オメガねこ

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「フェイルセーフ」 と 「神話」

2023年02月20日 | ニュース
 2011年(平成23年)3月11日に東北地方太平洋沖地震が起き、福一原発が水素爆発したのは、

① 地震
② 津波
③ 設備水没
④ 電源消失
⑤ 炉心冷却不能
⑤ 核反応制御不能
⑥ 水素発生
⑦ 水素爆発
⑧ 放射性物質飛散

の内、②以降の全ての段階で「フェイルセーフ(安全側への自動移行)」が機能しなかったからです。と、言うより、最初から「フェイルセーフ思考」が欠如していたと言った方が適切ですが、これを以って「原発の安全神話が崩壊した」と言う人もいるようです。

 「神話」とは、人間にとっての「偽である話」と私は解釈していて、他方「真である話」は「歴史」と定義しています。「神話」の字義は「
事実とは神の為した事」と以前書きましたが、この定義からすると「神話」とは「事実の話」なので崩壊はしません。

 一方「真実とは人間の為した事」と言えます。これは、Nアッチ系の『眞相はかうだ 』でも「真」の字を使っていて、「占領軍の作り話」を「真相」と言い放っている事からも明らかです。

 それはさておき、福一の原発は地震当日「4~6号機」は定期検査中で、「1~3号機」は地震で自動停止した事から「①地震⇒フェイルセーフ」が機能したのですが、以降の事象は全て「真話(人間の作り話)」だったことが分かり「真話の崩壊」が起きました。

 今回言いたいのは「この事実」では無く、H3ロケットの打ち上げ中止(共同通信は失敗と主張)の事です。

JAXA:
ある種の異常を検知したら止まるようなシステムの中で健全に止まっているという状況です。

共同通信記者:
分かりました。それは一般に失敗と言います!ありがとうございま〜す。

 この事案の「原因」は、現在調査中なのですが、打ち上げ手順で今分かっている事を書くと、
㋐ メインロケット着火
㋑ メインロケット噴射
㋒ 補助ロケット着火
㋓ 補助ロケット噴射
の、㋑で終了し㋒に移行しなかったようです。

 この「H3ロケットの打ち上げ」の目的が、ロケットの打ち上げに有るのか、人工衛星の打ち上げに有るのかで「失敗」か「中止」の言葉使いの正しさが決まるのですが、これが「ロケットの打ち上げ実験」だった場合は「失敗」になり、「人工衛星の地球周回軌道への投入」だった場合は、人工衛星は現在のところ無傷の様なので「中止・延期」となります。

 例えば、ブレーキとアクセルの「踏み間違い」による事故の場合、アクセルを踏むと加速するのですが自動車が停止した場合でも「自動車の加速に失敗した」とは言わずに、自動車の「フェイルセーフ機能」が正常に機能し「正常に停止した」と言います。

 さらに発展して、運転者が故意にアクセルを踏み込んで急発進しようとした時に、事故を未然に防ぐために自動車が自動停止した場合も「正常に停止した」と言えます。但し、運転者にしてみれば「目的を達成できずに失敗した」と思うかも知れません。

 つまり、事故を望む人には「失敗」に思える事でも、主目的の遂行の為に停止する事は「中止」と判断できると云う事です。

 「フェイルセーフ」の概念が分からない記者には「意味不明」かも知れませんが、報道機関がこの記者を雇った事を一般に失敗と言いますww




2 コメント

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Unknown (goozmakoto)
2023-02-20 20:52:39
フェイルセーフのことを機器にトラブルが生じたとき、トラブルから回復するための機構と勘違いしている人が多いですね。分かっているようで誤解されやすい概念です。
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Unknown (yk-soft-85)
2023-02-21 08:24:46
猫の誠さん、お早う御座います。

特に「自分は失敗しない」と思っている人には誤解し易い概念かも知れませんね。

最近、「科学(の結果に)に従え」と言う人が増えて来て、科学は「間違いを研究する学問」である事を理解していない人が多いようです。

「科学」を補完するのが「工学」で、フェイルセーフの概念無しでは「工学」が成立しない事を「文系のヒト」にも理解して貰いたいと思います。
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