようにインターネットで告知もできない時代でもあった。最初はバンドメンバーの知り合いと関係者だけで半分も埋まればという感じの初公演になりそうであった。それでも、ラジオで告知をしたりチラシを作ったりといった準備は着々と進めていた。
翌週の番組には、ペッパーアダムスが再び出演する。この時のメンバーはテナーのエディーダニエルスにピアノがボブジェイムス、ベースがチャックイスラエル、ドラムがマーティーモレルという、これもまた興味津々の組み合わせであった。
コンボでのプレーを希望していたアダムスにとっては、翌週のオーケストラよりもこの日の演奏の方が気が気ではなかったかもしれない。
そして、いよいよ当日を迎える。チラシのメンバー表にもバリトンには、アダムスともう一人マービンホラディもクレジットされていた。そして、このオーケストラの演奏はFMでオンエアされ広くニューヨークのジャズファンの知る所となった。しかし、遠く離れた所に住むジャズにとっては幻の演奏であった。しかし、その模様はテープにも残されていた。エアチェックではなくオリジナルなので音もそこそこ良い音だ。このテープは長年グラントの手で保管されていたが、後に”Opening Night”のタイトルでCD化され、サドメルの本当のファーストアルバムとなった。サドメルファンは必携のアルバムだろう。
このアルバム自体は、以前このブログでも紹介しているので、興味がある方はこちらを見て頂きたい。
バリトンプレーヤーが2人クレジットされていると、このCDに収められている演奏のバリトンプレーヤーが誰かという疑問が沸く。ペッパーアダムスの研究家として有名なゲイリーカーナーもその点が気になったのだろう、その時の様子や演奏内容を色々調査している。
そこに、このライブとは別にもうひとつの事実があった。ペッパーアダムスとサドメルファンを自認する自分も、この事は今まで知らなかった。
実は、ペッパーアダムスはこの晴れ舞台の日にもう一つの仕事を抱えていた。それが、このジョーザビヌルのアルバム”Money in the Pocket”の録音であった。この録音が何時まで行われたかは定かではないが、このアルバム一枚分が一日で行われている。1、2時間という訳にはいかず、それなりに時間はかかったと思われる。
一方で、ビレッジバンガードでのステージは3セット行われた。セットによってアダムスとホラディが交代したということも考えられるが、このCDに収められた演奏が何セット目かの記録もない。
また、この時のサドメルオーケストラは立ちあげたばかりで、レパートリーがまだ10曲程度しかなく、セットが違っても同じ曲を何度も演奏したと言われている。アダムスが最初のセットに間に合わず、後半で参加ということも考えられる。
このCDも、一曲目はメルルイスのインタビューであり、ポルカドッツはハンクジョーンズのソロなので残りの10曲がすべてということもありうる。アダムスが最初のセットに間に合わず最後のセットだけということも十分に考えられる。
となると、実際の演奏を聴いてプレーヤーを当てざるを得ないが、自分は残念ながらもこのホラディの演奏を聴いた事が無いので比較ができない。
ガーナーも同じ疑問に至ったのだろう、このサドメルオーケストラで後にアダムスの後継者として演奏したこともある、Frank Basileにお伺いをたてた。Basileが聴いた限りは、このバリトンはアダムスだろうとのことだ。「特にソロをとっているワンスアラウンドは議論の余地が無くアダムス」だとのコメントを得たようだが、果たして真実はどうであったのか?
このOnce Aroundは、この後スタジオでの初アルバムの録音でも演奏され、1曲目に収められているが、このライブでは3分を超えるソロの熱演だ。
あまり聴く機会もないと思うので、YoutubeにUPしておいた。
この曲は、アダムスのソロをフィーチャした曲として、後にもいくつも録音が残っているが、この最初のライブでのソロは少し違った感じであるのも事実だ。ソロの違いはアドリブだからといってしまえばそれまでだが、ビッグバンドでは大体同じような感じになるのが世の常である。アダムスの場合は時と場合によって自在に変わるのでアダムスで間違いはないであろう。
実は、サドメルオーケストラのもう一つの特徴がある。この点に関して、ジェリーダジオンがコメントを残している。
「確かにスタート時点ではレパートリーは少なかった。したがって、3セット目までに何度も同じ曲を演奏することになるが、サドはけっして同じような演奏にならないように、わざと演奏を変えていった。誰かがソロをとっている途中で突然バックのアンサンブルを全員休みにする。バックはベースだけになったり、ドラムだけになったり、時には全く伴奏なしのソロ状態に。それに再びベースを加えたり、さらにドラムをと自由自在にソロストを操っていく。さらに、サックスセクションにワンノートだけを一緒に吹かせたり、ブラスセクションにアクセントをつけたコードをキュー出ししたり、それは指揮と作曲を同時に自然発生的に行う事であり、聴いている方には何が起こるか分からない楽しみがあった」と。
これが、サドメルの本当の楽しみはライブを聴かないと分からないと言われた所以であろう。
このワンスアラウンドは初演から、晩年までレパートリーのメインで、アダムスはソロをとる曲としての有名なので聴き較べをしても面白い。いずれにしても、指揮者サドジョーンズとアダムスのコラボの結果ということになる。
このファーストライブのすぐ後に行われたスタジオ録音。
スタジオでは、サドジョーンズの指揮のマジックによるソロが無いので全体的に演奏時間も短く、何故か優等生になってしまう。これがオリジナルのアレンジだとは思うが。
1968年のスタジオライブ。ピアノがロランドハナに代わるなど、メンバーは2世代目。
日本に2度目の来日をした頃。このアダムスもすごいプレーだ。
ついでに、74年の東京公演のライブも
さて、サドメルの話の方が長くなってしまったが、ビレッジバンガードに駆けつける前のジョーザビヌルのアルバムも、ちょうどザビヌルの変身の過程でのアルバムで面白い。
アダムスにとっては、このアルバムへの参加が1965年の初レコーディングとなった。
ザビヌルといえば、キャンボールアダレイのマーシーマーシーマーシーでファンキーな一面を出していたが、70年代に入ってからはウェザーレポートのザビヌルに大きく変身した。
その過渡期のアルバムになる。
一曲目のMoney in the Pocket はジャズロック路線。しかし。この路線はこのアルバムではこの曲だけ。バックもこの曲だけはアダレイクインテットのメンバーが務める。
ピアノソロのMy One and Only LoveやトリオのSharon’s Waltzではアコースティックでリリカルな演奏でザビヌルもこんな演奏をするんだという感じ。
後はハードバップ路線になるが、続くIfはハードバップ、アダムスもここではジョーヘンダーソンとの掛け合いが素晴らしい。リズム隊もルイスヘイズとサムジョーンズに代わる。
このアルバムではアダムスのソロの出番も多い。Riverbedで短いながら流暢なソロを聴かせてくれるが、ライナーノーツを書いているキャノンボールアダレイがこの難しいブリッジの扱い方はすべてのサックスプレーヤーがレッスンの教材にすべきものとコメントしている。
いずれにしても、アダムスにとってその夜のサドメルの初ライブのウォーミングアップとしては十分な出来であったということだろう。アダムスにとっては久々に24時間、フル活動の一日であった。
1. Money in the Pocket Joe Zawinul 4:46
2. If Joe Henderson 3:47
3. My One and Only Love Robert Mellin / Guy Wood 3:52
4. Midnight Mood Joe Zawinul 6:06
5. Some More of Dat Sam Jones 6:02
6. Sharon's Waltz Joe Zawinul 5:06
7. Riverbed Joe Zawinul 5:09
8.Dell Sasser Sam Jones 3:45
Joe Zawinul (p)
#1
Blue Mitchell (tp)
Clifford Jordan (ts)
Bob Cranshaw (b)
Roy McCurdy (ds)
#3~8
Blue Mitchell (tp)
Joe Henderson (ts)
Pepper Adams (bs)
Sam Jones (b)
Louis Hayes (ds)
Recorded in NYC, February 7, 1966
ザビヌルのアルバム紹介で、いきなりサドメルの初ライブの話で始まるのには訳がある。
1965年11月の末に、サドジョーンズとメルルイスの長年の夢がかなって、やっと立上げ準備のためのリハーサルが始まった。2人の頭の中では色々メンバーの構想を巡らせていた。リードアルトはフィルウッズを考えていたが残念ながら快諾は得られなかった。ウッズは、その後アメリカのジャズ界に見切りをつけてヨーロッパに渡る。他にもトロンボーンのウィリーデニスやトランペットのニックトラビスなどが候補に挙がっていた。
その時、サドジョーンズとメルルイスと一緒にクインテットを組んでいたペッパーアダムスも当然のようにこの旗揚げには参加をしていた。しかし、アダムス自体はコンボでの演奏をもっとやりたいと思っていたので、必ずしも諸手を上げてという訳でもなかった。事実、リハーサルにはもう一人バリトン奏者としてMarvin Holladayが参加することもあった。
当時ニューヨークのFM局WABCでは、Alan Grantをホスト役として、ニューヨークの色々なライブハウスから中継をする番組“Portraits in Jazz”という番組を毎週やっていた。
年が明けて1月21日の番組には、サドジョーンズとペッパーアダムスのクインテットが出演した。メンバーはメルルイスに、ピアノがデュークピアソン、ベースがレジーワークマンであった。メルルイスから新しいオーケストラの話を聞き、一度リハーサルを聴きに来ないかと誘われた。オーケストラの演奏を目の当たりに聴いたグラントは、このオーケストラのデビューをビレッジバンガードで行う段取りを早速バンガードのオーナーのマックスゴードンと始め、2月7日月曜日がそのデビューの日と決まった。
まだこのオーケストラは知る人ぞ知るという存在であったし、今のようにインターネットで告知もできない時代でもあった。最初はバンドメンバーの知り合いと関係者だけで半分も埋まればという感じの初公演になりそうであった。それでも、ラジオで告知をしたりチラシを作ったりといった準備は着々と進めていた。
翌週の番組には、ペッパーアダムスが再び出演する。この時のメンバーはテナーのエディーダニエルスにピアノがボブジェイムス、ベースがチャックイスラエル、ドラムがマーティーモレルという、これもまた興味津々の組み合わせであった。
コンボでのプレーを希望していたアダムスにとっては、翌週のオーケストラよりもこの日の演奏の方が気が気ではなかったかもしれない。
そして、いよいよ当日を迎える。チラシのメンバー表にもバリトンには、アダムスともう一人マービンホラディもクレジットされていた。そして、このオーケストラの演奏はFMでオンエアされ広くニューヨークのジャズファンの知る所となった。しかし、遠く離れた所に住むジャズにとっては幻の演奏であった。しかし、その模様はテープにも残されていた。エアチェックではなくオリジナルなので音もそこそこ良い音だ。このテープは長年グラントの手で保管されていたが、後に”Opening Night”のタイトルでCD化され、サドメルの本当のファーストアルバムとなった。サドメルファンは必携のアルバムだろう。
このアルバム自体は、以前このブログでも紹介しているので、興味がある方はこちらを見て頂きたい。
バリトンプレーヤーが2人クレジットされていると、このCDに収められている演奏のバリトンプレーヤーが誰かという疑問が沸く。ペッパーアダムスの研究家として有名なゲイリーカーナーもその点が気になったのだろう、その時の様子や演奏内容を色々調査している。
そこに、このライブとは別にもうひとつの事実があった。ペッパーアダムスとサドメルファンを自認する自分も、この事は今まで知らなかった。
実は、ペッパーアダムスはこの晴れ舞台の日にもう一つの仕事を抱えていた。それが、このジョーザビヌルのアルバム”Money in the Pocket”の録音であった。この録音が何時まで行われたかは定かではないが、このアルバム一枚分が一日で行われている。1、2時間という訳にはいかず、それなりに時間はかかったと思われる。
一方で、ビレッジバンガードでのステージは3セット行われた。セットによってアダムスとホラディが交代したということも考えられるが、このCDに収められた演奏が何セット目かの記録もない。
また、この時のサドメルオーケストラは立ちあげたばかりで、レパートリーがまだ10曲程度しかなく、セットが違っても同じ曲を何度も演奏したと言われている。アダムスが最初のセットに間に合わず、後半で参加ということも考えられる。
このCDも、一曲目はメルルイスのインタビューであり、ポルカドッツはハンクジョーンズのソロなので残りの10曲がすべてということもありうる。アダムスが最初のセットに間に合わず最後のセットだけということも十分に考えられる。
となると、実際の演奏を聴いてプレーヤーを当てざるを得ないが、自分は残念ながらもこのホラディの演奏を聴いた事が無いので比較ができない。
ガーナーも同じ疑問に至ったのだろう、このサドメルオーケストラで後にアダムスの後継者として演奏したこともある、Frank Basileにお伺いをたてた。Basileが聴いた限りは、このバリトンはアダムスだろうとのことだ。「特にソロをとっているワンスアラウンドは議論の余地が無くアダムス」だとのコメントを得たようだが、果たして真実はどうであったのか?
このOnce Aroundは、この後スタジオでの初アルバムの録音でも演奏され、1曲目に収められているが、このライブでは3分を超えるソロの熱演だ。
あまり聴く機会もないと思うので、YoutubeにUPしておいた。
この曲は、アダムスのソロをフィーチャした曲として、後にもいくつも録音が残っているが、この最初のライブでのソロは少し違った感じであるのも事実だ。ソロの違いはアドリブだからといってしまえばそれまでだが、ビッグバンドでは大体同じような感じになるのが世の常である。アダムスの場合は時と場合によって自在に変わるのでアダムスで間違いはないであろう。
実は、サドメルオーケストラのもう一つの特徴がある。この点に関して、ジェリーダジオンがコメントを残している。
「確かにスタート時点ではレパートリーは少なかった。したがって、3セット目までに何度も同じ曲を演奏することになるが、サドはけっして同じような演奏にならないように、わざと演奏を変えていった。誰かがソロをとっている途中で突然バックのアンサンブルを全員休みにする。バックはベースだけになったり、ドラムだけになったり、時には全く伴奏なしのソロ状態に。それに再びベースを加えたり、さらにドラムをと自由自在にソロストを操っていく。さらに、サックスセクションにワンノートだけを一緒に吹かせたり、ブラスセクションにアクセントをつけたコードをキュー出ししたり、それは指揮と作曲を同時に自然発生的に行う事であり、聴いている方には何が起こるか分からない楽しみがあった」と。
これが、サドメルの本当の楽しみはライブを聴かないと分からないと言われた所以であろう。
このワンスアラウンドは初演から、晩年までレパートリーのメインで、アダムスはソロをとる曲としての有名なので聴き較べをしても面白い。いずれにしても、指揮者サドジョーンズとアダムスのコラボの結果ということになる。
このファーストライブのすぐ後に行われたスタジオ録音。
スタジオでは、サドジョーンズの指揮のマジックによるソロが無いので全体的に演奏時間も短く、何故か優等生になってしまう。これがオリジナルのアレンジだとは思うが。
1968年のスタジオライブ。ピアノがロランドハナに代わるなど、メンバーは2世代目。
日本に2度目の来日をした頃。このアダムスもすごいプレーだ。
ついでに、74年の東京公演のライブも
さて、サドメルの話の方が長くなってしまったが、ビレッジバンガードに駆けつける前のジョーザビヌルのアルバムも、ちょうどザビヌルの変身の過程でのアルバムで面白い。
アダムスにとっては、このアルバムへの参加が1965年の初レコーディングとなった。
ザビヌルといえば、キャンボールアダレイのマーシーマーシーマーシーでファンキーな一面を出していたが、70年代に入ってからはウェザーレポートのザビヌルに大きく変身した。
その過渡期のアルバムになる。
一曲目のMoney in the Pocket はジャズロック路線。しかし。この路線はこのアルバムではこの曲だけ。バックもこの曲だけはアダレイクインテットのメンバーが務める。
ピアノソロのMy One and Only LoveやトリオのSharon’s Waltzではアコースティックでリリカルな演奏でザビヌルもこんな演奏をするんだという感じ。
後はハードバップ路線になるが、続くIfはハードバップ、アダムスもここではジョーヘンダーソンとの掛け合いが素晴らしい。リズム隊もルイスヘイズとサムジョーンズに代わる。
このアルバムではアダムスのソロの出番も多い。Riverbedで短いながら流暢なソロを聴かせてくれるが、ライナーノーツを書いているキャノンボールアダレイがこの難しいブリッジの扱い方はすべてのサックスプレーヤーがレッスンの教材にすべきものとコメントしている。
いずれにしても、アダムスにとってその夜のサドメルの初ライブのウォーミングアップとしては十分な出来であったということだろう。アダムスにとっては久々に24時間、フル活動の一日であった。
1. Money in the Pocket Joe Zawinul 4:46
2. If Joe Henderson 3:47
3. My One and Only Love Robert Mellin / Guy Wood 3:52
4. Midnight Mood Joe Zawinul 6:06
5. Some More of Dat Sam Jones 6:02
6. Sharon's Waltz Joe Zawinul 5:06
7. Riverbed Joe Zawinul 5:09
8.Dell Sasser Sam Jones 3:45
Joe Zawinul (p)
#1
Blue Mitchell (tp)
Clifford Jordan (ts)
Bob Cranshaw (b)
Roy McCurdy (ds)
#3~8
Blue Mitchell (tp)
Joe Henderson (ts)
Pepper Adams (bs)
Sam Jones (b)
Louis Hayes (ds)
Recorded in NYC, February 7, 1966
Money in the Pocket | |
Joe Zawinul | |
Warner Bros UK |