元から引きこもり気味の生活だったのだから、
と、自粛生活を苦にしてはいなかったのだが、
さすがに近所を歩くだけ、人と会話もない、
という日々がこんなに長く続くと、何も
していないのに、いや、していないからこそ
心身ともに疲れてくる。
食欲がなく、料理は雑になり、なにかを
しようという気力がなくなった。
ドライアイがひどくて、本は買うばかり。
読むほうがまったく進まない。
どんどん頭が空っぽになり、ちょっとした
言葉も出てこない。
母は89歳まで生きたが、80代は認知症の日々、
最後の二、三年は口もきけない寝たきりだった。
長生きしてよかったね、とはとても言えない。
このところ曇りがちで散歩に行くのも億劫だったが
気鬱をなんとかするため、意を決して外へ。
今日は晴れ。平潟湾は波しずか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/4a/06fe1649a1eb5745f0d941c4fdd7ba9c.jpg)
前から行きたかったのに、そのたび道を間違え、
未見のままだった「上行寺東やぐら群遺跡」へチャレンジ行!
と、大げさに言うほど遠いわけではないのだが、
案の定、しょうこりもなく道を間違え、
せっかく上ってきた坂道をくだったりしながら、ようやく到着。
ああ、急で長い石段が……。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/3d/52d2bfc983e4765ec25259cb70eb9fa2.jpg)
そこを上がると、眼下に上行寺。
関東大震災で倒壊し、建て直されたものだという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/cb/25ac40254ea37ce247559d98ec681ca1.jpg)
私の目的はこちら。丘の上にある中世の遺跡。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/6e/afa15b8b55fa48c66c3765f50327062b.jpg)
マンション建設で開発した際、中世の寺院、石窟、
やぐら(横穴式小墳墓)、人骨、陶器などが、
おびただしく出土した。
しかしこれに関する文献が存在しないということで
マンション建設はそのまま続行。
市民有志や研究者たちの懇願で、ようやく
その一部が残されたという。
反対側からみたところ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/af/3ab44b7558353c751e0f52a86efa450e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/13/6bec18ac67c390475e255eedc076f84e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/e7/2fa9a00523e22561e1f2841bca770eec.jpg)
足元の石の表面がきらきら光っている。
なんだかわからなかったが、案内板を読むと、
これはレプリカで、ガラス繊維と色セメント剤を
注入して造った、とある。
もしかしてガラス繊維がこのきらきらなのか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/b9/f41a12507a39988bf7a6029b45118b81.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/f7/5d4f66b7377f10b58a87b496ed466f75.jpg)
やぐらと解説。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/72/22e5ad16755630a7b8c49f6a3109dfca.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/7b/8b3a2c29235d0fee4989fd5090b0ba76.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/32/2a6218a40d33959b307e0e160209faad.jpg)
あっという間に見終えたので、石段を下り、
少し先にある上行寺へ。
急な石段って、降りるときの方が怖いのよね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/d7/92485298ace3b62dca23e6b292598947.jpg)
上行寺は南北朝時代、六浦妙法によって開基。
日蓮宗だが元は真言宗だったそうだ。
六浦妙法は日荷上人とも呼ばれるが、これには
伝説がある。
妙法は六浦湊を支配する大商人だったが
ある時、夢に称名寺の仁王像が現れ、
自分は身延山の守護神になりたいから、そちらへ
移してくれ、と言った。
さっそく称名寺へ言ってことの次第を話すが
住職は笑って相手にしてくれない。
そこで囲碁好きな住職に賭けを挑んだ。
自分が勝ったら仁王像を貰う、と。
そして見事、その賭けに勝ち、妙法は
仁王像を担いで身延山へ納めに行った。
身延山は大いに感謝し、「足腰が強い」
という意味合いの日荷上人という名を妙法に捧げたという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/43/9765a809316e554a4fcf20f33bf311f0.jpg)
寺紋の「月星」を調べてみると、
下総の豪族で坂東八平氏に名を連ねる
「千葉氏」のものだとか。
千葉氏一族には、北辰一刀流の千葉周作もいる。
私の世代には懐かしい「赤胴鈴之助」も
千葉道場へ通ってたっけねえ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/4e/310b506c61f0281b9f9bbce87cbc4908.jpg)
寺のお墓が山の上にまで続いていたので、
また石段を上る。
日荷上人開基のお寺だから、私の足腰も
護ってくれるはず、と気を強くして。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/b2/c167a180b1a1e917828878ef76c7e501.jpg)
やぐら多し。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/db/4c1a57858e13608d7ccdf9f96a457c1c.jpg)
古い墓石群。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/38/45bf9fd4096632c5b6ae7416324ea2d1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/d0/a2ac3f9feabe11269b4c0ad4299fd294.jpg)
おっと、行き止まり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/ac/1acaf152058bfa64a3da80fe8de1a5f0.jpg)
ようやくてっぺんへ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/97/15d9753463ebd77d36fc49f23ce7b92e.jpg)
昔は海が眼下に広がり、賑わう六浦の湊が
よく見えたのだろう。ここは金沢区の中心地だったのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/60/74e40878b3fd04a22de0f951717e71a8.jpg)
上行寺を後に、帰り道、またもや石段を上がり
泥牛庵にもちょっと寄る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/9e/0ea48e454ffa517d2415c3b26ede1887.jpg)
人気店二軒のテイクアウトで、
ちょっと贅沢をして気力体力を取り戻そう。
「隅田川」の鰻重と「しおとめぐみ」のオードブル。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/a0/95fe9c59d29922f289ca30661913d847.jpg)
と、自粛生活を苦にしてはいなかったのだが、
さすがに近所を歩くだけ、人と会話もない、
という日々がこんなに長く続くと、何も
していないのに、いや、していないからこそ
心身ともに疲れてくる。
食欲がなく、料理は雑になり、なにかを
しようという気力がなくなった。
ドライアイがひどくて、本は買うばかり。
読むほうがまったく進まない。
どんどん頭が空っぽになり、ちょっとした
言葉も出てこない。
母は89歳まで生きたが、80代は認知症の日々、
最後の二、三年は口もきけない寝たきりだった。
長生きしてよかったね、とはとても言えない。
このところ曇りがちで散歩に行くのも億劫だったが
気鬱をなんとかするため、意を決して外へ。
今日は晴れ。平潟湾は波しずか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/4a/06fe1649a1eb5745f0d941c4fdd7ba9c.jpg)
前から行きたかったのに、そのたび道を間違え、
未見のままだった「上行寺東やぐら群遺跡」へチャレンジ行!
と、大げさに言うほど遠いわけではないのだが、
案の定、しょうこりもなく道を間違え、
せっかく上ってきた坂道をくだったりしながら、ようやく到着。
ああ、急で長い石段が……。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/3d/52d2bfc983e4765ec25259cb70eb9fa2.jpg)
そこを上がると、眼下に上行寺。
関東大震災で倒壊し、建て直されたものだという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/cb/25ac40254ea37ce247559d98ec681ca1.jpg)
私の目的はこちら。丘の上にある中世の遺跡。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/6e/afa15b8b55fa48c66c3765f50327062b.jpg)
マンション建設で開発した際、中世の寺院、石窟、
やぐら(横穴式小墳墓)、人骨、陶器などが、
おびただしく出土した。
しかしこれに関する文献が存在しないということで
マンション建設はそのまま続行。
市民有志や研究者たちの懇願で、ようやく
その一部が残されたという。
反対側からみたところ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/af/3ab44b7558353c751e0f52a86efa450e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/13/6bec18ac67c390475e255eedc076f84e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/e7/2fa9a00523e22561e1f2841bca770eec.jpg)
足元の石の表面がきらきら光っている。
なんだかわからなかったが、案内板を読むと、
これはレプリカで、ガラス繊維と色セメント剤を
注入して造った、とある。
もしかしてガラス繊維がこのきらきらなのか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/b9/f41a12507a39988bf7a6029b45118b81.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/f7/5d4f66b7377f10b58a87b496ed466f75.jpg)
やぐらと解説。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/f2/cbb4bd05e92d391e24a932bed8fda7bd.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/72/22e5ad16755630a7b8c49f6a3109dfca.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/7b/8b3a2c29235d0fee4989fd5090b0ba76.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/32/2a6218a40d33959b307e0e160209faad.jpg)
あっという間に見終えたので、石段を下り、
少し先にある上行寺へ。
急な石段って、降りるときの方が怖いのよね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/d7/92485298ace3b62dca23e6b292598947.jpg)
上行寺は南北朝時代、六浦妙法によって開基。
日蓮宗だが元は真言宗だったそうだ。
六浦妙法は日荷上人とも呼ばれるが、これには
伝説がある。
妙法は六浦湊を支配する大商人だったが
ある時、夢に称名寺の仁王像が現れ、
自分は身延山の守護神になりたいから、そちらへ
移してくれ、と言った。
さっそく称名寺へ言ってことの次第を話すが
住職は笑って相手にしてくれない。
そこで囲碁好きな住職に賭けを挑んだ。
自分が勝ったら仁王像を貰う、と。
そして見事、その賭けに勝ち、妙法は
仁王像を担いで身延山へ納めに行った。
身延山は大いに感謝し、「足腰が強い」
という意味合いの日荷上人という名を妙法に捧げたという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/43/9765a809316e554a4fcf20f33bf311f0.jpg)
寺紋の「月星」を調べてみると、
下総の豪族で坂東八平氏に名を連ねる
「千葉氏」のものだとか。
千葉氏一族には、北辰一刀流の千葉周作もいる。
私の世代には懐かしい「赤胴鈴之助」も
千葉道場へ通ってたっけねえ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/4e/310b506c61f0281b9f9bbce87cbc4908.jpg)
寺のお墓が山の上にまで続いていたので、
また石段を上る。
日荷上人開基のお寺だから、私の足腰も
護ってくれるはず、と気を強くして。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/b2/c167a180b1a1e917828878ef76c7e501.jpg)
やぐら多し。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/db/4c1a57858e13608d7ccdf9f96a457c1c.jpg)
古い墓石群。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/38/45bf9fd4096632c5b6ae7416324ea2d1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/d0/a2ac3f9feabe11269b4c0ad4299fd294.jpg)
おっと、行き止まり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/ac/1acaf152058bfa64a3da80fe8de1a5f0.jpg)
ようやくてっぺんへ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/97/15d9753463ebd77d36fc49f23ce7b92e.jpg)
昔は海が眼下に広がり、賑わう六浦の湊が
よく見えたのだろう。ここは金沢区の中心地だったのだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/60/74e40878b3fd04a22de0f951717e71a8.jpg)
上行寺を後に、帰り道、またもや石段を上がり
泥牛庵にもちょっと寄る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/9e/0ea48e454ffa517d2415c3b26ede1887.jpg)
人気店二軒のテイクアウトで、
ちょっと贅沢をして気力体力を取り戻そう。
「隅田川」の鰻重と「しおとめぐみ」のオードブル。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/a0/95fe9c59d29922f289ca30661913d847.jpg)
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