冬桃ブログ

きょうも撮られてる。

 毎日毎日、メイクもしてない無防備な自分の姿をカメラに撮られてるって、
あんまり気持のいいものじゃないと思うのだが、じつはマンションのゴミ置
き場に防犯カメラが付いた。

 仕方のない事情もある。「これは収集車が持って行きません」という紙が
貼られた粗大ゴミやバッテリーなどが、何度か置かれていた。
 鍵がないとそこへは入れないのだから、置いていったのは同じマンションの
住人なのだろう。
 
 貼り紙を見ても、いまさら持って帰るのが恥ずかしいと思うのか、どうせ誰
なのかわからないんだからこのままにしておこうと知らんぷりを決め込んだのか、
それらの違反ゴミは長期間そのままだった。
 最後は仕方なく行政が処理したのだろうか。それとも業者に引き取ってもらい、
マンションの管理費の中から処理費用が払われたのだろうか。
 
 先日は何やかやがいっぱい入ったゴミ袋に「持って行けません」の紙が貼られていた。
 「これはどういう問題があるんですか?」
 たまたま管理人さんがいたので尋ねてみた。
「ちゃんと分別してないんですよ。収集車に、これは駄目だって言われたんです」
 それから管理人さんはちょっと声を低めて言った。
「見ましたか? こないだ、ここの壁に写真が貼ってあったでしょ?」
「写真? いえ、気がつかなかったけど……」
「違反ゴミを出した人の写真ですよ。カメラに写ってたのを貼りだしたんです」
 この時、私はここに防犯カメラが付けられたことを初めて知ったのだ。
 
 それにしても……。
「いや、顔の部分はぼかしてありましたけどね。まあ、ひどい違反をする人も多い
ですからねえ」

 たしかに粗大ゴミなどは、収集車が持って行ってくれないとゴミ置き場がどんど
ん狭くなる。
 けど、問題は分別だ。一応、私もやってるけど、これがなかなか難しい。
 マニアックにゴミと付き合わないと、正確に分類する事なんて、たいていの人は
できないんじゃないだろうか。
 覚えたつもりでも、日々、新しい製品は出てくるし、ひとつの製品にいろんな物が
使われてるし。
 
 私なんかずっと、トイレットペーパーの芯は紙ゴミだと思ってた。
 これは「もえるゴミ」だそうな。
 「プラ」マークのものとプラスティック製品も違う。
 鍋は「小さな金属類」に分類されるが、「金属以外が多く含まれるものは燃やすゴミへ」
と分別のパンフレットには書いてある。
 どの程度が「金属以外が多く含まれる」のか、私にはよくわからない。
 口に金具のついた瓶があるが、どうやったらその金具を取ることができるのかよく
わからず、そのまま出している。
 牛乳やお酒の紙パックも一筋縄ではいかない。
 ほかにも細かいところで、いろいろ間違えているだろう。
 何種類にも分けて出さないといけないから、スーパーのレジ袋を拒否したりしないで
重宝に使ってるし(エコバッグで買い物してる人は、この細かい分別のために袋を大量
に買ってるのだろうか)。

 でも防犯カメラが付いたからには、どの袋を誰がいつ出したということが特定できる。 
 自分の写真をさらされ、他の住民達に囲まれ、責め立てられる様が頭に浮かんだ。
 文化大革命の映画によく登場するシーンだけど……。
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