「新面目」日記

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「継之助」と「上杉鷹山」@「峠 最後のサムライ」⑤

2022-07-06 19:45:14 | 日記
以下は、6月にあった某読書会に寄せた文章です。
「峠」で忘れられないことばがあります。原作者である司馬遼太郎が文学碑に寄せた「武士の世の終焉にあたって、長岡藩ほどその最後をみごとに表現しきった集団はない。運命の負を甘受し、そのことによって歴史にむかって語りつづける道をえらんだ。」です。一方で、「最後のみごとな表現」に巻き込まれた結果、生きたかったのに死を余儀なくされたり、家を焼かれたりした人は、やはり浮かばれないという思いも禁じ得ません。同じ封建制・江戸時代の「リーダー」でありながら、「有形無形に自己を支えてくれる藩にいる市井の者たち」に「敬虔な心情を捧げたいと願った」と若松英輔が評する上杉鷹山とは対照的で、この違いを、後世の市井の人にほかならない私たちはどう受け止め、どう評価するのか考えてみたい。
〈追記〉写真は百日紅で花言葉は「雄弁」「愛嬌」「不用意」「あなたを信じる」。継之助にふさわしいような。

「徳川慶喜」終焉の地@「峠 最後のサムライ」④

2022-07-06 18:15:38 | 日記
蔵前から都バスに乗って春日二丁目停留所で下車。自宅までの道中、徳川慶喜終焉の地で一礼し、坂をくだる。慶喜は「峠 最後のサムライ」の冒頭に登場。演じたのは東出昌大さんでした。徒歩20分ほどのところにはやはり冒頭に出てきた水戸黄門ゆかりの小石川後楽園があります。1カ月ほど前に訪れたときは花菖蒲が盛りでした。

蔵前のカクウチで「継さ」に献杯「峠 最後のサムライ」②

2022-07-06 17:02:17 | 日記
興奮さめやらぬ5時間後、会社帰りに蔵前の「カクウチフタバ」へ。ハートランド(小)で継之助をはじめとする故郷長岡の先人に献杯しました。継之助役の役所広司、妻すが役の松たか子とも好演で、役所さんは長岡市名誉市民に推挙したい。山本五十六も演じているわけですし。

みごとな「挽歌」「供養」@「峠 最後のサムライ」①

2022-07-06 16:34:26 | 日記
代休(半休)にした午前中、丸の内ピカデリーで「峠 最後のサムライ」を鑑賞。舞台の地元出身で思い入れのある人間として涙なしには見られませんでした。不本意ながらも戦端を開かざるを得なかった越後長岡藩家老・河井継之助と戦火に巻き込まれた市井の人々へのみごとな挽歌・供養になる作品でした。「戦闘シーンがちゃちい」的なコメントがネットで散見されますが、お門違いもいいところ。戦争そのものが主題ではないのですから。
〈追記①〉写真の百日紅の花言葉は「雄弁」「愛嬌」「不用意」「あなたを信じる」。継之助にぴったりな花に思えてなりません。
〈追記②〉20年近く前に中村勘三郎が河井継之助を演じました。好演でしたが、役者本人の朗らかさは偏屈な継之助とは相いれない感なきにしもあらず。その点は役所広司のほうがマッチしているかと。