ネット先進国のアメリカも、地方に行けば多少不便になったりもする。泊まるホテルによっては高速インターネットの設備がなくて、ダイアルアップで接続をしなければならなかったり、ブロードバンドの設備は整っているけれども、有料であったり、逆に中堅どころのモーテルが客寄せ用のサービスとして高速インターネット無料といったサービスをしていたりと、形は様々だが、どういう訳かここ1週間はアップロードができなかった。
ウイスコンシン州の片田舎で、成果はなかったけれどもハンティングに同行した翌日、ジョージア州アトランタに飛び、そこから車でハインズビルという基地のある街に移動した。基地によって栄えてきた街で、住民にとっては基地は大きな雇用の場所でもある。そんな街で、ある兵士の奥さんの話中心に聞きながら過ごした。
この街に来た日の夜9時から、テレビは大統領恒例の年頭教書発表を中継した。中間選挙を控えているブッシュ大統領は、この演説でイラクからの撤退をいうのかとも思ったが、全く逆だった。イラクの民主化がなるまでアメリカ軍は駐留し続けるという強硬な話だった。この強硬さが、共和党にとって吉と出るか凶と出るかはこれから次第、というところか。
ハインズビルで2日間を過ごし、今度は4時間ほどかけて車でオーガスタに移動。さらに翌日は飛行機でマイアミに移動。マイアミは常夏。アメリカ北部の各地からの観光客でホテルはどこも満杯だ、ということだった。
マイアミに2泊したあと、再びジョージア州のコロンバスに戻った。戻った、というのは今年の正月早々に一度来ていたからだ。ここでひとりの女性兵士と再会した。元気そうで何よりだったが、これから先1年ぐらいは、彼女にとっては人生の試練の日々になるのかもしれない。
そして今日、コロンバスを出て、アトランタからワシントンDCに着いたというわけだった。17日間、東西・南北とアメリカ合衆国を移動しながら過ごしたアメリカの旅もあと2日。この旅で考え続けたことは、ひと言で言えば「国家と個人」ということである。
いつだったか、イラクで人質となった日本人の若者3人の行動について、政府=国家が、「自己責任」という言葉を使って彼らを非難した。同調した言論や世論もあったが、もしそうであるならば、個人は国家に優先する、という論理があっても良かったはずである。個人の責任は個人が取る、その代わり個人は国家に従わないこともあり得るのだ、と。
イラク戦争を巡っていまアメリカで起こり始めていることは、そういうことである。そういう実情を見て回った。明日はその総仕上げとして、ある人物に会おうと思っている。
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