まずは以下の記事から。
《以下引用》
「パキスタン連立与党の第2党、イスラム教徒連盟シャリフ派(PML―N)は12日、内閣から同党所属の全閣僚を引き揚げ、第1党パキスタン人民党(PPP)との連立を解消すると発表した。前最高裁長官の復職をめぐるPPPとの路線対立が解けなかったため。3月末に発足した連立は1カ月あまりで崩壊することになり、パキスタン政局は再び流動化しかねない」(5月13日『ニッケイネット』)
せっかく連立政権ができて、国民に人気のないムシャラフ政権を変えるチャンスだったのに、と地団駄を踏んでいるのは、PPPに投票をした有権者だろう。ザルダリという故ブット元首相の夫の「横やり」がこのような事態を生んだ。
もともと前最高裁長官を更迭したのは、自身の大統領就任の正当性に疑義を挟んだムシャラフ氏だった。軍服を脱ぐといってはその場を凌いできたムシャラフ氏に、それは憲法違反ですよ、とチョウードリー最高裁長官は突きつけた。それを封殺したのがムシャラフ大統領だった。
ザルダリ氏は自身の横領事件が蒸し返され、その結果、権力を剥奪されることを恐れた、というのがもっぱらの噂だ。正義を不正義で覆したということだ。これでは有権者がたまらない。
パキスタンに民主化はこれでまた遅れるに違いない。何とも情けない事態ではある。
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