身体を冷やすと病気は治る
一般的に身体を温めると病気は治と考えられている。
病気になる大きな要因の一つに低代謝の状態がある。代謝が低いと体内で生命維持、健康維持の為に行われる酵素反応がうまくいかない。
身体は酵素反応によりエネルギーを作り出したり、老廃物を分解したり、神経伝達を速やかに行うようにできている。
だから、代謝が悪いと低体温になり、血液や組織に老廃物が溜まり、最終的には癌化することになる。
癌は血液の汚れを集める浄化装置である。したがって、癌が悪いのではなく、低代謝、低体温の状態に応じて癌化して身体を生命を守っていることになる。
癌に限らず低代謝状態は、冷えやむくみ、食欲低下、胃腸障害、頭痛、めまいなどの自律神経症状からあらゆる慢性疾患を招くことになる。
東洋医学に於いては、病気は”万病一元瘀血から(血液の汚れ)”と言います。
少なくとも腋窩で36度以上、深部体温で37度以上は必要だと言われている。深部体温37度~39度前後(風邪を引いて発熱した時が人間は最強の免疫力を発揮する。熱を下げてはいけない)が酵素反応がうまく働く温度である。
冷え性の人は低体温で代謝が低い。冷えは万病の元と言えます。
この状態に対して、多くの人は”身体を温めなさい”と言います。
しかし、私はこう言います。”身体を温めてばかりいてはダメだ”
それでは冷え性は治らないし低代謝から脱出はできない。
身体を冷やしなさい。
なぜならば、私たちの身体は、温められると冷やそうと働き、冷やすと温めようと働くからです。
冷え性の人は、厚着をして靴下を2枚履きして、腹巻をしています。それに加えて寝るときは湯たんぽを入れて寝ます。
ずっと身体を温めています。これらの熱はすべて外部からもたらされたものです。自分で作った熱ではありません。
確かに体温は上がるでしょう。しかし、温めるのをやめると冷えます。だから温め続けないといけないということになります。
するとどうなるのかというと、自分で熱をつくる(体温を維持する)力が衰えていきます。
こうやって冷えを改善するどころか、ますます熱を作る力は失われ、ますます冷え性になるわけです。
さらに、冷え性の人はどちらかというと瘦せている人が多いのです。もし太っていたとしても筋肉が非常に少なく脂肪太りしている。
このような人は代謝が悪い状態が当たり前です。そこに外部から熱を加えて代謝を上げると体力的に負担にしかなりません。なにしろ無理やり代謝を上げている状態になるからです。
身体を温めると冷えるというのは、皆さんも経験しています。夏場など暑いときには汗をかいて身体を冷やします。
温泉などに入ると温まりますが、脱衣所で扇風機やクーラーで冷えてしまい具合が悪くなる経験もあると思います。これを防ぐには温泉から上がるときには必ず水風呂に入ることです。
そうすると身体は温めようとするため、ぽかぽかが続き冷えることがありません。
風呂から上がって湯冷めをして風邪を引くのもこういう訳です。
冷え性の人が温泉につかると、使っている時だけ体温は上がりますが、そもそも運動もせず筋肉量も少ないので風呂から上がると冷えます。
温泉、厚着、湯たんぽなどこれらはいずれも根本的な問題は何一つ解決せず、むしろ体温維持の力が失われていき、実際は何も改善しません。
私は身体を冷やしなさいと言いますが、もちろん温めることも必要です。
しかし、身体を根本的に改善(代謝を上げる)しようと思うならば寒冷刺激が必要です。
もちろんただ冷やせば良いという訳ではなく、自ら発熱することが大切です。
どうすればいいのかと言えば、運動すれば良いのです。運動して発熱し筋肉をつける。そうすれば外から温めるのではなく、自らの筋肉が発熱を行うことになり基礎代謝は上がり体温は向上し、酵素反応は正常に働きます。
これによってあなたの身体は冷え性から改善し、快適な状態になるのです。
身体を温めると病気治りません。運動して筋肉を創り、基礎代謝を向上させて、はじめて温泉などがその効果を発揮します。
一番自然で負担がなく効果的な運動はスポーツではなく、ウォーキングです。
そして身体を温めたり、寒冷刺激も行うことです。そうしながら、冷え性の人は厚着していた着物を靴下を薄着に変えていくのです。
そうすれば、冷え性は改善します。
なぜ、風習として滝行や水行、寒中水泳、裸祭りがあるのでしょうか?
考えてみてください。
身体を温めるのではなく、身体を冷やすと病気は治ります。
暑さにも寒さにも適応できる身体。これが健康な身体です。
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