パソコンとかプリンタとか、電子機器でときおり聞くユーティリティーです。
意味は「有用, 効用, 実用」つまり便利なものです。
そういえば utility player って、いくつものポジションをこなせる選手として言いますよね。
サッカーでも野球でも。
漫画シュートの平松君とか大好きでしたね。まあ彼は基本フォワードですけれど。
僕はバレーボールをやっていたんで、昔なら青山繁選手とかイタリア代表のパピ・サムエルとかが好きでした。
今なら女子ですけど木村沙織選手とかかな。僕の記憶が正しければ彼女は日本代表に最初に選ばれたときはセッターでした。
先日、試合を観に行ったんですが、ほんとにうまい。
えー、演劇の話をします。
utility man というと端役のことらしいです。
でもなんとなくなんでもできる人のイメージですよね。
演出家として俳優の好みを聞かれると、「柔らかい人」と答えます。
粘土のようにこねてさまざまな形になる。
同時に、見ていて飽きのこない人ですね。
ちょうど赤ちゃんってほんとに見ててあきません。
あんな感じでしょうか。
俳優さんたちも、多くはカメレオンのようにいろんな、多様な役を演じたい、と言われる方が映画の世界まで行っても多い気がします。
実際、いい俳優は出演作ごとに違う顔を見せてくれます。
ラッセル・クロウとかアンジェリーナ・ジョリーとかケイト・ウインスレットとか。(一応豪米英と並べてみました。あ、日本を忘れた)
でも、僕は違います。
僕は基本的に優男が良いと思ってます。それしか演じなくて結構だと。
実は、トラウマとなっている映像作品があります。
その昔京都の松竹撮影所には京都映画塾というところがあって、そこの卒業制作の「権太」という作品に出演させていただいたんですね。
ちなみに権太役は元ワンダリングパーティーの中村健さんでした。
そして、僕は中村さんを数人で囲んで足蹴にする雲助。
初の悪役ということで、ゲイリー・オールドマンばりの悪役をやろうと勇んでいきましたけど、なれない衣装に、何度も同じシーンを取ったり、そこにものがないのに芝居をしなければならないといった映像特有のしんどさに、わずかな出演シーンであるにもかかわらず、疲れました。
それでも、完成したという連絡が来て、京都文化博物館での上映を観に行きました。
そこには・・・、キレにキレまくったゲイリーオールドマン(レオンの悪役かな、イメージとしては)なんか、微塵もなく、ただの優男がいるだけでした。
ショックでしたね、ほんと。
まあ、顔立ちもあるんだとは思いますけど、性格が甘ちゃんなんだろうとも思います。
後輩にすら甘えただと見抜かれますから。
まあ、伊達に12年末っ子をやってないですからね。(妹が生まれなければとんでもないだめ人間になっているところでした)
生徒たちに家族のエチュードをさせたりしても、あ、こいつ兄弟居るな、とか、あ、上だとか、下だとか、見抜けますから。
やはり、訓練してないとにじみ出てくるものは変えられません。
あー、今回は演出家の視点は、ほんの数行でした。ごめんなさい。
と、いうことで、今回は特別編で「俳優の眼」でした。
なぜかというと
先週の前振りが実は複線で、なんと、俳優のオファーが来ました。
プロフィールにしつこく俳優って書き続けてきてよかった。
前回公演「ハーフ」以来2年ぶり、そして他の人の演出を受けるとなるともう8年ぶりぐらいです。
8月7-9日に大阪の一心寺シアターで劇団アルファーさんの「爺さんの空」という舞台に客演します。
詳細は、プロデューサーズボイスでお知らせしますが、俳優マツウラユウのファンの方はぜひ予定を空けておいてください。
今回は、どうやらある程度悪役のようです。
特攻隊のお話のようで、不安や恐怖に勝てず部下に八つ当たりする大尉らしいです。
やれるのだろうか・・・。やらねばな。
ユーティリティーとまでいかずとも。
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