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Y:youth part4

Y:youth part4

さて、パート4まできてしまいました。
若き日々というか俳優日記というか、どうせなので高校卒業までは書き連ねようかと思います。

初めから数えるともう7つ目の舞台になります。
演劇部の人ならもっと場数踏んではると思いますが、普通の人としては多目かも。

7つ目の舞台も文化祭で高校になります。
この作品で私は、(自慢です。すみません。)個人演技賞を獲得しました。
思えば個人で獲得した、これが最初で最後の賞です。
個人じゃなければ翌年の舞台美術賞や芸術センターで担当職員として獲得した文化庁芸術祭関西部門大賞などがあるのですが、現在プロフィールに書いているのは、若手演出家コンクール第二次審査通過のみ。(精進せねば)

演目はシェイクスピアの名作「オセロー」。

僕の提案でラム作「シェイクスピア物語」を底本に脚本作りが進められました。
当時僕は何を考えていたのか、落ち込み凹みまくり深く反省する役がやりたくて、「空騒ぎ」のクローディオか、この「オセロー」のキャシオーがやりたかったのです。

 「空騒ぎ」は手っ取り早く言えば、有名な「ロミオとジュリエット」が最後悲劇ではなく、ハッピーエンドで終わるものです。ヒロインが死んだと思っていたのに実は死んでいない、というのは一緒で最後は修道士の計らいでハッピーエンドになります。

 「ロミジュリ」はロミオがジュリエットが死んだら生きていけない、と死んでしまうから悲劇になるんですけど、クローディオはヒロインのヒーロー(本当にこういう名前です)に瓜二つの姪と結婚するということを承諾し、実はその姪がヒーローで、ということで悲劇にならなかったのです。紙一重の差で悲劇にも喜劇にもなるなあ、と思いました。

 なにはともあれ、クローディオが自分の愚かさのせいでヒーローが死んだととても後悔するシーンがとてもやりたかったのです。

 「オセロー」のキャシオーは、ムーア人オセロー将軍の副官で、酒に酔って騒ぎを起こし、副官から外されてしまうのです。
そして、またこの役も自分の愚かさを深く反省して落ち込み、オセローの妻デズデモーナにとりなしを求め、オセローを嫉妬の渦へと巻き込んでいくのです。

 二人とも、もちろんドン・ジョン、イアーゴーという二人の悪人の悪巧みのせいで罠にはめられるのだが、やはり愚かだと思うのです。
お人よしで優男という役どころは、確かにやりやすいのだが、何であんなにやりたかったのだろう。
今でもこの二役はやってみたいのだけれど。

 寄り道はこれくらいにします。
自分たちで脚本を作ったので、30分の持ち時間しかないのに、かなり出番を作りました。
 友人たちの策略で思わぬビアンカとのラブシーンを入れられた以外は、念入りに凹むシーンを創ることができ、楽しくやることができました。

このとき学んだのは、心の中のセリフを創ることです。
セリフを増やすと言うことは出来ないと思っていたので、セリフがないシーンでもキャシオーの心情を表現しようと、オセローが喋っている間も、他の人たちが芝居をしている間も、かまわず自分の演技を続けました。そしてそれを支える心の中のセリフを決めてそれを心の中で喋りながら幾分大げさな身振りで(体育館は広いのです)落ち込んだのです。
多分そこら辺りが賞を取れた原因ではないかと。

 他の人との演技でも、色々工夫をしていました。デズデモーナの手をわざわざ取ってお礼を言ったり、酔って暴れるシーンでもどのようにすると危険じゃなくけんかに見せられるのか、など観客を意識した演技をやれ始めています。

 今考えるととても自己中心的な役者でしたね。
主役を食ってやると公言してましたから。
個人演技賞を取る、とも。
ビデオで見ると赤面するほどクサイ演技なんですけどね。

当時は理由なき自信がものすごくありました。
取ると言ったものは取ったし(資格マニアでした。と言ってもとったのは二つぐらい)、やりたいと思ったことはみんなやってました。

バレーボールの地域チームに入り、草サッカーチームを作って試合を組み、バンドを組んで第2ステージに“Outsider”として出演し、
第3ステージに出てピアノを弾き、文化祭で3つある全ステージに出演しました。(第1ステージは体育館、第2ステージは視聴覚室、第3ステージは音楽室です)

今考えると相当目立ちだがりな感じですね。1年なのに。
よくしめられなかったなあ。いい高校だ。
ここから1年たつたびに活動は尻すぼみになっていきます。

高校二年の文化祭では、バンドはせず、第三ステージだけ出ることに。

まあ、去年の反省はあったので、できるだけ目立たないようにと思っていたのです。

が、美人の先輩に言いくるめられてピアノだけ弾くことに…。

もちろん演劇は創りました。舞台監督としてです。

舞台監督=ステージマネージャーという言葉どおり、舞台に関るすべてのことを取り仕切る役です。タイムキーピングをし、舞台転換をはじめ、本番中に起こる全ての出来事について取り仕切る役です。

中三のときの失敗の経験と、もともと仕切りたかったということに気づいて、今回は舞台監督に志願したのです。
高校も演劇部が強い時期に揃えたのか、機材もあり、照明・音響・舞台・舞台監督の各部署のマニュアルもあって本格的でした。
その反面、会場でのリハーサル時間は短く、よっぽど準備してないとばたばたとして終わりで、通しで稽古できるクラスは皆無でした。照明卓や音響卓も、ダンボールでフェーダーを創って練習していました。
そこで、絶対に完璧なリハーサルをやってやろう、と意気込んでいました。
まあ、結果は半分ぐらいしか出来なかったんですが。

さて、これでは俳優人生じゃないじゃん。
ということになります。

実はこのあと、出ることになるのです・・・。
続きは次回に。
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