陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

歯医者さんも敗者になってしまう

2023-06-03 | 医療・健康・食品衛生・福祉

なんだか小馬鹿にしたようなタイトルですが。
いつもの日常やさぐれ記事なのでご勘弁を。


子どもの頃から医者嫌いの私は、体の不調があってもついつい市販薬でなんとかできないかとか、自分で対処してしまいがちです。

でも。どうにもならないのが歯の治療。
ある日、前歯の隙間が欠けてしまい、うっかり飲み込んでしまいました。

行きつけの歯科医はあったが、ここは人気なので混雑気味。
しかも事務員の対応が毎度まいど横柄。医師の腕はまあいいが、そこがネック。

なので以前通っていた歯科医に急きょ連絡し、当日かけこみで応急処置。
次回よければ歯型をとって、かぶせモノをする、ということの説明。二週間後にその二回目で済むと思ったら、まだ歯型は今日とります。あと一回は治療しますとのこと。

そして、おじいさん院長に麻酔を打たれたのがなんと横の歯で。
私が頼んでもいない歯にかってに注射されたのです。慌てて止めさせて、治療目的の歯に仮のかぶせモノをされましたが。その被せをするために元の歯をかなり削られてしまいました。

さらに二週間後、きちんとした被せモノで見た目はきれいなのですが。
根元を覆っているため下の歯とのかみ合わせが悪く、舌の先もあたるので、強く噛めず食事にやや不自由しています。しっかり噛むと被せモノが割れそうだし、飲み込むように食べるので体にもよくないのです。

二回目に通ったとき、「応急処置の歯がとれたんですか?」と言われ、しかも歯型もまだとっていない、と言われたときはびっくりしました。
ならば、いっそ応急処置だけで置いておいた方がよかったのではないか。本格的に被せモノをするとなったら、まだ使える歯まで削ろうとしたりして。

その歯についても歯科助手の女性はすこし隙間を埋めるだけでいいと説明したのに。
おじいさん院長が、いや全部削らないと駄目と言い出して。しかも、このおじいちゃん先生、うちの家族構成をごちゃごちゃ聞いてくるんですね。こっちの歯医者に通いなよ、と言わんばかりに。

もちろん治療費はきっちり払いましたが。
混まないからよかったとは思いつつ、できたらあまりお世話になりたくないな、と思ってしまいました。

正直、会社の決算締め処理で忙しい中、むりやり時間をつくって通ったのに。
やらなくても済む治療なのだったら、腹が立ちます。歯はもう生えてこないから、できるだけ患者の歯を活かすように工夫してほしいです。他の歯医者に通った形跡があるから消したかったのでしょうが、患者に逃げられるそちらが悪いわ、としか言いようがありません。

コロナ禍にくわえ、開業医が設備投資の借入金や医療衛生用品の高騰に悩み、経営不振で廃業してしまうケースはよくあります。うちの同居人がなじみの耳鼻科も廃業になり、院長先生は古巣の日赤病院へ戻られたとか。

個人事業主一本で食べていけず、会社員として兼業している私には、痛いほどよくわかる話です。
けれども、いくら経営がしんどいからといまして、ほんらい削らなくても済むような歯を自己利益のために了解もなく治療しはじめたりするのは不愉快不届き千万。医師の本分に外れたことではないでしょうか。

この医院に限りませんが、町医者はとにかくぼったくりが多いです。
歯医者でも、上の歯だけ掃除して、下の歯はまた来週回しで、通院費で医療点数を稼ごうとした理り。

受付でみる保険証で勤務先や雇用形態、被扶養者かなどがわかるので、足もとをみてくるんですよね。離職や再就職で保険証の切り替え時期は窓口でいったん10割負担になりますし、やはりマイナンバーを健保証代わりにしたほうがいいのかもしれないけれども、気分の悪い対応をされる病院に大事なマイナンバーなんか見せたくありませんし。

歯科医はコンビニの数より多いと言われて久しいですが。
とくに人口減少が激しい田舎では、経営が苦しいクリニックが目立ちますね。医療者に限りませんが、その業界に専門知識には長けているが、経営に関しては素人。税務申告も決算書作成も税理士会計士任せで、数字を把握できていない。過去の儲かった時期が忘れられず、固定資産への投資をし過ぎてしまい後戻りできない。そんな裏側が読めてしまいそうです。

あと医者に限りませんが、士業の先生でも経営者が高齢化しすぎて、後釜がいない事業所は要注意ですね。
判断能力の衰えが心配になりますし、万が一の時の引継ぎがないのが怖いです。事業後継者がおらず黒字なのに廃業する企業の問題は言われて久しいですが。

歯医者にはできるだけかからぬよう、お菓子炭酸飲料などは控え、食べたらすぐ歯磨きするようにしています。医者が儲かるということは、不健康な人が多いということ。病気でもない部分を病気にされたのではたまったものではありませんね。


(2022/06/12)




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