Sweet Baby Blues / Jeannie Cheatham with Jimmy Cheatham
ジャズの歴史を辿るとニューオリンズが発祥の地、ミシシッピー河を遡り、シカゴを経てニューヨークへというのが基本的なストーリーだ。一方で、カウントベイシーはカンサスシティーでバンドを立上げ全国区へ、そして、あのチャーリーパーカーもカンサスシティーに生まれて育って全国区へ。ベイシーが生んだスイングスタイルも、パーカーが生んだビバップも、どちらも元を辿ればカンサスシティーとなる。
ミシシッピー川を少し外れたカンサスシティーで何故このようにジャズが発展したかといえば、あの禁酒法が施行されていた時、このカンサスシティーだけは飲酒が許されていたからという。酒がある所には女性と音楽が付き物、歓楽街も栄えたという。これがジャズの発展に寄与したということになる。
となると当時(1920年〜1933年の13年間)そこで流行っていたジャズがカンサスシティージャズの源流になる。ベイシースタイルはその一つであるが、他にもあるはずだが・・。
カリフォルニア州の一番の都市というと言わずと知れたロスアンジェルス。第2というと知名度としてはサンフランシスコだが、実はサンディエゴの方が倍近くの人口を抱える大都市だ。ここにも地元で活躍するジャズミュージシャンはいる。ただし、ロスに近いということもあり本当にローカルなミュージシャン達だ。
その中のジミー・チータム&ジニー・チータムのおしどりコンビがいた。旦那のジミーはベーストロンボーンを吹き、一時はニューヨークでオーネットコールマンからライオネルハンプトンと一緒にプレーし、チコハミルトングループの音楽監督を務めたという。一プレーヤーというより、アレンジもこなし、教育にも熱心な理論家であった。
一方の、ジニーはピアノを弾き、ジミーラッシング、ジミーウィザーザースプーン、ダイナワシントンなど多くのブルース歌手の伴奏を長年務めた。2人は1978年にサンディエゴに移り住んだ。そこでの日々の活動の中心はカリフォルニア大学サンディエゴ校で教鞭を執ることであったが、地元のミュージシャンとのセッションを欠かした訳ではなかった。2人のスタイルは古き良き時代のカンサスシティージャズ&ブルースに拘ったバンドであった。彼女のボーカルにホーンを加え、ブルージーによくスイングするサウンドは他にあるようでなかなか聴けないものであった。
これを聴いて、早速レコーディングの段取りをしたのはコンコルドレーベルのカールジェファーソン。現場の仕切りはプロデューサーの新人クリスロングを起用した。彼のデビューアルバムでもあった。
レコーディングには、普段一緒にプレーしている地元のミュージシャンにロスから応援部隊も駆け付けた。トランペットの重鎮スヌーキーヤングに、これもベースのベテランレッドカレンダー、そしてブルースプレーが得意なカーティスピーグラーの3人であった。地元のメンバーの中には、クラリネットのジミーヌーンの息子もいて父親譲りのプレーを聴かせてくれる。この複数のホーンのアンサンブルとソロが売りのバンドだ。
曲はすべてブルース。泥臭いアーシーなブルースでもなく、R&Bのようにロックの影響を受けたブルースでもない、ギターがいないのも新鮮な響きでジャズの本流といったブルースプレーが続く。昔は伴奏役であったジニーのボーカルも大々的にフィーチャーされている。
彼等にとってはこのアルバムが初アルバムとなるが、2人はこれを機にSweet Baby Blues Bandを結成した。この後もコンコルドからは何枚もアルバムを出す人気グループとなった。1984年というとフュージョン全盛期だが、こんなスタイルを求めるファンも多くいたことになる。
1. Brand New Blues Blues Jeannie & Jimmy Cheatham 4:57
2. Roll 'Em Pete Pete Johnson / Big Joe Turner 3:21
3. Sweet Baby Blues Jeannie & Jimmy Cheatham 4:13
4. I Got a Mind to Ramble Jimmy Cheatham / Alberta Hunter 7:10
5. Ain't Nobody's Business If I Do Porter Grainger / Everett Robbins 6:05
6. Muddy Water Blues Jimmy Cheatham / Jelly Roll Morton 3:51
7. Cherry Red Pete Johnson 4:38
8. Meet Me With Your Black Drawers On Jeannie Cheatham / Jimmy Cheatham 7:28
Jeannie Cheatham (p.vol)
Jimmy Cheatham (btb)
Snooky Young (tp)
Charles McPherson (as)
Jimmie Noone (cl,ss)
Curtis Peagler (as,ts)
Red Callender (b.tuba)
John Harris (ds)
Produced by Chris Long
Allen Sides : Engineer
Recorded at Ocean Way Recording, Hollywood, California, September 1984
Originally released on Concord CJ-258
ジャズの歴史を辿るとニューオリンズが発祥の地、ミシシッピー河を遡り、シカゴを経てニューヨークへというのが基本的なストーリーだ。一方で、カウントベイシーはカンサスシティーでバンドを立上げ全国区へ、そして、あのチャーリーパーカーもカンサスシティーに生まれて育って全国区へ。ベイシーが生んだスイングスタイルも、パーカーが生んだビバップも、どちらも元を辿ればカンサスシティーとなる。
ミシシッピー川を少し外れたカンサスシティーで何故このようにジャズが発展したかといえば、あの禁酒法が施行されていた時、このカンサスシティーだけは飲酒が許されていたからという。酒がある所には女性と音楽が付き物、歓楽街も栄えたという。これがジャズの発展に寄与したということになる。
となると当時(1920年〜1933年の13年間)そこで流行っていたジャズがカンサスシティージャズの源流になる。ベイシースタイルはその一つであるが、他にもあるはずだが・・。
カリフォルニア州の一番の都市というと言わずと知れたロスアンジェルス。第2というと知名度としてはサンフランシスコだが、実はサンディエゴの方が倍近くの人口を抱える大都市だ。ここにも地元で活躍するジャズミュージシャンはいる。ただし、ロスに近いということもあり本当にローカルなミュージシャン達だ。
その中のジミー・チータム&ジニー・チータムのおしどりコンビがいた。旦那のジミーはベーストロンボーンを吹き、一時はニューヨークでオーネットコールマンからライオネルハンプトンと一緒にプレーし、チコハミルトングループの音楽監督を務めたという。一プレーヤーというより、アレンジもこなし、教育にも熱心な理論家であった。
一方の、ジニーはピアノを弾き、ジミーラッシング、ジミーウィザーザースプーン、ダイナワシントンなど多くのブルース歌手の伴奏を長年務めた。2人は1978年にサンディエゴに移り住んだ。そこでの日々の活動の中心はカリフォルニア大学サンディエゴ校で教鞭を執ることであったが、地元のミュージシャンとのセッションを欠かした訳ではなかった。2人のスタイルは古き良き時代のカンサスシティージャズ&ブルースに拘ったバンドであった。彼女のボーカルにホーンを加え、ブルージーによくスイングするサウンドは他にあるようでなかなか聴けないものであった。
これを聴いて、早速レコーディングの段取りをしたのはコンコルドレーベルのカールジェファーソン。現場の仕切りはプロデューサーの新人クリスロングを起用した。彼のデビューアルバムでもあった。
レコーディングには、普段一緒にプレーしている地元のミュージシャンにロスから応援部隊も駆け付けた。トランペットの重鎮スヌーキーヤングに、これもベースのベテランレッドカレンダー、そしてブルースプレーが得意なカーティスピーグラーの3人であった。地元のメンバーの中には、クラリネットのジミーヌーンの息子もいて父親譲りのプレーを聴かせてくれる。この複数のホーンのアンサンブルとソロが売りのバンドだ。
曲はすべてブルース。泥臭いアーシーなブルースでもなく、R&Bのようにロックの影響を受けたブルースでもない、ギターがいないのも新鮮な響きでジャズの本流といったブルースプレーが続く。昔は伴奏役であったジニーのボーカルも大々的にフィーチャーされている。
彼等にとってはこのアルバムが初アルバムとなるが、2人はこれを機にSweet Baby Blues Bandを結成した。この後もコンコルドからは何枚もアルバムを出す人気グループとなった。1984年というとフュージョン全盛期だが、こんなスタイルを求めるファンも多くいたことになる。
1. Brand New Blues Blues Jeannie & Jimmy Cheatham 4:57
2. Roll 'Em Pete Pete Johnson / Big Joe Turner 3:21
3. Sweet Baby Blues Jeannie & Jimmy Cheatham 4:13
4. I Got a Mind to Ramble Jimmy Cheatham / Alberta Hunter 7:10
5. Ain't Nobody's Business If I Do Porter Grainger / Everett Robbins 6:05
6. Muddy Water Blues Jimmy Cheatham / Jelly Roll Morton 3:51
7. Cherry Red Pete Johnson 4:38
8. Meet Me With Your Black Drawers On Jeannie Cheatham / Jimmy Cheatham 7:28
Jeannie Cheatham (p.vol)
Jimmy Cheatham (btb)
Snooky Young (tp)
Charles McPherson (as)
Jimmie Noone (cl,ss)
Curtis Peagler (as,ts)
Red Callender (b.tuba)
John Harris (ds)
Produced by Chris Long
Allen Sides : Engineer
Recorded at Ocean Way Recording, Hollywood, California, September 1984
Originally released on Concord CJ-258
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クリエーター情報なし | |
Concord Records |