おざわようこの後遺症と伴走する日々のつぶやき-多剤併用大量処方された向精神薬の山から再生しつつあるひとの視座から-

大学時代の難治性うつ病診断から這い上がり、減薬に取り組み、元気になろうとしつつあるひと(硝子の??30代)のつぶやきです

自分の人生をデザインすることを教えてくれるアリンスキーのコミュニティ組織化の手法

2024-05-29 06:31:01 | 日記
ソウル・アリンスキーは、自らの著書『過激派のルール』について

「マキャベリの『君主論』は、いかに権力を保つかについて、「持てる者」に向けて書かれている。
『過激派のルール』は、いかに「持てる者」の権力を奪うかについて、「持たざる者」に向けて書かれている」

と述べた。

この、後世の遺産となる『過激派のルール』と題された書籍は、1971年、ソウル・アリンスキーが亡くなる直前に出版された。

これはコミュニティを組織する者に向けた10章から成る手引き書であり、彼の30年にわたるコミュニティの組織作りの手法を凝縮したものである。

彼の手法とは、ボトムアップで少しずつ世界を変える方法である。

アリンスキーの非凡さは、
「人々に自分の運命は自分で決める」よう後押ししたこと、にある。
そのために必要な前提条件について、彼は明確で説得力のあるアドバイスをした。

「戦術がいくら独創的であっても、また戦略がどれほど抜け目のないものであっても、人々の信頼と尊敬を勝ち取らなければ、戦いを始める前に負けが決まってしまう。
それらを勝ち取る唯一の方法は、あなた自身が、人々を信頼し、尊敬することである」

コミュニティに力を与えるアリンスキーの取り組みは、暴力は用いなかったものの、極めて対決的な姿勢を採っていて、多くの点においてもうひとりの草の根運動の指導者であるマーティン・ルーサー・キングの取り組みとは正反対だった。

(→例えば、アリンスキーは、集団意識によってコミュニティを団結させ、メンバー間の類似点と敵との大きな違いを協調したのに対して、キングは、敵との共通点を見つけようとした。)

それゆえか、アリンスキーの『過激派のルール』は、マキャベリの説に似た雰囲気もあるが、そのアドバイスは、君主ではなく、一般市民のためになるように書かれたものであった。

彼の忠告をまとめると、以下の10個になるだろう。

1.あなたは、実際に持っている力だけでなく、敵が想定するだけの力を持っている。

2.人々は金の力と戦える。

3.あなたは得意分野で敵と戦え、敵の得意分野で敵を戦わせるな。

4.嘲りによって敵を小さくすることが出来る

5.楽しんで実行できる戦術なら皆が従い、うまくいく可能性が高い。

6.敵に圧力をかけ続けろ。

7.敵は防御の方法を変え、戦略を変えて来るので、敵より一歩先を行け。

8.敵の暴力によってあなたには友人ができる

9.ターゲットを選び、孤立させて戦いを挑め。

10.人は組織よりも速く倒れる。

アリンスキーは、力のない者が、力を持つものからの略奪から身を守れるようにするという正義に人生を捧げた。

力を持つ者が力のない者に対する支配をさらに強めるために彼の手法を組織的に採用してきたのは、実に悲しい皮肉である。

確かに、味方にとって頼りになる武器は、敵が手に取っても、有効になるのだが......。

アリンスキーは、人の力で金の力と戦いたいと願っていた。

彼の手法が、彼の心を挫くような歪んだかたちで、ある意味キングよりもアメリカの現在の政界に広範囲かつ大きな影響を及ぼすことになってしまった。

アリンスキーによるコミュニティ組織化の素晴らしい手法は、弱者が強者から公平な扱いを受けられるように考えられたものだったが、実際は強者によって弱者の位置を現状のまま留めておくために取り入れられたのである。

しかし、アリンスキーが亡くなったあとも彼のコミュニティ組織化の手法をアリンスキーが願った形で活かそうとする人々がいることも事実である。

アリンスキーの信条に基づいたコミュニティの精神保健プログラムにおける活動にアリンスキーが亡くなった年(1972年)から参加した医師のひとりは、彼の手法が正しい理由で正しい人々に用いられたとき、いかに効果的であるか、身をもって体験したという。

少なくとも私は、その医師の考え方や姿勢からアリンスキーの考え方の素晴らしさを学んだように思う。

ここまで、読んで下さり、ありがとうございます。

蒸し暑い日々が続きますね^_^;

体調管理に気をつけたいですね( ^_^)

今日も、頑張りすぎず、頑張りたいですね。

では、また、次回。


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