冬桃ブログ

暑さにめげず青虫は蛹に

 危険だから歩くのは良そう、と思いつつ
足腰の萎えも怖く、ジョギング用の首の下まで
あるマスク(鼻と口に切れ込みがあり呼吸が楽)、
大嫌いな帽子も装着し、ちょっと出かけてみた。

 瀬戸神社の紫陽花、いまが盛り。
 ちょうど宮司さんが水やりをしてらした。
「普通に見る丸っこい紫陽花は、ほとんどが
品種改良したものなんですよ。原種は山紫陽花ですね」
 ここにはその山紫陽花がたくさんある。
 毎年の楽しみだ。









 そういえば、昔、椿の取材でポルトガルへ行った。
 椿は中国原産で、昔から日本の野山に普通にあった。
 ところが大航海時代にやってきたヨーロッパ人たちは
この「冬に咲く花」をたいへん珍しがり、大事に持ち帰った。
 これらは貴族の庭などに丁重に植えられた。
 誰かが盗んだり枯らしたりしようものなら、
その者は死刑になっても仕方がないほどの宝だったのだ。
 ポルトガルの椿園へ行ったが、薔薇とみまごうような
派手な改良種がほとんど。お国柄だろう。
 日本でも江戸時代に椿品種改良ブームが起こり
さまざまな色や姿の椿がこの時、生まれた。
 日本人の私は、シンプルできりっとした藪椿が
やっぱり椿の本質を表しているようで一番好きだ。

 さて、そのまま足を延ばし、国道を追浜方面に歩く。
 懐かしい風景も。


 洋服屋さんなのだが、表にずらりと掲げられたビラは
すべてマスクと除菌ジェル。まだ売れ筋らしい。


 追浜駅に近づくにつれ、ややうら寂しい景色も。




 雷神社。


 石段を上がると華麗な社が。


 厄災を払う茅の輪。もちろん潜らせていただいた。


 お稲荷さんの小さな社には、奉納の狐がぎっしり。


……と思ったら、下段には猫がたくさん混ざっていた。


 歩きながらせっせと水を飲むから、トイレに行きたくなった。
 けれど、コンビニはどこも「部外者トイレ使用禁止」
 
 よっぽどこちらで借りようかと思った。
 以前、二度も取材させていただいた「みなと旅館」。
 海浜の埋立や工場誘致などで労働者、技術者などが
この近辺に集まった時は、旅館、ホテルなど、
たくさんあったそうだ。
 でも、残ったのはここだけ。
 昭和の建築を観ることができ、銭湯にも入れる。


 とはいえ「お久しぶりです。トイレ貸してください」
 なんて言えない私は、追浜駅駅前まで我慢して歩く。
 ショッピングビルがあったので用を足させていただき、
ブティックのバーゲンでブラウスを一枚買う。
 服なんて、前に買ったのはいつのことだったか。
 
 疲れたので無理はやめ、帰りはバスにした。

 暇な毎日ではあるが、楽しみはプランターの
山椒で飼っているアゲハの幼虫たち。
 四頭の内、三頭が青虫から蛹へと脱皮を遂げた。

 アクリルの昆虫ケース内を這いまわり、
一頭は、あらかじめ差し入れしておいた木枠の陰に。
 背景に合わせて灰茶色になっている。


 もう一頭はこれ。外から見るとエイリアンみたいだけど、
アクリルの壁に張り付いている。
 上半身をぐるぐる回し、自分の下半身を
口から吐く糸で、板にしっかり張り付けてた。


 横から見るとこういう感じ。


 この子も今朝は、ちゃんと、
上半身を逸らせた蛹に変身していた。
 周囲が透明だから、なるべく薄い翡翠色に。


 もう一頭はアクリル板の網目天井に。
 まだ青虫から蛹へと移行中の姿勢。


 そしてもう一頭はまだ山椒の木で餌を食べている。
 もうちょっと大きくなったら隔離かな。

コメント一覧

yokohamaneko
私もはかない命のはずだったのですが、
意外にもたくましく生きております(笑)
ミドリムシ
Yokohamaneko様…はかなき事、いさぎよし…とする事だけが美しさではないのですね💡
yokohamaneko
ミドリムシさん
 紫陽花の花は意外と強いです。
 清くしぼまず、ドライフラワー状態で
長いこと茎についています。
ミドリムシ
Yokohamaneko様…紫陽花のお写真…綺麗ですね。紫陽花の花ことばは、移り気だそうですが、出会う人(土壌)によって様々に咲き誇り…最期には潔くしぼんで行く。。。ねえ…。梅雨、真っ只中のミドリムシは、植木鉢の縁についた、ナメクジになった気分です。ムシアツィ…ムシアツィ…でしぼみそうです。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「雑記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事