陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

少ない株数でも大きく、多く、野菜づくり

2025-01-02 | 家庭菜園・庭仕事・田舎通い

10月20日に種まきした第一弾のコマツナ群。





風車を置いているのは、風の強さを知るためと、鳥や虫よけ対策です。青虫が一匹いたので、川底に沈んでもらいました(酷)。

間引きで間隔を広げたので、そろそろ収穫時。なのですがいっぺんに採ると保管に困る。なので、虫食い葉や茎が折れた葉、やや弱り気味の葉を中心に、葉をハサミで切っていっています。



それでも一枚がかなり大きいので、結構な量に。
ベビーリーフをちまちま抜くよりははるかに楽ちん。市販のコマツナは葉が細長く、こんなに丸くはならないので不思議です。糸を縫い込んだみたいに葉脈もかなりしっかりしています。

残された葉が二、三枚、へたしたら一枚だけのいびつな株が残る。
どうなるのだろうか? と実験的に。すると! なんと、その少ない葉がかなり巨大化に! しかも、株の中心部からも葉らしきものが伸びてきます。

つまり株を間引きしたあとは、葉を間引きすることで、さらに大きく育てることができる、と。

この原理、実は農業新聞で読んだことのある、ミカンの木の収穫量を増やした手法と同じです。
通常、柑橘類は隔年の受粉なので、翌年は収穫量が落ちます。つまり連作障害を防ぐために畑の畝を入れ替えるのと同じで、栽培を休める木ができてしまいます。ところが、木の半分側だけを摘果しておくと、その翌年はかえって通常よりも全体の収穫量が増えた、という研究結果があるのです。

さらにもうひとつ自己流の対策は。
頻繁に株もとの土寄せをしたことです。この畑は強風が吹くので、ロゼット状態(タンポポの葉っぱみたいに)でペタンと寝てしまいます。すると光りをもとめて茎がひょろ長く横に伸びてしまう。そこで、株の隙間を開けずに、むしろ、二株、三株ごとをまとめて土寄せしてみたところ、葉っぱが競うように上に伸びて、かなり大きく育ってくれています。虫食い葉をちょくちょく切り取っていくので、陽あたりがよくなった葉がさらに大きく広がると。



少ない株数でも多く育てるコツは、間引き菜も、他の畝に移植してみたこと。
ダメもとでやってみたら、なんと、けっこう虫食いだらけの葉でも、そのまま、しっかり大きくなっています! 間引きするときに、やさしくそっと根をひきぬいて、しばらく水につけておく(抜いたときの土がついたままがよい)のがポイント。

この日の前日までは12月にもかかわらず、気温が20度近くと温かめだったのもよかったのかもしれません。
週イチで卵の殻の粉末肥料を撒き、米のとぎ汁で水やり、草マルチであたためる。



第二弾の11月10日の種まき分もかなり芽生えてきたので、あと一週間で間引きできるでしょう。

コマツナはホウレンソウと違ってアク抜きのためにガスで茹でなくてもすみ、電子レンジ過熱ですぐ調理できるので便利。葉だけの間引きは泥が落としやすく、料理の時短になって助かっています。



野菜づくりの教本ではコマツナは極端に大きく育てると味が落ちるので、早めに収穫を!とあります。
ただ、あまりに市販のコマツナと見かけがかけ離れているので(笑)、いっそ、自己流に好き勝手にアレンジして育ててみようと思ったら、けっこうたくさん獲れました。見栄えは美しくないかもしれませんが、食べるには不自由しないかたちです。



(2024.12.04)




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