どうも、今回は自衛隊について。
今春の防衛大卒業生の自衛官任官拒否が、過去二番目に多かったそうです。
毎日新聞「自衛官任官拒否72人、過去2番目の多さ 防衛相「極めて残念」」(https://mainichi.jp/articles/20220329/k00/00m/040/177000c)
過去最多だったのは1990年の94人で、おそらく湾岸危機の影響かと。今回はウクライナ情勢が原因でしょうか。
ただでさえ自衛官志望者が減少傾向にあり、現役自衛官の高齢化も進んでいる中で、これは防衛省のキャリア官僚の諸君も頭を抱えているんじゃないですかねえ。いやあ、笑いが止まりませんな。
私が何故、自衛隊にムカついているかと言いますとね。最近、自衛隊が新たな弾圧対象として反戦デモを挙げていることが発覚したからなんですよ。
東京新聞「反戦デモは「武力攻撃事態」の一歩手前? 防衛省がテロやサイバー攻撃と同一視した行政文書作成 保存期間経過前に廃棄」(https://www.tokyo-np.co.jp/article/168785)
反戦デモ弾圧なんて、今まさにロシア政府がやっていることと同じですよ。
さて、2015年夏ごろ、反安保・解釈改憲反対のデモや集会が全国的に盛り上がりましたねえ。私の街でも駅前などで集会が何度かありまして、せっかくなので聞きに言ったことがありました。
集会では、学生たちが弁士として群衆の前に現れましてね。1人ずつスピーチをしてくれたんですが、その中に自衛官志望の学生がいたんですね。
彼は「解釈改憲によって集団的自衛権が認められ、自衛隊が米国のための戦争に駆り出されるようになるなら、自衛官になるのを止める」といったことを話しましてね。
私は思いましたよ。青年よ、自衛隊はやめとけ、と。
少なくとも、自民党政権の間はやめとけと。
できれば、対米自立が実現するまでは、やめとけ。
どうしても戦場に行きたいなら、フランス外人部隊のほうが良いよ。
一般論として、軍隊に行くとどうなるか。あまり良い選択だと思えないですね。
そして日本の自衛隊の場合、あのおぞましい旧日本軍の体質を引き継いでいるわけですから、尚のこと。
使い捨てにされるだけですよ。
昔、「逃げたいやめたい自衛隊」という本があったんですが。自衛隊内部って、PL学園野球部みたいでしたよ。
何故、自衛隊では自殺者が多いのか?旧日本軍から続く非人道的な伝統がそこにあるからですよ。
まあ、現実問題として、現代日本の若者を取り巻く格差や貧困、具体的に言えば雇用環境の悪化や奨学金返済問題など、自衛官にならざるを得ない事情があるのかもしれませんが。
「フリーター、希望は戦争」なんていう論考もあったくらいですから。
スピーチしてくれた学生も、経済的に困窮していたのかも。
若い学生と話していると、想像以上に自衛隊に心理的な抵抗感を持っていない人が多くてですね。
就職活動に失敗したら自衛官でも構わない、という意見が少なくなかったのです。
一昔前なら、愚かな右翼が憲法改正・国防軍化を主張している場合、「あなたが戦場に行くのか?」という殺し文句で黙らせることができたんですがね(自分は安全な場所にいたいという、旧日本軍の上官のようなメンタリティーの右翼が多かった)。
戦場や軍隊の恐ろしさが、理解されなくなっているのかもしれませんね。
もしくは、この社会自体が戦場や軍隊のような悍ましい社会になっているのかもしれません。