《以下引用》
「安倍首相は30日午前の自民党役員会で「残念な結果になった。支援してもらった人に申し訳ない。国民の声を受け止めながら今後も責任を果たしていく」と続投を正式に表明した。これに対し、中川秀直幹事長が「総裁・総理としての決意を一丸となって支え、進んでいこう」と述べ、役員らが一致して首相を支持する方針を決めた。これに続いて、自民、公明両党の幹事長、国対委員長が30日昼、国会内で会談し、安倍首相を支えて、連立を維持していく方針を確認した」(7月30日『朝日新聞』)
残念、申し訳ない、はいい。問題は「国民の声を受け止めながら今後も責任を果たしていく」くだりだ。国民の声は、阿倍政治にノーを突きつけたものだ。つまり憲法改正も教育改革も、美しい日本も含めてと理解すべきことだ。
ところが、そういう自身の基本政策と今回の大敗は関係ない、有権者は年金や、カネと政治、格差問題にノーを突きつけたのであり、だから改革に向けて、戦後レジームからの脱出を目指して責任を果たしていく、と述べる。
高邁な政治理念は必要なことだ。問題はその高邁な理念の一方で、現実的な、たとえばカネと政治では、最小限の説明責任しか果たさない閣僚を庇ったり、年金対策では選挙向けと明らかにわかるような「おいしい話」を連発したり、そういう発想、そういう政治姿勢にノーの声を発したのだ、ということがなぜわからないのか。
このままいけば、阿倍政権の行く先は衆院の解散総選挙である。これはまた阿倍政権にとっては最悪の選択につながる。墓穴を掘る、とはこのようなことをいうのであろう。
別な言葉で言えば、政治指導者としてのリーダーシップの欠如である。
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