蔵前のカクウチフタバからの帰路、バス停三筋二丁目すぐそばにある和菓子店「栄久堂」。最初に立ち寄ったときはアユを模した菓子、2回目は水羊羹を購入しました。「へーっ」と思ったのは水羊羹のときで、添えられていた葉っぱがよくあるプラスチック製ではなく、本物のサクラ(おそらく)の葉だったことです。
〈以下、本書についての紀伊国屋書店サイトから抜粋〉
ついに帰還できず、異国の丘に人知れず眠る、無名戦士の名前を掘り起こした、祈りと鎮魂の紙碑。一市井人が決意し、生涯を懸けて達成した、壮大な生と死の記録。吉川英治文化賞、日本自費出版文化賞大賞受賞。
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「一市井人」こそ糸魚川市出身の村山常雄さんです。
「俘虜記」の著者、大岡昇平についての思い出を綴ったあと日テレのニュースエブリイを視聴していたら、かつてシベリアに抑留された99歳が出演。当時の主食だったという「黒パン」をいまも毎日たべていて、黒パンはなんとスーパー「三浦屋」に並んでいる「サンドリヨン」の黒パンでビックリ。というわけで久しぶりに小説「黒パン俘虜記」を思い出しました。同書はたしか胡桃沢耕史の直木賞受賞作。未読ですが記憶に残っています。ちなみに「サンドリヨン」は秋田県のベーカリーで、「シンデレラ」と同じ意味のフランス語に由来するらしいです。
新聞の書評で「俘虜記」が取り上げられていました。フィリピンで従軍した大岡昇平の代表作のひとつ。37年前の太平洋戦争開戦記念日に成城の大岡宅を訪れて話を聞いたときは、夫人が紅茶を出してもてなしてくれました。しかし、「文学界」連載中の「成城だより」には大学生一行の来訪に触れたくだりは1行もありませんでした。