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Re-Set by yoshioka ko

■4月1日放送 NHK・BSドキュメンタリーのご案内

 写真はイラク出兵を拒否したアメリカ陸軍キャサリン・ジャシンスキー上等兵。彼女はいまは軍事裁判を待つ身である。(詳細は下欄の「放送のご案内」を参照下さい)

 イラク戦争の大義のなさがまたひとつ浮き彫りになった。ブッシュ政権は開戦以前から、何が何でもイラクのフセイン政権を倒す決意を固めていた、というのだ。

《以下引用》
 「27日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、イラク戦争開戦より1カ月半余り前の2003年1月31日、ブッシュ米大統領がブレア英首相との首脳会談で、国連安全保障理事会で武力行使容認決議案が採択されなくても開戦する決意を伝えていたと報じた。
 会談で大統領は、開戦予定日として3月10日を指定、フセイン大統領(当時)暗殺計画に言及したという。
 会談に出席していた、ブレア英首相の当時の外交政策顧問デービッド・マニング氏の覚書内容として伝えた。覚書の概要はこれまでも一部で報じられていたが、詳細に伝えられたのは初めて」(3月28日『共同通信』)

 イラクはいま内戦状態である。シーア派とスンニ派というイスラム同士の主導権を巡る争いは、自爆や銃撃戦を交えた本格的な内戦に発展している。そのような中では、アメリカ軍は傍観するしかない。どちらかに味方をするような態度を取れば、火に油を注ぐようなことになるからだ。

 いまやアメリカ軍は引くに引けない立場に置かれている。ブッシュ大統領は、自分の任期中にはアメリカ軍の撤退はあり得ない、との発言をし始めたが、これは強気の発言というよりも、引くに引けないのだ。
 
 さて、そのアメリカ軍である。ことにイラクの治安を担う陸軍では、出兵を拒否する兵士たちが増え続けている。彼らはなぜ拒否するのか?

 その実情を昨年末と今年1月と2月にアメリカで取材したものが放送されます。
題して『出兵を拒否した者たち~アメリカ軍兵士・3人のケース~』です。是非ご高覧下さい。

●放送のご案内
【番組名】
 BSドキュメンタリー(50分)
【放送日】
 初回放送 :2006年4月1日(土)22:10~ NHK・BS①)

 再放送予定:2006年4月9日(日)10:10~ NHK・BS①)
         2006年4月10日(月)18:10~ NHK・BS①)

【内容】
 イラク開戦から3年。そのイラクでは治安は一向に改善されず、アメリカが求めたはずの民主化や自由への道のりは、容易ではありません。撤退のめども立たない中で、イラクに派遣されたアメリカ兵の犠牲者も増え続け、戦死者は2340人を超しました。いまも日々2人以上の兵士が先頭や路上に仕掛けられた爆弾などの犠牲になっています。

 今年1月31日、全米に中継された一般教書演説で、ブッシュ大統領はイラク駐留の継続を強調しました。しかし、お膝元のアメリカでは出兵を拒否し、基地から脱走する兵士も多く、ペンタゴンが認めた2001年度から2004年度まで4年間の数字でも、1万5000人もの兵士たちが基地に戻っていません。

 また兵士の権利として認められている〈良心的兵役拒否〉を理由に除隊を申し出る兵士も増え、彼らを支援している弁護士グループがまとめた数字では、やはりこの4年間で270件に上るといいます。

 とはいえ、除隊申請には時間がかかり、多くは軍事裁判に付されるなど、必ずしも兵士たちにとっては思った通りに進むわけではありません。というのも、徴兵制から志願兵制に変わっているいま、戦争や戦闘を目的とする軍の役割を知った上で契約したはずだ、と受け止められてしまう可能性もあるため、一切の戦争には反対だ、と証明することの難しさもあります。

 番組では、出兵を拒否し、軍事裁判で有罪とされたカミーロ・メヒア軍曹とケビン・ベンダーマン軍曹の2人とその関係者、そしていま現在軍事裁判を待つ身となっている女性兵士、キャサリン・ジャシンスキー上等兵の姿を追いながら、彼らはなぜ出兵を拒否したのか、軍事裁判の過程で何を訴えたのか、そして出兵拒否によってどのような事態に見舞われたのかを取材、長引くイラク駐留によるアメリカ軍兵士たちの一断面を見ます。

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