《以下引用》
「国連安全保障理事会は19日午後(日本時間20日午前)、アフガニスタンに展開する国際治安支援部隊(ISAF)の任務を1年間延長し、日本の海上自衛隊がインド洋で参加する多国籍軍の海上阻止行動への謝意を初めて明記した決議案を賛成14、棄権1(ロシア)で採択した。海自派遣の根拠となるテロ対策特別措置法の11月1日の期限切れが迫るなか、決議の前文に示された「謝意」の解釈をめぐり、日本国内の論議はいっそう高まりそうだ。(中略)棄権したロシアのチュルキン国連大使は採決前の演説で「海上阻止部門に関する新たな表現が明確さを欠いている」「海上阻止部門はアフガンでのテロ掃討にのみ必要であり、ほかの目的に使われるべきではない」と述べた」(9月20日『読売新聞』)
同じアフガン戦争関連だから、前文で謝意を挿入するのは問題なかろう、というのが、アメリカやイギリスなどに協力を依頼した日本の判断だった。だが、ロシアは喝破したというべきだろう。
国連お墨付きのISAFの期間延長は、現状のアフガンにあっては必要不可欠な手続きだった。そこに、ブッシュ政権が始めた〈テロとの戦争〉に、同盟が大事という〈情緒〉から参加した日本は、海上での給油活動を維持するために、ISAF延長決議に便乗した。安保理で全会一致で可決されれば、国連も日本の活動を認めたではないか、という論法だ。
延長は可決された。日本の海上活動に対する謝意も盛り込まれた。しかしロシアが棄権したことで、めでたさも半分、で終わった。というよりも新総理誕生後の臨時国会での火種が増えたということだ。論戦に火がついた、というべきだろう。
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