選挙考
日本は民意を反映するシステムである民主主義を取り入れているそうだ。
現在、選挙期間中であり巷では選挙に行きましょうと言われる。
あなたの一票が社会を変えると。
しかし、見渡してみると投票率は軒並み低く30%台であり、10人いたら6人は確実に投票に行かない。
無関心はいけません。必ず選挙に行きましょう。選挙に行かない人は何も言う権利はないなどと言う人がいる。選挙に行かない行為が悪いことのように言われる。
僕は選挙システムの問題であり、それを個人が選挙に行かないから悪いと言うのは、本来の問題をすり替えているとしか考えられない。
しかし、投票率は全く上がらない。
僕の地元では定数6人に対して7人の立候補者がいる。だから、立候補者は必至だ。
さて、なぜ政治に関心が無く、投票率が低いのかを考えいないといけない。
何故関心が低いかと言うと、誰が誰だかわからないからである。
候補者のことを知らない。そして候補者が何をしようとしているのかわからない。
確かに新聞には名前が出て、政策が記載されている。しかし、それを読んだところで、その政策についてその候補者から聞いた訳では無いし、どういう人か知らない。
そもそも、この地域にどのうような問題があるのかさえ認識していない人が多い。
仕事に追われ、子育て、ローンの志原、とにかく生活に追われている。
政治や選挙など関心を持てと言われても、余裕が無い。
そうやって選挙が始まり、テレビや巷では政治に関心を投票率を上げましょう。選挙に行きましょう。あなたの一票がと言われるのだ。
選挙が始まる前から候補者は、交差点などに立ち、地域の行事にこまめに参加してとにかく自分を知ってもらうことが重要だ。
選挙が始まると、名前を憶えてもらうことが第一となるので、街宣車で名前をとにかく叫び、手を振り、たまには車から降りて笑顔で握手をする。
親しみやすさが一番だ。
投票日に選挙に行く人は誰にいれるか決まっている人である。誰にいれるか決まっていない人は、そもそも選挙に行かない選択をする。
何故って、誰にいれていいいのかわからないのに投票に行って一体どうする?(だから僕は以前投票率0%にして選挙制度を破壊せよと主張していた。これは最初から選挙が行われない無投票当選とは違う)
投票の基準は何かというと、まず第一に知っている人ということである。次に地域の人、どの党が推しているのか、仕事と関係があるか、友人から頼まれた、大抵はこのような理由であり、政策を考えて投票する場合は利害関係になる。
選挙に興味を持てと言われても、それは今の選挙のやり方では無理な話。
やり方を一切変えないで、選挙に行きましょうと、選挙にいかないのは市民として県民として権利を放棄しているのと同じことだ。
それはそうかもしれないが、無理な話だろう。
自分で候補者全員の政策や人柄を調べて投票するなどできるはずもない。
そこに何の意味がある。知っている人にしかいれないのだよ。
じゃあ、どうすればいいのかと言えば、選挙期間中テレビで候補者全員で討論をすればいいのだよ。
ずっと特番を組んだらいい。
そうすれば、その人の政策も名前も人柄もわかるだろう。
一日2回ほど毎日流せば良い。
討論とは言うものの、この場合勝ち負けは関係ない。候補者同士の討論ではなく、司会者が公平に話を聞くと言う形で良い。
この場合司会者が重要だ。
県民からの質問を事前に受け付けて、それに答える形を取り入れても良い。
日替わりで、
・少子化対策について
・社会福祉・社会保障について
・経済対策について
・教育について
・環境エネルギー問題について
・農林畜産問題について
などなど、
一週間、テレビでネットで毎日行えば良い。
そうすれば街宣車で名前を叫ぶ必要もないだろう。握手や会合などの出席、挨拶は普段すればいい。
従来の方法だと、選挙に行きましょうと呼びかけたところで、無党派層やそもそも選挙に行かない人が動くはずもない。
そうやって投票率を上げましょう。投票に行かない人はダメだと言われても、何の効果も無い。
行くはずがない。
結局、投票するのは知人や地域の人、利害関係者に限られる。
無党派層や投票に行かない人は、わからんから行かないのだよ。
僕も7人の候補者全員は知らない。どうすれば皆さんを知ることができる?
それは土台無理な話。全員の選挙事務所を回るわけにもいかないだろう。
投票率をあげようと言うのならば、庶民の無関心を責めるのではなく、どうすれば選挙に行くように、政治に関心を持つようにできるかについてシステムから見直さないといけないだろう。
現状では、ただ組織が勝利するだけで、実際にあなたの一票が社会を変えることは一切ありません。
社会を変えるのは、利害関係にある組織、団体だけです。
だから、そんなことに薄々気づいている大衆はそもそも投票に行こうとする気も無いのだろうと僕は思います。
僕には、選挙管理委員会も政治家も、市も県も経済界も誰も、システムを変えるということをしないところを見ると、実際は投票率を上げない、政治に関心を持たない大衆の方が都合が良いと考えているようにしか見えません。
物事に関心を持つ庶民が増えたら、為政者は大変なるからでしょうかね。
民主主義というシステムが全く機能していない。それがこの国現実なのではないでしょうか。
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