居眠りバクの音楽回想

チェンバリスト井上裕子の音楽エッセイブログ。

Pronunciare

2010-11-23 00:10:43 | エッセイ
歴史的指使いが助けうることの一つは

もしかすると、Pronunciare(発音する)かもしれません

特に、フレスコバルディのトッカータような
自由でかつ複雑な音楽の場合

音楽は多くの言葉を語ります

歴史的指使いは、一見、不均等で不自然なようにみえて
実は、豊かな表現を生み出す可能性を持っていることに気がつかされました

音階が続く時、同じ音形が続く時・・・
指使いを工夫すると、途端にフレーズが何かを語り始める

(ただ、注意しなければならないのは
 使い方よっては、単純にいびつで不自然な言葉となることです
 正しい奏法をもってすれば、とても効果的で
 繊細な表現ができると思います
 また、方法は違いますが、ある点においては
 イネガル奏法に通じるものがあると感じています。)

音楽は、あたかも、一つの演劇のようです

一つの国に数あまたの方言があるように
一つのフレーズの中にも幾通りもの発音法が存在してます

彼らの言葉(音楽)を理解して語ること
語るために、よく発音すること
より自然に、より豊かに






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