冬桃ブログ

軽いヤク中アル中ではありますが、改善する気なし

 
 あまり感心したことではないだろうが、睡眠はこの頃、安定剤か
睡眠誘導剤、それとアルコールに頼っている。

 私は何年間もひどい偏頭痛持ちだった。最初は芝居の関係で始まった。
 脚本だけの時も、脚本・演出を兼ねている時も、毎日、朝起きた瞬間からの
偏頭痛に苦しんだ。
 
 自己主張しなければならない、毎日、出かけていかなければならない、
自分が主導で何人もの人を動かさなければならない、ということが、私には
多大なストレスになったようだ。
 
 市販の薬は一切効かない。病院であれこれいろんな頭痛薬を出していただ
いたが、最後に辿り着いたのは、まあこれを服めば頭痛はそのうち消えるけど、
全身のだるさ、皮膚のぴりぴり感、喉の違和感など、何時間にも及ぶ副作用を
我慢しなければならないという薬だった。
 その薬の副作用に「頭痛」と記されていたのは笑えたけど。

 その後もなにかにつけ頭痛はあり、「頭痛を予防する薬」も出していただいた。
 でもさほどの効果はない。
 明日も目が覚めて頭痛だったらどうしようと恐怖にかられ、ある時点から、
安定剤か睡眠誘導剤を寝る前、服用するようになった。
 量は少ない。インデックスかデパスを一錠だけ。

 すると嬉しいことに確実に眠れる。これまでは眠りが浅くて夜中に何度も目が
覚め、そのたびにトイレに行ったりしていたが、いまはわりと朝までぐっすり。
 そしてなにより、ほとんど偏頭痛が出なくなった。
 私の場合、問題は睡眠の浅さにあったのかもしれない。

 ちなみに、なにかであまりにも眠くてたまらない時など薬なしで寝てみる。
眠れるのだが、案の定、何度か眼が醒める。しかも悲しい夢、恐ろしい夢を見る。
 私はもともと不安感の強い人間なので、こういう時に自分が意識している以上の
自分が出てしまうのかもしれない。

 まあ、偏頭痛でなにもできないより薬に頼って眠る方がずっといい、と思って
毎晩服んでいるが、問題は寝酒のブランデーも同時に飲むこと。

 かかりつけのY先生に、「まずいですよね、これは」と相談したことがある。
 先生に笑い飛ばされた。
「その程度の薬と酒なんて! ぼくも焼酎とデパスを飲んで寝てるよ」

 Y先生がおもに診ているのはドヤ街の住人達。
 心身ともにハンパじゃない問題を抱えた人達。
 薬の量だって凄いだろう。
 彼らと向かい合っている先生自身も、相当ストレスが溜まるはずだ。

 そうだなあ、私もまず眠れることが先決問題だ。
 もう還暦を過ぎたんだもの。苦しいのに我慢して自分を向上させる
なんてことはしたくない。
 日本は、なまけものにとって住みづらい国だ。
 幾つになっても「忙しい」というのがステイタスになる。
 ぼんやり、のったりして、死ぬまで生きていられたらそれでいいと
いう私は、あとちょっとだけ、ささやかに残っているプライドを
捨てればその境地に達することができるだろう。
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