ここ数回の青空マルシェ通いで気になる商品があった。
それは、「橄欖」。
普通に訳せば「オリーブ」なんだけど、中国で言う「橄欖」は往々にして別のものを指す。
果物屋に売られていた「甘草橄欖」はこんな感じのもの。
これは甘草の煮汁に浸けたもの。
どうやって食べるのか聞くと、そのままたべるそう。
家に帰って調べて見る。
まず、「橄欖」とは?
Wikipediaには、
「カイラン(橄欖、canarium album)はインドシナの原産で、江戸時代に日本に渡来し、種子島などで栽培され、果実を生食に、また、タネも食用にしたり油を搾ったりする。それらの利用法がオリーブに似ているため、オリーブのことを漢字で「橄欖」と当てることがあるが、全く別科の植物である。」
とある。
やっぱり別物なのねぇ~
橄欖は、学名:Canarium album、被子植物、真正双葉植物、バラ類、無患子(ムクロジ)目、橄欖(カイラン)科、橄欖属、橄欖(カイラン)。
原産は東南アジア。中国では、広東、広西、福建、台湾、浙江、四川が生産地。福建省が国内最大生産量。広東・潮仙も伝統生産地域である。
果実は、清々しい香りのある、ちょっぴり苦くでも甘い食用果物。生食可。煎じたり、乾燥させたり、甘草などと合わせた菓子などにしたりする。
種には、油分が多く含まれ、広東潮仙あたりでは、種を炒飯の材料として用い、特別な風味を持つご馳走である。
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それに対して、我々が知っているオリーブの正式な中国名は「油橄欖」と言う。
オリーブは、学名:Olea europaea、被子植物、真正双葉植物、キク類、シソ目、木犀(モクセイ)科、オリーブ属、オリーブ。
原産は東地中海沿岸地域。隣接する東南ヨーロッパ、西アジア、北アフリカ沿海地域、イラン北部が生産地。地中海地区の主要農産物。
果実は、オリーブオイルやピクルスを作るのに用いる。
種から作られる油はオリーブ核油(olive kernel oil)といい、オリーブ油より品質が劣る。
やっぱり違うんだねぇ~。ガッテン
「甘草橄欖」は、喉を潤し、咳止めになる秋冬の健康食品なんですと。
橄欖は、栄養豊富で人体に必要なアミノ酸を17種類含有しており、果肉はカルシウム、ビタミンCが豊富で、「天堂之果_天上の果物」と呼ばれ、むかーーしから蜜漬などにされていたそうな。
「甘草橄欖」は、生橄欖の苦みや酸っぱさを解決する民間で受け継がれた伝統的な加工法なんだと。
作り方は簡単で、
1. 青橄欖1kgを準備、炭酸に30分ほど漬け、皮にある油分を取り除く。
2. ザルにあげ水気をきる。
3. 2を沸騰させたお湯(火からおろしたもの)に2分ほど浸す。目的は、消毒と橄欖の渋みを取り除くこと。
4. 冷水に3を通し、橄欖を冷ます、その後、ザルに広げ太陽の下で数時間干す。
5. 鍋に1200ccの水を入れ、良く洗った甘草50gを入れ、弱火で1時間煮る。そのあと、甘草を取りだし、砂糖200g、塩100gを入れひと煮立ちさせ、火を止める。
6. 4の橄欖を5で作った甘草汁に入れ、水温に戻るまで浸す。
7. 冷めた6を瓶に移し蓋をして、一日以上置く。
8. 1日経った後から食べられます。漬ければ浸けるほど美味しい。
※甘草粉と餅粉を弱火で数分炒ったものを8にまぶし、天日で2日ほど干してから食べるのも美味しいらしい。
売っていたのは8の状態のものだと思われ~
今度、青空マルシェで見つけたら買ってみよ~っと( ̄▽ ̄)
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