陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

野菜づくりの基本は種選びから

2024-12-09 | 家庭菜園・庭仕事・ガーデニング

野菜づくりをはじめる前に及び腰になるのが、どこから育てたらよいのか?
苗を植えるか? それとも種から育てるのか?

ホームセンターにはシーズンごとに野菜の苗が売られています。
時期外れ、とくに冬になると売り切れ続出で、ワゴンセール価格で販売されていたり。ついこのまえ11月終わりにキャベツの苗がひとつだけ50円で販売されていましたが、さすがにひとつだけ育てるわけにはいかないので…。

苗は根についたままの土を移植先の土となじませるのに失敗すると枯れてしまいそうで、ビギナーの私は避けました。そもそも、種から発芽させる経験値も踏んでいたほうが苗を育てて移植する作物もつくれそうだからです。

超初心者の私が選んだのは定番のコマツナ。
しかし、このコマツナにしても、ホームセンターではべらぼうな種類の種袋があります。ありすぎます。コマツナ以外にもミズナだとかホウレンソウだとか、いろいろな青物野菜の袋があってややこしい。苗と違って、種は袋入りなので中身を確認しようがありません。



迷った末に、なんとなく売れ筋と予算で選んだのが。
第一弾の種まきで選んだのは早生用あおいという品種。税抜200円ほど(画像左)。二週間ほど遅れて撒いたのが、第二弾のこまつな。税抜150円ぐらい(画像右)。

この種の袋の裏には使用期限、種まきと収穫のシーズンなどが図解入りで載っているのでわかりやすいですね。
果樹もそうですが野菜には種まき、育苗の適期があり、その時期をのがすとうまく伸びてくれません。この適期や収穫時期を知っておくと、市販されている野菜がいつごろ育てられたものか、なぜ不作で高騰したのか原因がわかるので、けっこう勉強になります。

早生はたしかに発芽が早くて、葉っぱも大きくなったのですが。外観が通常のコマツナらしくはないです。ベビーリーフのうちは甘くて柔らかいのですが、大きくなるとけっこう軸が固くなりますね。カルシウムのやりすぎなのかもしれませんが。

第二弾のこまつな種は、12月初旬の現在、まだ間引き直前といった段階。
早生よりも発芽が遅くてやきもきしましたが、草マルチで保温したところ、伸びがよくなってきました。このまま冬をもちこたえてくれたら…。

どちらも使用期限は2025年3月までだったのですが、ぜんぶ使い切ってしまいました。小さな畑で多品種を育てたい、あるいは、プランター栽培の方でしたら、すこしずつ使う方がいいでしょうね。



第二弾の畝は大雨が降ったせいか、種が流れて発芽していない箇所が。



そこに蒔いたのが、この種袋。
じつはホームセンターで数年前に無料でもらったもの。
2022年5月ですから期限切れ。期限は発芽の成功率を保証するものなので、期限内だとしても100パーセント発芽するとは限らない。期限とは発芽能力が旺盛な期間。
では、期限切れでも試しに土に入れてみるか? 芽が出ないなら土の肥やしになったと思えばいいさと。あまり推奨できませんが、先輩株が順調だったので調子にのって実験してみることに。

野菜の種は百均やディスカウントストアでも100円ぐらいの安価で売られていたりもしますが。ホームセンターの方が品質がいいような気がして、今回は利用していません。いろいろ試してみてもよさそうですが、一袋でもけっこうな量の種があるうえ、うまく発芽するかどうかは、その時々の土壌や気候の条件もあるので、実験するなら同時撒きしないといけないですよね。



コマツナはほんらいは平畝で、幅広で低い畝に二条か、三条撒きすべしと教本にはあります。
しかし私の畑は粘土質で水はけがすこぶる悪い土地柄で、しかも将来的には主食にできそうなイモ栽培をしたいので、わざと15センチ以上の高い畝に一条撒きにしたのです。畑はそこそこ広いので、畝のあいだの間隔は人ひとり座れるぐらい空けています。これがよかったのか、間引くときがかなり楽で、椅子を移動させながら二、三時間集中できます。土を高く盛っているので、間引きの後の土寄せもしやすいですし。イモやダイコンがそうですが、畝が高いほど深く太く根が張るので作物は大きく育ちます。

高く盛った畝でも雨風で土が流れて、けっこう低くなっていくのです。
風が強い地域の露地栽培で黒マルチなどを張らない場合は、ちょくちょく畝の脇を固めたほうがいいのかも。この畑は草マルチをするまえは畝の脇に生えたスギナを収穫していたので、けっこう土が流れてしまったのです。

やや失敗だったのが種まき時。
土の表面に1センチほどの筋をつけて、まばらに種を落とすべきだったのですが。日暮れが早くて、慌てて撒いたので、第一弾のコマツナ群は一部でかなり密集しすぎていました。慎重に箸の先で根ごと抜いて余った畝へ移植できたので、まあ結果オーライってところでしょうか。



コマツナは発芽するとどんどん育って間引きが追い付かなくなるので、筋蒔きするなら、一週間、二週間時期をずらしながら撒いたほうがいいでしょう。
収穫が途切れなくなります。私も一条蒔きにしていますが、すこし余った種はすでにある株の脇に穴をあけてむりやり埋めています。これも立派に育っています。

余った種を保存するなら、乾燥させたあと紙袋に入れる。
乾燥剤(石灰やシリカゲル)とともにお茶や海苔の筒缶に。ふたをテープで密封して冷蔵庫保存が最適。この畑はあくまで除草作業代わりに野菜づくりをおこなっているので、育たなくなっても、収穫忘れがあっても、肥やしになるからいいやぐらいの感覚ではじめているので、種を余らすことはないかと思いますが覚えておきます。


(2024.12.06)



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