生命体は、その住む環境に大きな影響を与える一方、自分が生み出した環境に大きく影響される。
20億年前、それまで地球を支配していた酸素を必要としない細菌は、自分が排出する酸素に毒されて、滅びた。
しかし、その酸素が、人類の祖先の生命を維持することになったのである。
今、私たちは地球を支配しているようにみえるが、自らが作り出した廃棄物である二酸化炭素で地球を汚染している。
このあと、地球上ではまた、20
億年前のような交代劇が起きるのであろうか。
確かに、劇的な気候変動は、地球の長い歴史の中では当たり前なであり、例外的なことではなかったのかもしれない。
しかし、私たちの文明がこれほど発展してきたのは、過去1万年の気候が珍しく安定し、私たちの許容範囲であったからに過ぎないのである。
今の私たちは、そのような安定を取り返しのつかない形で破壊する過程に、すでに深く足を踏み入れてしまっている。
人類の歴史には、数十の特有の文化が、気候の自然変動によって崩壊した例がある。
しかし、世界全体の破壊につながる種をまき、現在の人口とその分布に全くそぐわない気候を、何の配慮もなく人工的に作り上げたのは、私たちの社会が初めてである。
私は、やはり去年の夏の猛暑を思い出すたびに、また、昨年の猛暑の際、地球温暖化の影響は、すでに私たちに及んでいる、と感じる。
確かに、そもそも気象はかなり不安定なものであるため、科学者たちは、各地で起きたどの事象に対しても、その原因が長期にわたる地球規模の気候変動だと考えることにかなり慎重であったのは間違いない。
だが、蓄積されたデータに基づいた、最も有力であると思われる科学的コンセンサスでは、
私たちが急速に地球を破壊していること、および大々的な是正策を今採らなければ、すぐに私たちの手に負えなくなり、すでに破壊されてしまったものを将来の時点で修復できないことが、はっきりと確認されているのである。
ところで、貪欲な一部の大企業は、常に人々より自ら利益のみを優先してきた。
ときに、人々に偽りの気候科学を宣伝し、不都合な真実を信じ込ませるために、相当な影響力をもってありとあらゆることをやっているといっても過言ではない。
少し前になるが、エクソンモービル社の社内資料から、
1970年代からエクソンモービル社の科学者たちは、同社の活動によって壊滅的な地球温暖化が避けられない結果になることをわかっていたということが、判明したのである。
しかし、エクソンモービル社の経営陣は、自社の科学者たちが明らかにしてきたリスクを認識していたことを隠すことに、せっせといそしんできたのである。
エクソンモービル社の経営陣は、何十億ドルも費やして気候科学に疑問を投げかけ、
化学否定派で、選挙のことしか頭に無い政治家を、恩義があるからと推薦し、
「仕事がなくなるぞ!」と皆を脅かし、
何も考えず、何も行動しないように一般市民の心をも操ったのである。
さらに経営幹部や株主は、10年、100年、そして1000年単位ではなく、
四半期や短期間での投資利益のことを考えるので、あまり人類の未来のことには関心が無いのかもしれない。
基本的に、私たちが、
「取り返しのつかない形で環境を破壊していることを、何ら疑う余地もなく証明できる」までは、
「何もしない」ということだ。
もちろん、この行為は、不合理かつ残酷な皮肉に満ちた行為である。
そう証明できるまでに手遅れとなり、人類を救うことは出来なくなるだろう。
「わが亡き後は洪水となってもかまわぬ」。
そう子や孫世代に責任を取らせようというのであろうか。
ただ単に石油生産量が増え、価格が下落することを喜ぶのは、
深く考えることなく壊滅的な気候変動向かって進んでいる世界にとって、考え得る最悪の事態である。
しかしながら、私たちは、やはり喜んで石油生産量が増え価格が下落することを喜んで受け入れてしまっている。
なぜなら、はるか先の大惨事を心配するよりも、現在の快適さを重視するからである。
もし、私たちの世界がもっと考えられた世界ならば、
特に化石燃料の価格が下落しているときには、
化石燃料にもっと高い税を課して、
化石燃料の消費を抑えたりするのだろう、と、私はときどき、想像したりもする。
そんな考えられた世界ならば、税の中立を保ち、
痛みのバランスを取るために、その他の税を減らしたり、
最も燃料価格高騰の悪影響を受ける人々に
「すんなりと、迅速に、そして公平に」
現金を配分することも出来るであろう。
そしてさらに、
そんな考えられた世界ならば、
政策の柔軟かつ簡単な変更によって、環境を救い、
外国産の石油への依存を減らし、
限りある化石燃料の供給を守り、
今後長きにわたって私たちが生きていけるようにするのであろう、と私は思う。
ここまで、読んで下さり、ありがとうございます。
私たちは、昨年の夏、毎日のような熱中症警戒アラート、
今まで経験したことのないような暑さを身をもってわかってきていると、思います。
これから先、地球が受ける被害がどれだけ大きいのか、
またどのくらいの早さで進むのか、
そしてその被害の程度をどの程度修復できるかについて、
ある程度の意見の相違を除けば、最も楽観的な仮定のもとでさえ、かなり厳しいシナリオが導き出されていることは、残念ながら、事実のようです。
私は「なんて難しい問題なんだろう」とこの問題も考えるとき、いつもため息が出ます。
しかし、まずは、難しいからといって、問題から目を背け、問題を無かったことにするよりは、問題を認識しながら生きていきたいと、私は思います。
例えるなら、副作用も認識しつつ、薬を飲むような(ちょっとずれてるかなあ?)感じでしょうか^_^;
こんな内容のことばかり拙く描いていますが、良かったら、これからも読んでやってくださいね( ^_^)
今日は、昨日から一転、寒くなるようです。
体調に気をつけたいですね。
今日も、頑張りすぎず、頑張りたいですね。
では、また、次回。
コメントありがとうございます。
なかなか、
私もかっこ良く、かっこつけて描いていますが、
「言うは易く行うは難し」で、
なかなか難しいことだなあと、思います^_^;が、
「解決できなくても難しいからと問題から目を背ける」よりは、「解決できなくても問題の存在を認識するだけでも」違うと思っています( ^_^)
含蓄のある言葉だと思います。
>難しいからといって、問題から目を背け、問題を無かったことにするよりは、問題を認識しながら生きていきたいと、私は思います。
得てして「臭い物に蓋をする」という方が多い中、素敵な生き方だと思います。
こんにちは。
コメントありがとうございます( ^_^)
将来世代が楽しく生きられる地球の環境を守っていくのが私たち世代の勤めですよね( ^_^)
大変難しい問題ですが、目を背けることが1番将来世代に失礼ですよね^_^;
私たち世代、出来ることから頑張りたいですね( ^_^)
テルさんも体調にお気をつけて下さいね(*^^*)
こんにちは。
読んで下さりありがとうございます。
人間は人間以外の同じ地球に住む生き物に迷惑をかけている事実は人間が早く気づくべき事実だと、私も思います。
…温暖化。
子供達が大きくなってからの
負担を減らすように、
今の大人ができることを
精一杯行わなければ💪
体調はどうですか?😊
お互いステキな一日に
なりますように☆★☆
テル
だから、人間がその被害を受けるのは自業自得でもあるので仕方がない。
でも、人間以外の命にまでそれが及ぶのは、どう考えても理不尽極まりないと思います。
人間は一刻も早くそれに気づいてほしいです。