十数年前のドラマだったと記憶していますが、米倉涼子演じる証券会社勤務の女性が、ワイシャツ(わりと高そうな)のボタンが外れ、そのままゴミ箱へ捨てるというシーンがありました。そのあと、筒井康隆演じる家事の得意な青年と出会う…というお話なのですが。
それはともかく、男女とも小学校では家庭科必修だった時代、シャツを新しく買いなおす時間でお裁縫ぐらいできるのでは…と思った次第。いや、女性に対する家事マウントとか、男並みに働くバリキャリ批判とかではなしに、ものに対する愛着が違うのかとカルチャーショックでした。北斗の拳のケンシロウだって、自分の服か革靴かを縫っていたような…。
ものが壊れても、まず自分でなんとか修理できないか、と考えるのは節約の基本。今回は自転車のお話。
以前、愛用していた自転車のタイヤがぺしゃんこに。
空気を入れても、なぜかすぐ抜けてしまう。保証期間の1年は過ぎている。しかも買ったのは、遠くのホームセンター。自転車屋ならば取りに来てもらえるのに、車に乗せて運ばないといけないのか…ともやもやがはじまります。
通勤用にも使うものなので、ノーパンク型を買えばよかったのかも。
でも、あれタイヤが重かったし、色合い、デザインが絶妙に気に入らなかったんです。お値段も高い。
実は自転車のパンクには嫌な思い出があります。
家族が買った折り畳み自転車の後輪がパンク。近所の自転車修理屋に持っていたら、特注のタイヤだからと8000円ぐらいで交換され。なのに、すぐにパンクしてしまって放置。けっきょく知人にあげてしまったことがあります。
ところが…ネットで検索してみたら問題解決!
パンクの原因がただの虫ゴムの劣化だったのです。空気入れを挿すあの金属の突起(バルブ)の中にあるゴムのカバーですね。これが傷んでいると、空気を入れても、キャップをきちんと締めても、すぐに抜けてしまうわけです。空気満タンにしたあと、バルブにコップの水を近づけて、さざなみが立てば空気が漏れている証拠。
この虫ゴムは、なんと、百均ショップで売っています。
もちろん税抜き100円にて。ゴムの密着がきついので取り換えるのが面倒ですが、工作好きなら小学生でもできる作業。自転車屋さんでお願いしても安いですが、やはり自力でやるほうが材料費のみで済みます。なんだ、こんな簡単なことだったのか。
注意すべきは、キャップやバルブは小さいので紛失しないようにすること。手の汚れが気になるなら、軍手が必要。
虫ゴムではなく、バルブそのものを交換できるタイプも売っています。念のため両方買いましたが、今度はこちらを試してみたいです。ゴムをきっちりバルブに隙間なく嵌めるのは、けっこう指先が痛い。
タイヤそのものに釘などが刺さるパンクも、パッチを貼って直す修理キットもあったりします。タイヤのなかの輪っかのチューブを入れ替えるのも素人でもできるらしいけれど、さすがにそれは不安ですね。
ちなみに、関西在住時代も原付を売ったあとは自転車ライフでしたが、こんなにすぐパンクすることはありませんでした。
どうやらご当地の潮風がきつく、虫ゴムの劣化が早まったようです。乾いてひび割れして、ボロボロでした。勤め先が海に近かったせいかもしれません。ガラス片や釘を拾ったのでなくてよかったのですが。
サイクリングショップでは新車を購入するときに、虫ゴムやら消耗品を交換してくれているか確認したほうがいいかもしれません。
でも、この手の作業、年をとったらやりづらそうなので、やはり修理屋さんて必要なのかもしれないですね。車庫や門塀のペンキ塗りも自分でしようかと思うけど、失敗したら…と踏み切れなかったりします。