オメガねこ

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「ヒト民族」 と 「隣人民族」

2020年11月09日 | NHK
--- ヒト民族別伝 ---

 昔々、北の寒い土地に「ヒト民族」が平穏に暮らしていたそうな。

 そこに突然「シビル民族」が攻めて来て「ヒト民族」は追い出されてしまいました。そこで「ヒト民族」は思案し、「元の国」よりも弱い国に逃げれば、生き延びることが出来るのではないかと考え、「隣人民族」の住む土地に集団移住する事を決めたとさ。

 その土地は「ヒト民族」にとっては都合が良く広大で、
先住民族である「土人」は小柄で優しいので、そこに永住する事に決めました。ところが、「隣人民族」の都は南方遠くにあり官吏人は偶にしか来ないのですが、来た時には「御布令」を発布するので、「ヒト民族」の族長は、部族民がこれからも文字を読めないようにと、文字の学習を禁止しました。

 その事が功を成し、後々まで「ヒト民族」がその土地に古くから住んでいた「先住民族」であるかのように振る舞う事が出来ました。ところが、得をしたのは「数十人の妾を所有する事が出来る族長」だけで、部族民の多くは自分の家族を作ることが出来ず、人口が減少していきました。

 この政策に反旗を翻す部族が現れ、部族間の戦いが頻発した為に「隣人民族」は仲裁に入りました。そうすると、文字を学習したい多くの部族は「隣人民族」側に付き、「既得権」を失いたくない「部族」との戦いが始まりました。

 そうこうしている間に時が流れ、「隣人民族」は「ヒト民族」だけではなく、「亜人民族」を「シロヒト種族」から救うために無謀な戦いを始めました。当然の如く「隣人民族」は負けて「ヒロヒト民族長」は、

「・・・加之、敵ハ新ニ残虐ナル爆弾ヲ使用シテ 頻ニ無辜ヲ殺傷シ惨害ノ及フ所 真ニ測ルヘカラサルニ至ル・・・」

(日本語訳:・・・のみならず、敵は原爆によって夥しい無垢の市民を惨殺し、将来の惨害を推測する事が出来ない事態に至る。・・・)

との「御布令」を発布しました。その後、「シロヒト種族」による「隣人国統治」が始まり、「シロヒト種族長代理」である「Sir.真赤」が「ヒト民族」に対して「独立する気が有るか?」と訊きましたが、「ヒト民族長」は何故か拒否し、それよりも「Sir.真赤」の推進する「農地改革」から「ヒト民族」を除外にするように懇願しました。

 この時の「農地改革」とは、貧しい小作農を救う為に地主から土地を強制的に「買い上げ」て分配するものですが、これに「ヒト民族」の族長が反対し「独立も拒否」した事から、「Sir.真赤」は「ヒト民族」には統治能力が無い事が分ったそうな。

 そんなこんなで「ヒト民族」が、「ヒロヒト民族長」や そのお祖父さんの「ムツヒト民族長」から貰った土地のうち、「隣人民族」が小作農として耕していた土地を「Sir.真赤」に奪われ、大地主でなくなったとさ。

--- 取り敢えず、めでたしめでたし。 ---



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