この「世界サブカルチャー史」シリーズはとても面白くタメになるので、見逃した方はぜひNHKオンデマンドでチェックしてみて下さい。
特にこの「アメリカ 闘争の60s」はお勧めで、「日本 闘争の60s」は言うまでもなくアメリカに影響されたモノでした。
「60s」と言えば英語の歌が世界を席巻した年代で、そうした熱い歌は「闘争」によって生まれました。
これについては、次回に「ライト-リバイバル-パーティー(光復党)」のアルバム「60s Light」としてまとめる予定で、今回はもう一つのサブカルチャーの華、映画をフィーチャーいたします。
60年代の闘争を描いた映画では、まずこの「グローリー」が必見かと思います。
当時の黒人には選挙権すらなく、2等国民として虐げられていた中で、「公民権」を求めて闘い勝利を修めた実話です。
同じく「栄光」というタイトルの、南北戦争に於ける黒人部隊を描いた作品もお勧めです。
若い頃のデンゼル・ワシントンの演技が光っており、こちらも実話を描いています。
こうした闘争の映画はアメリカでは数知れず生まれており、アメリカの歴史は闘争によって形作られたと言っても過言ではありません。
特に奴隷として差別されて来た黒人の闘争は熱く、わたしは今回「Sun」の物語でそれを取り入れるつもりです。
これはヒッピー-ムーブメントに参加したアダムとイブ(黒人の兄妹)を描くコトで、「闘争の60年代」に2人はまだ十才位の子供でしたが、それでも周りの闘争の影響を強く受けて育ったとします。
そんな2人はヒッピーの聖地、ホピ-ホテヴィラで秀祥(しゅうしゃん)と一緒に活躍し、「12使徒」と成って「銀河鉄道」のキップを手にします。
この2人の活躍は人種の壁を乗り越えたコトで、兄妹で合わせて100人もの子孫を産み育てたとしました。
そんな「アダムとイブの子孫」の肌の色はみんな違っており、それはヒッピー-ムーブメントの核心だったフリー-セックスによりました。
2人はそれを北インドにも広め、チベット人との混血児も数多く育てました。
話が飛んでしまいましたが、2人の「銀河鉄道の旅」はまた後で物語るとします。
ここでは最後に、日米間の「闘争の60年代」を描いた傑作として、池澤夏樹「カデナ」を紹介して締めます。
これはベトナム戦争に駆り出された貧しい米兵達と、沖縄の若者達の友情の物語で、兵士達の逃亡をウチナンチューが支援します。
その逃亡劇では当然ロマンスも生まれ、黒人兵とウチナンチューの間に子供が誕生します。
こうした「運命の子」をジャクソン-ブラウンは「A child in these hills (これらの丘の子供たち)」で謳っていますが、彼等には「銀河鉄道」に乗って天界に転生するチャンスが、普通よりも多く与えられている気がいたします。