冬桃ブログ

神奈川芸術劇場 「金閣寺」

 神奈川芸術劇場のこけら落とし公演「金閣寺」を観てきた。
 三島由紀夫の原作を読んではいないのだが、芝居はなかなか
しんどい展開である。
 吃音症の主人公がずっと悩み続けるし、その葛藤を象徴して
大駱駝艦はくねくねと暗黒舞踏を踊るし、山川冬樹のホーミーが
耳を聾して響き渡るしで……。
 たまには笑えるシーンも入れて欲しかったなあ。

 それでも一階から四階まである客席は若い女性でいっぱい。
 V6とやらの森田剛が主演だから。

 私はアイドルにまったく疎いので、V6もよく知らない。
 でも森田剛は大劇場のこけら落としで主演を務めるだけあって
劣等感のとりこになっている青年を、じつに良く演じていた。
 舞台は広いし、出ずっぱりだしで、体力と集中力がどれほど
必要なことか。(しかも彼は小柄で細い。ジャニーズって
小柄な人が多いのねえ)

 終わってから主人公の父親を演じている高橋長英さんを訪問。
 楽屋も広くて迷路のようだった。
 アイドルが出ているだけあって、勝手に楽屋へ入ったりはできない。
 係の女性に取り次いでもらう。
「いやあ、ほんとに体力のいる舞台だよ」
 と、長英さんもおっしゃってた。

 劇場の芸術監督である宮本亜門さんは、日本文学を
若い世代にも見直してほしいという考えらしく、このあとも
芥川龍之介や水上勉の作品などが続く。

 なんにしろ、こういう劇場が横浜のど真ん中にできてくれた
ことはとても嬉しい。椅子も座り心地が良かったし、前の人の
頭で舞台が観にくいということもなかった。
 次は文楽の「曽根崎心中」を観に行こうかな。
 

コメント一覧

冬桃
ぜひ読んでください!
http://members2.jcom.home.ne.jp/noa411/
yasuさん

 ようこそ! 本牧にお住まいだったのですか。
 あそこは歴史も興味深いものがありますが
いまも良い店がたくさんありますよね。
 私も大好きで、このツアーはいつも楽しみ
なのです。
 「季刊誌 横濱」、ぜひ毎号読んでみてく
ださい。横浜通になること請け合いです。
 私は「横浜の底力」という連載を書いており
ますが、ほかの記事も読み応え充分です。
 次号は「歌と映画の横浜」。楽しいですよ!
冬桃
それは偉い!
http://members2.jcom.home.ne.jp/noa411/
いしばしさん

 原作をお読みになってるのですか。それは
凄い! 
 私はひとところにじっとしてなきゃいけない
という状況が苦手で映画などもほとんどDVD
で観ているのですが、お芝居はどうしても劇場
へ行かなければなりません。
 でも、幕が開くのを待ってる、あの非日常感
も良いものですね。
 春も近いし、外へ出ましょう!
いしばし
ご無沙汰しています(^-^)

金閣寺

なんと今、ゆっくりゆっくり
読んでいます(^-^;

劇場、、、いいですね(^-^)

最近、外へ(精神的な意味で)出向かないので
行ってみようかなぁ、、、、と思いました。

冬桃
NHKの隣
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大多和さん

 中区の山下町です。本町通にNHKと隣接し
てできました。工事中に居留地時代の外国商社
遺構が出たので、それもそばに残されています。
 開幕寸前に駆け込み、終わったらすぐ楽屋へ
行ったので売店とかカフェは詳しく観てないの
ですが、舞台は可動性が高く、奥まで開けると
非常に広くなり、なかなか立派なものです。
 一緒に行った友人は芝居の裏方などを手伝っ
てる人なので舞台装置にも詳しく「ここは照明
も音響も素晴らしいと思う」と言ってました。
 私にはなによりアクセスが良くて助かります。
 関内の駅から徒歩十五分くらいでしょうか。
 MM線の駅だともっと近いでしょうね。
 ぜひいらしてください。

神奈川芸術劇場
http://www.kaat.jp/
大多和伴彦
新劇場は
どのへんにできたのですか?(自分で調べればいいことですが、実際にいらした方の印象をうかがいたいので)。
売店やロビーの雰囲気は?

確か三谷幸喜氏の新作も東京の前にかかって、しかも値段が安いんですよね、そちらのほうが。

金閣寺については、三島と水上の両者の視点に違いを丹念におった酒井順子著『金閣寺の燃やし方』がおすすめですよ。
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