NHKスペシャル「高倉健が出会った中国」(19日放送)を観た。
東京映画祭で観た「単騎、千里を走る。」とそのときの張芸謀(チャン・イーモウ)監督の舞台挨拶の感動をよみがえらせた。映画祭でも上映されたこの映画のメーキング・フィルムでもそうであったが、この映画の製作を通じた高倉健と現地の中国人スタッフ(出演者のすべて現地にすむ素人の人々)との交流に瑞々しい共感を感じた。
最近の日中関係は冷めている。60年も前に政府・軍隊の始めた戦争の傷が今も両国間に深い溝を残している。そんな冷めた政府間の関係とは別に、この映画作品を通じて結ばれた日本人と中国人との交流の姿を観てすこしほっと気分だ。
民族、国、生まれた環境は違っても、人は同じことに喜び、悲しむ、そして祈る。同じように生まれ、その時代を生き、そして死ぬ。日々のメディアが伝えることに流されず、自分の目で見て感じそれを知るということは大切なことだと思う。知らないということは偏見を生む、そして偏見は差別を生む。
今回の映画とその制作の過程を通じたこの番組は、そんなことを改めて考えさせるものだったと思う。
21日(月)には、NHK BSハイビジョンで「高倉健 日中の壁を越えた絆」(20:00-21:50)の2時間スペシャルが放映されるようであるので楽しみだ。
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コメントありがとうございます。暫く仕事も忙しくブログをサボっておりました。お返事おくれすいません。2本ともご覧になられたのですね。2本それぞれ作りかたが違っていてよかったですよね。
これからもよろしくお願いします。
私もあのドキュメント(二種類ありましたね)には感動しました。
また、チャン・イーモウ監督と高倉健で映画を撮るのでしょうか?是非せめて後1、2本は撮ってほしいです。そしてまたこのようなドキュメントを観てみたいですね。
また、遊びに来ます。
ありがとうございます。民族、国、宗教は違えども、人は同じことに喜び悲しむむと思うので、政府間の争いとは別の視点で見るのは大事ですよねえ。これはボクが旅先で感じたり、いろんな国の映画を見て思ったことです。
「知らないということは偏見を生む」、仰るとおりだと思います。私も一時中国のデモが日本のメディアでクローズアップされた時、聞かされる通りを信じ込んでいました。事の全体を知らずに一部を全部だと思うことは恐ろしいと思いました。
『高倉健が出会った中国』の観光ガイドの青年が言った「お互いの長所を認め自分の短所を反省する」という言葉はとても心に残っています。
何度観ても泣けます。
同じ所で泣けるし、反面、時によって泣けちゃうシーンが違ったりします。
「単騎、千里を走る。」でどんな風に人を思う気持ちを描いているのか、本当に楽しみです。
TB・コメントありがとうございました。
ありがとうございます。
書くのが遅いので、連日更新してると思えば、ピタッとしなくなる・・の連続ですが、今後ともよろしくお願いします。
既に映画本編もご覧になっているのですね。羨ましいです。
ほかの記事もいくつか拝読させていただきました。
とても表現力があって楽しいですね。
今後も、読ませていただきます。