おざわようこの後遺症と伴走する日々のつぶやき-多剤併用大量処方された向精神薬の山から再生しつつあるひとの視座から-

大学時代の難治性うつ病診断から這い上がり、減薬に取り組み、元気になろうとしつつあるひと(硝子の??30代)のつぶやきです

「異化崩壊(catabolic collapse)」寸前の世界のなかで-私たちが直面していることについて考える①-

2024-01-24 06:07:09 | 日記
シャーレの中で培養されている数個のバクテリアの運命は予想に難くないであろう。

確かにシャーレの中にはバクテリアにとって食べ物がたくさんある。

しかし、シャーレの広さは有限なのでその量は限りがある。

数個のバクテリアは増殖し、個々は一定量の食べ物を消費する。

増殖したバクテリアでシャーレがいっぱいになるころ、
無計画に増え、無計画に消費したバクテリアの食べ物は、無くなっている。

そしてバクテリアのコロニーは完全に死滅してしまう。

大雑把かもしれないが、
シャーレを地球、バクテリアを人間と考えてみると、実に、私たちにも思い当たることがいくつかあるはずである。

無計画な大量消費、環境破壊、人口爆発、資源の枯渇などの私たちが直面している問題たちのようだ、と。

シャーレの上のバクテリアが自ら(や自らの周りに在るもの)を消耗し尽くしてしまうのと同じような現象が人間の世界で起こることを
「異化崩壊(catabolic collapse)」という。

歴史上、成功を収めた複雑な社会はほぼすべて、
最終的に身の丈に合わない暮らしをするようになり、必要とする量、あるいは維持できそうな量以上のものを生産および、消費した挙げ句、
資源を使い果たして崩壊してきた。

文明が消滅する直前に生産性がピークに達することは、考古学で常に明らかにされている。

しかし、それ以前の問題も在るのである。

シリア、イラクやアフガニスタン、イエメン、ソマリア、リビア、ナイジェリア、コンゴなどの紛争地帯で起きている非常に複雑な問題の根本のひとつは人口爆発ではないか、と、私は、思う。

世界で最も人口が多く増えている場所は、アフリカ、中東、南アジアであり、さらにこれらなの地域は多くの人々を受け入れる体勢が地球上で最も整っていない場所である。

シリアは典型的な人口爆発を経験し、その人口は、1950年の300万人から、2012年には2200万人に増えた。
しかし、2006年から2009年は、気候科学者によって地球温暖化が原因とされた長期にわたる干ばつを経験した。
この干ばつで、大規模な不作が起き、農村に住む150万人の住民が都市部へ移住した。

そしてこのようなストレスが積み重なり、恐ろしい内戦と無政府状態につながり、さらには残酷な人口抑制をもたらし続けている。

悲劇としか言いようがないが、25万人から50万人が殺され、内戦前の人口の半数以上の人々が、国内での移動、あるいは国外への移住を強いられてきた。

この問題はまだ解決策は見えていない。内戦による崩壊と残虐行為はこれまでよりももっと悪い未来を約束する方向に悪化している。

先に挙げた紛争地帯は同様の構造の非常に複雑な問題を抱えている。

また、数十年前に、こうした内戦が、ルワンダとバルカン半島における大量虐殺を煽ったことは、過去と言うには、長い歴史のなかではごく最近のことなのではないだろうか。

実のところ、私は、今回、私たちが直面していることシリーズのはじめに、いつかは扱わなければ整合性がとれなくなるテーマだと知りつつも、人口爆発を取り上げるか逡巡していた。

なぜなら、人口爆発を取り上げることは、人口抑制にも触れることになるからだ。

たとえ人口爆発が、今の世界において事実上、問題の直接の原因であったとしても、人口抑制に触れることをメディア、政治的議論、学者の発表において、議論したり取り上げたりすることは、ほぼ絶対的と言えるほどタブーになっている面がある。

だから、最近の戦争や難民危機、飢饉、感染爆発の原因の分析は、ほぼ常に政治的・経済的・個人的見解原因のみに力点が置かれる。

根本的原因のひとつであるはずの人口爆発に触れられないのは、どうしてもついてまわる人口抑制が暗示する恐ろしい含意や連想、
つまり、具体的には、ヒトラー、優生学、生殖に対する制限、深く根付いた宗教的信念との矛盾、家族生活主義の破壊という話題から皆、逃げているからに他ならない。

しかし、私たちが直面していることをまず認識し、見てみることに意義が在ると、私は、考えている。

また、難しい問題は、まず過去の偉人の考えや過去のデータから少しでも見てみようというのが、私のやり方である。

約2世紀前、トマス・マルサスは、
「人口の力は、人間が生存するための糧を生産する地球の力よりも限りなく大きい」
と、はじめて明らかにした。

マルサスは人口学に関する深い洞察を持ち、人口は幾何級数的に急速に増加する傾向がある一方、食糧は、算術数的にゆっくりとしか、増加しないと論じている。

つまり、マルサスの考えに拠ると、私たちは、人口爆発によって、長い目で見れば決して勝つことのできない食糧供給との戦いに身を置くことになるのだ。

いかに食糧供給を増やすバイオテクノロジーが優れたものになっても、今度は地球の広さの限りに気づくことになる。

ところで、チャールズ・ダーウィンも、アルフレッド・ラッセル・ウォーレスも、生物間の競争を経て起きる自然選択が、進化につながるという発見が出来たことは、マルサスの著書を読んだことがキッカケだとかんがえており、
心理学では、フロイトが進化に関するダーウィンの洞察を、精神的症状や夢、神話、芸術、人類学、日常生活の浮き沈みといった幅広い世界に巧みに利用した。
さらに、アーネスト・ジョーンズは自分が崇めるフロイトの伝記を記し、彼のことを「心のダーウィン」と呼んだ。
このように、さまざまな思想は数珠つなぎに繋がっており、さらには網の目のように多くを包んでいる。

最近、「優しさの半分は知識」ということばに、上手く言えないが非常にすとんと腑に落ちるような感銘を受けた。

学者たちの数珠つなぎの系譜を見たときこのことばが浮かんだ。

このことばの引用元は、石井洋介先生という、最近新聞(日本経済新聞)で存じ上げ、生き方に感銘を受けた医師の方のXに書かれていた。

(その石井洋介先生の生き方、なさり方に、私が、励まされ、感銘を受けた部分も多分に在るのであろう。)

日々のトップニュースで報じられる新たな大惨事は、あまりにも多くの人々が、あまりにも少ない資源を追い求めていることに起因することは事実であり、人口爆発の地域を破壊する革命、内戦、紛争、多くの移民、飢饉などが必然的に起きていることは現実である。

解決法は、まだ、ない。

しかし、眼の前に在る事実を見て、認識することこそが、先ず一番大切なことである、と、私は、思うのである。

ここまで、読んでくださり、ありがとうございます。

今日から、新しいシリーズになりましたが、まだ暗中模索な感じで描いています。

前のシリーズからのつながりはあるはずなのですが......、うーん^_^;

今日も、頑張り過ぎず、頑張りたいですね。

では、また、次回。



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5 コメント

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Unknown (ikenaijoni)
2024-01-24 07:15:29
おはようございます😃

無計画な行動は結果として色々な意味で破綻する事が多いですね。
昨今、キャッシュレスが盛んに推奨されていますが、、、
自分の収入を考えた上で利用出来る人ばかりならいいんでが、欲しいものを我慢する事が出来ない人が多く、経済破綻する人が結構います。
『クレジット=借金』という考えが気薄なように思います。
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Unknown (yoko-2-1)
2024-01-24 07:34:24
@ikenaijoni さん
おはようございます。
読んでくださりありがとうございます。
素敵な着眼点ですね!
私はキャッシュレスの例まで浮かびませんでした^_^;
キャッシュレスについては私もあまり良く思っていません、さらにキャッシュレスやクレジットなど、耳触りの良いカタカナ語にすることの弊害が出てきているように、私は、思います。
そういえば、ピンクフロイドの「The Wall」は神戸の14歳がかつて起こした事件(いわゆる少年A事件)の犯人が、
ピンクフロイドのライブのときの言葉やThe Wallの歌詞を引用しているという説があり、
調べてみたいなあ、と思って聴いたのがはじめですが、
だんだんピンクフロイドの曲たちそのものが好きになったことを覚えています( ^_^)
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Unknown (gabaosan)
2024-01-24 11:12:17
こんにちは。

難しいテーマですね。
続きが楽しみですが、頑張り過ぎない程度にて、、、☺️
返信する
Unknown (yoko-2-1)
2024-01-24 11:24:20
@gabaosan さん
こんにちは。
読んでくださりありがとうございます( ^_^)
心配ありがとうございます!
素直に嬉しいです(*^^*)
頑張りすぎず、頑張る予定です😄
ちなみに明明後日あたりから数日間また予定があり、明後日からいつもの不定期更新になる予定を、明日のブログでお知らせする予定です(*^^*)(→ややこしい書き方ですみません😅)
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ようこさんへ (amocla91)
2024-01-24 21:41:02
こんばんは!
リアクションとコメントありがとうございました。
新しいシリーズも興味深いですね。
僕はイタリアのラジオや実際に向こうに行ったりするのでアフリカ難民が船で地中海を渡ってくるニュースをしょっちゅう聞くのですが、人口の異常な増加の現象で逃げてくるのですね。
それに対して日本は人口の減少が取り沙汰されています。僕は人種差別主義者ではないのですが、東京の僕の住む地域は外国人が多いです。日本人が減った分外国人が入ってきてバランスを取っているようにも感じます。彼らは決して悪い人種ではないのですが、当の日本人の僕たちも子孫を増やしていかないと絶滅するのではないかと思います。
ごめんなさい、長くなりました。
次の記事も楽しみにしています。
今日は特に寒いのでお体に気をつけてお過ごし下さい。
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