《以下引用》
「9月の自民党総裁選への不出馬を表明した福田康夫元官房長官が側近議員に対し、北朝鮮のミサイル発射問題を理由に今月3日時点で出馬見送りの考えを通告していたことが22日わかった。ミサイル問題で安倍晋三官房長官が対策の前面に出た場合、総裁選での対決は得策でない、との判断が強く働いたとみられる。また、小泉純一郎首相の靖国神社への参拝問題が総裁選の争点として先鋭化することの懸念などから先月から出馬には慎重姿勢に傾き、今月21日の正式な不出馬表明は森派会長の森喜朗前首相の勧めによるものだった。「ミサイル」「靖国」の外交課題が複雑に絡んだ選択だった」(7月23日『毎日新聞』)
自民党の総裁選とはいえ、国の責任者を選ぶ選挙につながる。小泉政治によって右に大きく触れた針を、福田さんだったら少なくとも真ん中の位置に戻してくれるのではないか、という大方の気分はこれで吹き飛んだ。
これで小泉よりはましになるだろう、という漠とした期待(?)は、安倍独走気配で不安に代わる。見た目のかっこよさで選んだり選ばれたりでは、日本の政治は救われない。
北朝鮮によるミサイル発射に抗議して、経済制裁だ、安保理決議だ、と気色ばんだものの、結果的には、安倍外交は失速、日本もまあよくやったがねえ、ぐらいが世界の評価だ。ここを読み間違えてはいけない。
靖国参拝だって、詣るのか詣らぬのか、世間の案配を見て、では政治家として悲しすぎる。誰が考えたってアジア外交は閉塞している。まずこの問題を優先して、その上で行くなら行く、行かぬなら行かぬという決断を、その理由と共に国民の前ではっきりさせるべきではないか。
それに、社会の格差をどう縮めていくのか。それへの処方箋も曖昧なままだ。最も、安倍先行で自民党もそれでよし、とするならば、小沢民主党の株も大いに上がるというものだろう。それはそれで大変結構なことでもある。
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