こうした古老達は70年前の天安門事件を経験しており、特に90歳以上の古老達は多くの同級生をこの事件で失っており、先に逝った彼等ともう一度合う気持ちで「中南海占拠」の革命運動に参加しました。
人生の最期の時を迎えた古老達に恐れるモノは無く、70年前と同じ様に民主化運動に命を捧げられるコトを喜び、党の奴隷のまま生涯を終えるコトをハッキリと拒絶します。
郭総長の次にマイクを取ったこれら古老達の演説は、学生達の心にとても深い感銘を与え、70年の時を超えた連帯が生まれます。
古老達の言葉で特に学生達の心に刺さったのは、「人はみな結局は平等で、特権階級が支配する社会には必ず矛盾が生じる」と云う話で、その具体例を古老達は数多く挙げます。
その矛盾は経済面で顕著に現れており、近未来の中国では今以上に経済が低迷し、それは明らかに官僚制度の腐敗に依りました。特に象徴的な例を挙げれば、全土が国有の土地を転がして儲けていた官僚達は、不動産バブルが弾ける前に資産を外国に移して高飛びしました。
不動産以外の経済活動も似たような道をたどり、官僚達が牛耳る企業には腐敗が付きまとって、国際競争力は得られずに中国経済は低迷します。
計画経済の優位性を唱え続ける中国共産党は建前として経済の自由化を認められず、その結果大卒の失業者数はダントツで世界最多を更新し続けます。
こうした経済状況下では革命が避けられず、それを如何にソフトランディングに導くかが討論会の主要テーマとなります。