1)アルカイダ 2)タリバン 3)イスラム原理主義の最右翼グループ。だが、このほかにも4)ムシャラフ政権内の軍・情報関係者。
1)2)3)は最も容易な想像ではある。というのも、BBは、一貫してイスラム過激派(アルカイダ、原理主義者)の徹底取り締まりを主張してきた。10月に帰国した際、BBは自爆テロに遭遇、サポーターら139人が死亡するという悲劇に見舞われた。だからこそ、彼らの取り締まりと自らの身の安全をムシャラフ大統領に訴えてきた。逆に言えば、1)2)3)のいずれかがBBを殺そうとすれば、その動機を持っていた。
BBの過激派徹底取り締まり発言は、別の見方をすればムシャラフ政権の過激派対策の甘さに対する批判でもある。そのことからムシャラフ政権内の誰かが仕組んだ「陰謀」ではないか、という推測も成り立つ。つまり、来年1月8日の総選挙では、ムシャラフ政権単独での多数派獲得は不可能と言われてきた。そこでアメリカのブッシュ政権さえもPPPとの連立を盛んに主張していた。
ブッシュのムシャラフに対するうるさいほどの口ぶりには嫌気がさすが、PPPの票は欲しい。ここでBBを亡き者にすればPPPへの同情票が増え、連立政権も可能になり、ひいてはムシャラフ政権も安定するという筋書きだ。荒唐無稽な筋書きだろうか。
だがこの「陰謀説」で最も大事なことは、BB暗殺の検証に一切漏れがあってはならない、ということだろう。下手な芝居でもともとがバレバレになれば、ムシャラフ政権自体が崩壊する。そうなればイスラム原理主義は一気に復活し、パキスタンの「悪夢」が始まる。
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