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アウターライズ(海溝外縁部)型だった・・・

2012年12月08日 | Weblog

東北地方の三陸沖で7日に起きたマグニチュード(M)7.3の地震は、東日本大震災の震源域の東縁で発生した。日本海溝の東側を震源とするアウターライズ(海溝外縁部)型と呼ばれる地震で、大きな津波を伴う余震として地震学者が最も警戒していたタイプだった。大震災から約1年9カ月がたっても巨大地震の影響が続いていることを示しており、今後も長期間の警戒が必要だ。

 大震災以降、東北地方の太平洋側で起きたM7級の地震は今回で7回目。大震災当日に3回、昨年4月に2回、同7月に1回発生したが、その後は1年以上、起きていなかった。規模の大きなアウターライズ型は震災当日以降では初めて。

 大震災の巨大地震(M9.0)は東北地方を乗せている陸側の北米プレート(岩板)と、その下に沈み込む太平洋プレートの境界部で発生した。境界部に蓄積されていたひずみは、すでに広範囲にわたって解放されているが、周囲の地殻でさまざまな力が働き、余震の懸念が続いている。

 余震の発生メカニズムは、沈み込む太平洋プレートや陸側プレートの内部の地震などがあるが、アウターライズ型は特に津波が大きくなりやすい。震源が陸地から離れているため、揺れはさほど大きくないが、海底が大きく動くため津波は大きくなる特徴がある。

 大震災の巨大地震によって太平洋プレートが陸の下に大きく沈み込んだため、海溝東側の地殻は東西に引っ張られる力が働き、この影響で正断層タイプのアウターライズ型が起きやすい状態になっていた。政府の地震調査委員会は、日本海溝の東側で起きるM8級のアウターライズ型の発生確率について、10年以内に1~2%、30年以内に4~7%と評価していた。

 昭和8年に起きた昭和三陸地震もアウターライズ型として知られ、揺れの被害は少なかったものの、岩手県で最大約28メートルを観測する大津波が発生し、3064人に及ぶ死者・行方不明者が出た。

 吉井敏尅・東京大名誉教授(地震学)は「大震災から1年9カ月が経過したが、M9.0の巨大なエネルギーが加えられた影響で、日本列島は力のバランスが以前と変わっている。当分は大きな余震や誘発地震が発生する可能性が十分あり、今後も警戒が必要だ」と話している。