Wー2つの世界ー 第5話(3)
仮眠室に戻ってきた ヨンジュの携帯が鳴ります。
慌てて出るヨンジュですが 応答はありません。
そのかわりに 聞こえてきたのは…
「やはり あなただったんですね。」
カン・チョルの声です。
「あなたじゃないかと 思ってました。」
受話器ごしに驚くヨンジュ。
一方 オ・ソンムの家では 突然 現実の人間として現れたカン・チョルに
驚き 呆然と立ちすくむ オ・ソンム。
「わたし達は何度かお会いしましたが 覚えてるでしょう?
こちらに(キッチンから)出てきてください。
たくさん話がありますから…」
「どうやって…」
オ・ソンムは言葉を絞り出すものの 続けることができません。
「どうやって この世界にきたのって?
それ あなたが 俺に 説明しなきゃ。 あなたが俺を作ったそうですね?
こちらに 来て。」
携帯をキッチンのテーブルに置いて ゆっくりと作業スペースへ
移動する オ・ソンム。
「座りますか?」
オ・ソンムは すきを突いて 作業机の上にあったカッターを
つかむと カン・チョルに襲いかかります。
しかし 日頃から鍛え抜いた若いカン・チョルに叶うはずもありません。
あっという間に ノックダウン。
今まで 結構 気を使ってしゃべっているようでしたが
ここからいきなり 口調が変わります。
「起きろ」
襟元をつかんでオ・ソンムをむりやり椅子に座らせます。
そして 銃口を オ・ソンムに向けて言います。
「娘に感謝しろ。 オ・ヨンジュさんのことを考えてやさしく扱っているんですよ。」
(あっ…でも 基本丁寧口調ですね。紳士だわ~)
「あなたが 俺を殺そうと必死になってる間も
彼女は俺のこと救おうとしていたんだから。」
ヨンジュは 携帯はそのままで 病院の固定電話で スボンに 連絡します。
スボンは ネットカフェで カップラーメンの麺を口に運んでいました。
(この超 超 超 緊迫感の後の スボンシーン ほっとします。
緩急の使い方は「星から来たあなた」に通じるものがあります。
この脚本家さんは「イニョン王妃の男」や「ナイン」を描いた方ですが。)
今どこにいるの すぐ家に向かって 父さんとカン・チョルが今一緒にいるの…と
言うヨンジュ。驚いて「カン・チョルが来たですって!?」と大声を出して
立ち上がってしまいます。
「早く作業場に行ってちょうだい。
行って カンチョルに言うのよ。
私がすぐ来るって言ってよ。私が話があるから
何もせずに待っててと言うのよ。分かった?」
とヨンジュ。スボンを口からラーメンが出かかるほど
動揺しています。大急ぎで家兼作業場に向かいます。
ヨンジュも同じく向かいます。
そのころ 作業場では オ・ソンムにむけていた 銃口を
下ろすカン・チョルがいました。
「(自分の手に着いた血を見て)血が出ていますね。
ここではあなたも不死身ではないようですね。
ただの普通の人間だ。痛みも感じ血も流す。
これで 公正でしょ。いつも 俺だけ血を流し
俺だけ殺され 俺だけ傷ついて…」
カン・チョルは思い出します。
屋上で暴漢に後ろから刺されて倒れたとき
最初に白い光の中から掴み引き入れたのは
ヨンジュではなくてオ・ソンムでした。
(オ・ソンムの失踪騒ぎのときのことですね。)
助けてくれと言う瀕死のカン・チョルにとどめを
刺したのは オ・ソンムでした。
(ただこのときのカン・チョルの反撃は やはりただごとではない気がします。
最初の襲撃で 辺りは血の海ですから 間違いなく
瀕死の状態でした。オ・ソンムが酔っていると言っても
ほろ酔い程度です・そのオ・ソンムが両手であらん限りの力で
カン・チョルの腹部を刺したのです。
しかし,力のこもっているそのナイフを抜いて まだ刺してこようとする
オ・ソンムの方に刃先を向け 半身を起こして逆に返り討ちにしようと
するような勢い。普通では考えられません。)
実際 このとき オ・ソンムの腹部に刃先が当たりました。
ただオ・ソンムは無傷だったのです。
(このことで ヨンジュが銃で撃たれても死なないと
分かったようですね。)
作業場に向かうタクシーの中で
ヨンジュは ずっと携帯を耳に当てて
会話を聞いていました。
カン・チョルは 話し続けます。
自分を刺した犯人が2人いたこと オ・ソンムが刺した方が
深手だったこと 証拠がないので誰にも言わなかったこと
次に オ・ソンム自身のことについて語り始めます。
「ここで俺を作り出したんだな。 そのあんたの手で…
金,名声,成功すべて手に入れて もう俺が必要なくなって…
俺を作って 俺を苦しめ 俺の人生をローラーコースターに
乗せ 成功と名声を手に入れた。 それで 俺を殺したいから
刃物で刺し 薬物を注射し トラックをぶつけ
それでも 満足できずに 自ら俺を 刺した。
俺が助けてくれと頼んだのに あなたは 残酷に冷たく…」
(まだまだジョンソクくんの長台詞がつづきます。ちょっと長いので
かいつまんで書きますね。)
オ・ソンムを待っているあいだにいろいろ調べたことを語っています。
さえない2流3流の漫画家で 卑屈な人生を送っていた
そううちアルコールにおぼれて だから,オ・ソンムとは
真逆のカン・チョルを作り出した。
しかし それもいつまでも続かず ついには
妻も娘も愛想を尽かして去っていってしまった。
それで 俺を殺そうとした 自分が死ぬ代わりに。
(この語りの途中で 酒にやめさせようとする妻とオ・ソンムが
言い争っているシーンが出てきます。その傍らで絵を描いている
少女。ヨンジュですね。その描いてる絵が まさかの カン・チョル!
本当の作り出した作者はヨンジュってことかな。)
カン・チョルが漢江に飛び込んだシーン
「そのときから 何かがおかしくなったんだ。ずっと同じ悪い夢を
見はじめるようになって 漢江でおぼれて死ぬ夢」
自分は本当に死ぬんだったのか オ・ソンムの気まぐれで
もう一度生き延びる前は…と尋ねます・
「俺が生かしたんじゃない!」
と オ・ソンム。自分は殺したが カン・チョル自身が耐えたと。
生かしてくれと耐えたから 助けたんだと。それが問題だったんだ。
その時からお前は怪物になったんだ…今のように。と言います。
自分が設定したキャラクターなのに 利口な頭で この世界のことを
知ろうとしたからだと続けます。自分が狂ったと思って 病院に行ったり
友達に話したりしたが 誰も信じてくれなかった。
そこで 逃げてしまおうと思ったが ヨンジュのためにできなかったと。
(ヨンジュにお金を残してやりたいという親心はあったんだな~。
じゃあ お酒をやめれば良かったのに…それこそが問題でしょう。)
自分も苦しんだが 漫画を終わらせれば終わりになると思って
耐えたこと。所詮 カン・チョルは自分が作り上げたキャラだと
罵倒します。
(まあ そうよね。ホラー映画なら 退治して おしまい
めでたし めでたし。だもんね。)
オ・ソンムは続けます。(このオ・ソンム役の俳優さんキム・ウィソンさんも
超ベテランです。ソウル大学経営学科出身のエリート演技者です。
最近は 映画などで悪役をすることが多いそうです。あまりにも上手なので
本当に悪い人と思われてたらどうしようというのが 悩みとか…韓国では,
悪役の人が上手なドラマは人気が出ると言われるそうです。ちょっと 納得。)
自分を撃てるものなら撃ってみろと。自分が正義の男に設定したから
そんなことはできないと。死さえも拒否する強い意志の男に設定したことが
問題だったんだ。初めから私の設定の中から抜け出してはないんだと。
「撃てるか 撃ってみろ!」
そう言って カン・チョルの腕を取って 自分に銃口を向けさせます。
驚くカン・チョル。腕ごと銃を払いのけるオ・ソンム。
涙をぬぐい カン・チョルはオ・ソンムを作業机に座らせます。
初めに計画していたとおりのエンディングを描くことを要求します。
自分の世界で 止まってしまった友達のために…
しかし,オ・ソンムは自分の思い通りにはひとつも描けなくて
カン・チョルが納得のいくエンディングでなければストーリーが
進まないことを告げます。それなら 自分の納得のいくように
真犯人をつかまえればいいんだという カン・チョル。
真犯人の顔を描けと。しかし,オ・ソンムは知らないと言います。
最初から真犯人は考えていなかったと…
(ひぇ~ 読者もあれだけ だれが真犯人だろうと予想しながら
読んでたのに…今の今まで真犯人について考えなかったって言うの?
無責任と言おうか いい加減と言おうか…カン・チョルの設定を強固にする前に
考えなよ~とつっこみを入れたくなっちゃう。)
カン・チョルは涙ぐみます。 自分の家族を殺し 自分を苦しめた
その犯人がいないことが 納得できません。
それで 自分を殺そうとしたんだなとカン・チョル。
自分の経験したことの苦しみを訴えるが
ソンムは 冷たく 「それがフィクションだ」と言い放ちます。
生きて息をしている俺を見ても殺そうとしただろう。
それがあなたの本質でしょう。
泣きながら そして ひどくののしりながら
再び銃口をオ・ソンムに向けます。
今度こそ 撃つかと思ったら やはり撃てません。
正義のヒーローだからでしょうか。
銃を下ろしたとき 「先生」と門で呼ぶスボンの声が聞こえます。
「方法を考えろ 俺がまた戻ってくるまでに
運が良かったな。」
と言って立ち去ろうとするカン・チョル。
「運がいいんじゃない。お前に俺は撃てないんだよ。
そういう設定だ。」
(ひゃあ~ 徹底的に いやなやつじゃないですか。
一言多いんだわ~)
最後の一言で カン・チョルの設定がこわれました。
オ・ソンムの胸を至近距離から真っずぐに撃ちました。
力なく椅子から崩れ落ちるソンム。
仮眠室に戻ってきた ヨンジュの携帯が鳴ります。
慌てて出るヨンジュですが 応答はありません。
そのかわりに 聞こえてきたのは…
「やはり あなただったんですね。」
カン・チョルの声です。
「あなたじゃないかと 思ってました。」
受話器ごしに驚くヨンジュ。
一方 オ・ソンムの家では 突然 現実の人間として現れたカン・チョルに
驚き 呆然と立ちすくむ オ・ソンム。
「わたし達は何度かお会いしましたが 覚えてるでしょう?
こちらに(キッチンから)出てきてください。
たくさん話がありますから…」
「どうやって…」
オ・ソンムは言葉を絞り出すものの 続けることができません。
「どうやって この世界にきたのって?
それ あなたが 俺に 説明しなきゃ。 あなたが俺を作ったそうですね?
こちらに 来て。」
携帯をキッチンのテーブルに置いて ゆっくりと作業スペースへ
移動する オ・ソンム。
「座りますか?」
オ・ソンムは すきを突いて 作業机の上にあったカッターを
つかむと カン・チョルに襲いかかります。
しかし 日頃から鍛え抜いた若いカン・チョルに叶うはずもありません。
あっという間に ノックダウン。
今まで 結構 気を使ってしゃべっているようでしたが
ここからいきなり 口調が変わります。
「起きろ」
襟元をつかんでオ・ソンムをむりやり椅子に座らせます。
そして 銃口を オ・ソンムに向けて言います。
「娘に感謝しろ。 オ・ヨンジュさんのことを考えてやさしく扱っているんですよ。」
(あっ…でも 基本丁寧口調ですね。紳士だわ~)
「あなたが 俺を殺そうと必死になってる間も
彼女は俺のこと救おうとしていたんだから。」
ヨンジュは 携帯はそのままで 病院の固定電話で スボンに 連絡します。
スボンは ネットカフェで カップラーメンの麺を口に運んでいました。
(この超 超 超 緊迫感の後の スボンシーン ほっとします。
緩急の使い方は「星から来たあなた」に通じるものがあります。
この脚本家さんは「イニョン王妃の男」や「ナイン」を描いた方ですが。)
今どこにいるの すぐ家に向かって 父さんとカン・チョルが今一緒にいるの…と
言うヨンジュ。驚いて「カン・チョルが来たですって!?」と大声を出して
立ち上がってしまいます。
「早く作業場に行ってちょうだい。
行って カンチョルに言うのよ。
私がすぐ来るって言ってよ。私が話があるから
何もせずに待っててと言うのよ。分かった?」
とヨンジュ。スボンを口からラーメンが出かかるほど
動揺しています。大急ぎで家兼作業場に向かいます。
ヨンジュも同じく向かいます。
そのころ 作業場では オ・ソンムにむけていた 銃口を
下ろすカン・チョルがいました。
「(自分の手に着いた血を見て)血が出ていますね。
ここではあなたも不死身ではないようですね。
ただの普通の人間だ。痛みも感じ血も流す。
これで 公正でしょ。いつも 俺だけ血を流し
俺だけ殺され 俺だけ傷ついて…」
カン・チョルは思い出します。
屋上で暴漢に後ろから刺されて倒れたとき
最初に白い光の中から掴み引き入れたのは
ヨンジュではなくてオ・ソンムでした。
(オ・ソンムの失踪騒ぎのときのことですね。)
助けてくれと言う瀕死のカン・チョルにとどめを
刺したのは オ・ソンムでした。
(ただこのときのカン・チョルの反撃は やはりただごとではない気がします。
最初の襲撃で 辺りは血の海ですから 間違いなく
瀕死の状態でした。オ・ソンムが酔っていると言っても
ほろ酔い程度です・そのオ・ソンムが両手であらん限りの力で
カン・チョルの腹部を刺したのです。
しかし,力のこもっているそのナイフを抜いて まだ刺してこようとする
オ・ソンムの方に刃先を向け 半身を起こして逆に返り討ちにしようと
するような勢い。普通では考えられません。)
実際 このとき オ・ソンムの腹部に刃先が当たりました。
ただオ・ソンムは無傷だったのです。
(このことで ヨンジュが銃で撃たれても死なないと
分かったようですね。)
作業場に向かうタクシーの中で
ヨンジュは ずっと携帯を耳に当てて
会話を聞いていました。
カン・チョルは 話し続けます。
自分を刺した犯人が2人いたこと オ・ソンムが刺した方が
深手だったこと 証拠がないので誰にも言わなかったこと
次に オ・ソンム自身のことについて語り始めます。
「ここで俺を作り出したんだな。 そのあんたの手で…
金,名声,成功すべて手に入れて もう俺が必要なくなって…
俺を作って 俺を苦しめ 俺の人生をローラーコースターに
乗せ 成功と名声を手に入れた。 それで 俺を殺したいから
刃物で刺し 薬物を注射し トラックをぶつけ
それでも 満足できずに 自ら俺を 刺した。
俺が助けてくれと頼んだのに あなたは 残酷に冷たく…」
(まだまだジョンソクくんの長台詞がつづきます。ちょっと長いので
かいつまんで書きますね。)
オ・ソンムを待っているあいだにいろいろ調べたことを語っています。
さえない2流3流の漫画家で 卑屈な人生を送っていた
そううちアルコールにおぼれて だから,オ・ソンムとは
真逆のカン・チョルを作り出した。
しかし それもいつまでも続かず ついには
妻も娘も愛想を尽かして去っていってしまった。
それで 俺を殺そうとした 自分が死ぬ代わりに。
(この語りの途中で 酒にやめさせようとする妻とオ・ソンムが
言い争っているシーンが出てきます。その傍らで絵を描いている
少女。ヨンジュですね。その描いてる絵が まさかの カン・チョル!
本当の作り出した作者はヨンジュってことかな。)
カン・チョルが漢江に飛び込んだシーン
「そのときから 何かがおかしくなったんだ。ずっと同じ悪い夢を
見はじめるようになって 漢江でおぼれて死ぬ夢」
自分は本当に死ぬんだったのか オ・ソンムの気まぐれで
もう一度生き延びる前は…と尋ねます・
「俺が生かしたんじゃない!」
と オ・ソンム。自分は殺したが カン・チョル自身が耐えたと。
生かしてくれと耐えたから 助けたんだと。それが問題だったんだ。
その時からお前は怪物になったんだ…今のように。と言います。
自分が設定したキャラクターなのに 利口な頭で この世界のことを
知ろうとしたからだと続けます。自分が狂ったと思って 病院に行ったり
友達に話したりしたが 誰も信じてくれなかった。
そこで 逃げてしまおうと思ったが ヨンジュのためにできなかったと。
(ヨンジュにお金を残してやりたいという親心はあったんだな~。
じゃあ お酒をやめれば良かったのに…それこそが問題でしょう。)
自分も苦しんだが 漫画を終わらせれば終わりになると思って
耐えたこと。所詮 カン・チョルは自分が作り上げたキャラだと
罵倒します。
(まあ そうよね。ホラー映画なら 退治して おしまい
めでたし めでたし。だもんね。)
オ・ソンムは続けます。(このオ・ソンム役の俳優さんキム・ウィソンさんも
超ベテランです。ソウル大学経営学科出身のエリート演技者です。
最近は 映画などで悪役をすることが多いそうです。あまりにも上手なので
本当に悪い人と思われてたらどうしようというのが 悩みとか…韓国では,
悪役の人が上手なドラマは人気が出ると言われるそうです。ちょっと 納得。)
自分を撃てるものなら撃ってみろと。自分が正義の男に設定したから
そんなことはできないと。死さえも拒否する強い意志の男に設定したことが
問題だったんだ。初めから私の設定の中から抜け出してはないんだと。
「撃てるか 撃ってみろ!」
そう言って カン・チョルの腕を取って 自分に銃口を向けさせます。
驚くカン・チョル。腕ごと銃を払いのけるオ・ソンム。
涙をぬぐい カン・チョルはオ・ソンムを作業机に座らせます。
初めに計画していたとおりのエンディングを描くことを要求します。
自分の世界で 止まってしまった友達のために…
しかし,オ・ソンムは自分の思い通りにはひとつも描けなくて
カン・チョルが納得のいくエンディングでなければストーリーが
進まないことを告げます。それなら 自分の納得のいくように
真犯人をつかまえればいいんだという カン・チョル。
真犯人の顔を描けと。しかし,オ・ソンムは知らないと言います。
最初から真犯人は考えていなかったと…
(ひぇ~ 読者もあれだけ だれが真犯人だろうと予想しながら
読んでたのに…今の今まで真犯人について考えなかったって言うの?
無責任と言おうか いい加減と言おうか…カン・チョルの設定を強固にする前に
考えなよ~とつっこみを入れたくなっちゃう。)
カン・チョルは涙ぐみます。 自分の家族を殺し 自分を苦しめた
その犯人がいないことが 納得できません。
それで 自分を殺そうとしたんだなとカン・チョル。
自分の経験したことの苦しみを訴えるが
ソンムは 冷たく 「それがフィクションだ」と言い放ちます。
生きて息をしている俺を見ても殺そうとしただろう。
それがあなたの本質でしょう。
泣きながら そして ひどくののしりながら
再び銃口をオ・ソンムに向けます。
今度こそ 撃つかと思ったら やはり撃てません。
正義のヒーローだからでしょうか。
銃を下ろしたとき 「先生」と門で呼ぶスボンの声が聞こえます。
「方法を考えろ 俺がまた戻ってくるまでに
運が良かったな。」
と言って立ち去ろうとするカン・チョル。
「運がいいんじゃない。お前に俺は撃てないんだよ。
そういう設定だ。」
(ひゃあ~ 徹底的に いやなやつじゃないですか。
一言多いんだわ~)
最後の一言で カン・チョルの設定がこわれました。
オ・ソンムの胸を至近距離から真っずぐに撃ちました。
力なく椅子から崩れ落ちるソンム。